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ミカエル・セルベトゥス ― 真理の孤独な探求者目ざめよ! 2006 | 5月
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コンスタンティヌスとその後継者たちが偽りの教えを広め,やがて三位一体を公式の教理として採用するに至ったことを知ったのです。セルベトゥスは20歳の時に「三位一体論の誤謬について」という本を出版し,そのために異端審問の主な標的となりました。
セルベトゥスは明確な理解を得ていました。「聖書には三位一体について述べられていない。……我々が神を知るようになるのは,尊大な哲学的概念を通してではなく,キリストを通してである」と書いています。c また,聖霊は人格的存在ではなく,神の活動する力であるという結論にも達しました。
セルベトゥスの意見に好意的な反応を示す人もいました。プロテスタントの宗教改革者ゼバスティアン・フランクはこう書いています。「スペイン人セルベトゥスは論文の中で,神には一つの位格しかないと主張している。ローマ教会は一つの実体に三つの位格があるとする。わたしはどちらかといえば,このスペイン人の意見に同感である」。しかし,ローマ・カトリック教会もプロテスタントの諸教会も,自分たちの中心的な教理に異議を唱えたセルベトゥスを決して許しませんでした。
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ミカエル・セルベトゥス ― 真理の孤独な探求者目ざめよ! 2006 | 5月
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c 「イエス・キリストに関する主張」という著作の中で,セルベトゥスは三位一体の教理を入り組んだ分かりにくいものであるとし,聖書にはそれを支持する言葉が「ただの一言もない」と指摘しています。
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ミカエル・セルベトゥス ― 真理の孤独な探求者目ざめよ! 2006 | 5月
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[19ページの図版]
「三位一体論の誤謬について」の最初のページ
[クレジット]
From the book De Trinitatis Erroribus, by Michael Servetus, 1531
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