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シェオル聖書に対する洞察,第1巻
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「シェオル」という語に関して,ブリンモア・F・プライスとユージン・A・ナイダは次のような注釈を付しています。「この語はすべての死者が行くところを指す語として詩編とヨブ記にしばしば出て来る。それは,活動という名に値するものが何も存在しない暗い場所として表わされている。そこに道徳上の区別は全くない。したがって,『地獄』(欽定訳)はふさわしい翻訳ではない。それは義者が死後に住む場所としての『天』との対照を暗示するからである。
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シェオル聖書に対する洞察,第1巻
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ヘブライ語シェオールの意味を厳密に伝える言葉はありません。聖書翻訳に「地獄」という語を用いることに関し,「コリアの百科事典」(1986年,第12巻,28ページ)は次のように述べています。「旧約聖書時代のシェオルは単に死者の住まいを指しており,道徳上の区別を全く示唆していなかったのであるから,今日理解されているような意味での『地獄』という語は満足のゆく翻訳ではない」。さらに近年の聖書翻訳はこの語を「シェオル[Sheol]」と音訳しています。―改標,聖ア,新世。
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