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「バビロンは倒れた!」イザヤの預言 ― 全人類のための光 I
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b 『盾に油をそそぐ』という表現は,戦闘の前に革の盾に油を塗って,たいていの打撃をかわせるようにする古代の軍隊の習慣を指す,と多くの聖書注解者は考えています。そうした解釈も可能ですが,注目すべき点として,都が陥落した夜,バビロニア人にはほとんど応戦する暇もなかったのですから,盾に油を塗って戦闘に備える余裕などありませんでした。
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「バビロンは倒れた!」イザヤの預言 ― 全人類のための光 I
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9 『盾に油をそそぐ』ことが必要になるのはなぜですか。
9 「君たちよ,立ち上がれ,盾に油をそそげ」。(イザヤ 21:5後半)突如,宴は終わります。君たちは目を覚まさなければなりません。その場に呼び出されていた老齢の預言者ダニエルは,エホバがバビロンの王ベルシャザルを,イザヤが描写したのと同様な恐怖に陥れる様子を目にします。メディア人,ペルシャ人,エラム人の連合軍が都の防御線を突破すると,王の大官たちは大混乱に陥ります。バビロンはたちまち陥落します。では,『盾に油をそそぐ』とはどういう意味でしょうか。聖書では,一国の王がその国の盾と呼ばれることがあります。王は国の防御者また保護者だからです。b (詩編 89:18)従って,イザヤのこの聖句は新たな王の必要性を予告しているようです。なぜ必要なのでしょうか。「まさしくその夜」ベルシャザルが殺されるからです。そのため,『盾に油をそそぐ』,つまり新たな王を任命する必要があるのです。―ダニエル 5:1-9,30。
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