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ルワンダ2012 エホバの証人の年鑑
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いなくなった息子が見つかる
戦争の後,生き別れた家族が再会を果たすケースが見られました。一例として1994年,キガリで二つの軍の間の戦闘が激化して人々はいっせいに逃げ出しました。パニック状態が続く中で,オレステ・ムリンダは妻とはぐれ,2歳半の息子と共にギタラマに逃げました。オレステが食べ物を探しに行っていた間に再び戦闘が始まり,その後の混乱の中で息子と離れ離れになってしまいました。
戦争が終わり,オレステと妻は再会しますが,息子の行方は分からないままでした。おそらく死んでしまったのだろうと思っていました。ところがそれから2年以上後,エホバの証人ではない男性が田舎からキガリに働きに出てきました。エホバの証人の兄弟たちと出会ったその男性は,ギセニに住む,戦争で子どもを亡くした近所の家族が孤児の面倒を見ているという話をしました。その子どもは父親の名前と,親がエホバの証人であることを覚えていました。それは兄弟たちが聞いたことのある名前でした。それで親と連絡を取りました。話を聞いた親は,息子の写真をその男性に見せました。こうしてその子がオレステの息子であることが判明したのです。オレステはすぐに息子を迎えに行き,2年半ぶりの再会を果たします。その男の子は今ではバプテスマを受けた兄弟です。
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ルワンダ2012 エホバの証人の年鑑
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[238ページの図版]
オレステと家族,1996年
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