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第7部 ― 政治によるユートピアの探求目ざめよ! 1990 | 11月8日
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これらの指導者のトップに立つのが,1985年に権力の座に就いた早々ペレストロイカ(再建)の考えを打ち出したゴルバチョフです。ゴルバチョフはイタリアを訪問した際にペレストロイカを擁護し,1990年代の難問に立ち向かうにはそれが必要だと言いました。ゴルバチョフはこう述べています。「抜本的な改革の道に踏み込んだ社会主義諸国は,もはや過去に引き返すことのできない一線を越えようとしている。こうした改革は社会主義の崩壊を意味すると主張する者が西側には多いが,そう主張するのは間違いである。むしろ世界の社会主義は,多種多様な形態にいっそう発展してゆく道を追求することになるだろう」。
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第7部 ― 政治によるユートピアの探求目ざめよ! 1990 | 11月8日
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「我々には霊的な価値観が必要である。……宗教によって作りだされ,何世紀にもわたって具体的に表現されてきた道徳的価値観は,我が国の改革にも役立つ可能性がある」。ほとんどの人は,ソ連共産党の書記長の口からこのような言葉が聞かれるとは思ってもいませんでした。しかし1989年11月30日,ミハイル・ゴルバチョフはイタリアを訪問した折,宗教に関するこの劇的な方向転換を発表しました。
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