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  • 霊的な人とはどんな人ですか
    ものみの塔(研究用)2018 | 2月
    • ある姉妹がイエスに関する聖書の記述を黙想している。

      霊的な人とはどんな人ですか

      「神が,キリスト・イエスと同じ精神態度をあなた方互いの間に持たせてくださいますように」。ロマ 15:5

      歌: 84,5

      どのように答えますか

      • 霊的な人とはどんな人ですか。

      • 霊的な人の手本からどんなことを学べますか。

      • 「キリストの思い」を持つよう努めるべきなのはなぜですか。

      1,2. (イ)多くの兄弟姉妹は,霊的な人になることについてどのように感じていますか。(ロ)これからどんな点を考えますか。

      「霊的な人になるよう努力して幸せになれました。生活のいろいろな問題にもうまく対処できています」。こう述べたのはカナダの姉妹です。ブラジルの兄弟はこう言います。「23年間,幸せな結婚生活を送ってきました。霊的な考え方をするよう夫婦で努力してきたからだと思います」。フィリピンの兄弟はこう述べています。「霊的な人になると,穏やかな気持ちになれます。様々な背景の兄弟たちと仲良くやっていけます」。

      2 霊的な人になることの大切さが分かります。どうすれば霊的な人として成長し,この兄弟姉妹のような喜びを味わえるでしょうか。まず,霊的な人つまり霊的な考え方をする人について,聖書が述べている事柄を理解する必要があります。この記事では次の3つの点を取り上げます。(1)霊的な人とはどんな人ですか。(2)霊的な人になるうえでだれの手本が役立ちますか。(3)「キリストの思い」を持つよう努めることは,霊的な人になるうえでどのように役立ちますか。

      霊的な人とはどんな人か

      3. 聖書によれば,「霊的な人」と「物質の人」はどのように違いますか。

      3 使徒パウロの言葉から「霊的な人」と「物質の人」の違いが分かります。(コリント第一 2:14-16を読む。)どんな違いですか。「物質の人は神の霊の事柄を受け入れません。それはその人には愚かなことだからです。また彼はそれを知ることができません」。他方,「霊的な人」は「すべての事柄を調べます」。また「キリストの思い」を持っています。パウロは霊的な人になるよう勧めています。霊的な人と物質の人には,ほかにもどんな違いがあるでしょうか。

      4,5. 「物質の人」にはどんな特徴がありますか。

      4 「物質の人」はどんな考え方をするでしょうか。サタンの世には,自分の欲望のままに生きればよいという考え方が広まっています。パウロはそのような考え方を「不従順の子らのうちにいま働いている霊」と呼びました。(エフェ 2:2)多くの人はその霊の影響を受けて周囲の人々に従い,自分の欲望のままに生活しています。自分が正しいと思うことを行ない,神の規準に従おうとはしません。「物質の人」つまり自分の欲望に従う人は,名声やお金を得ること,自分の権利を守ることばかり考えています。

      5 「物質の人」は「肉の業」を行ないます。(ガラ 5:19-21)パウロはコリント人への第一の手紙の中で,自分の欲望に従う人が行なう事柄をほかにも挙げています。分裂や不和を助長すること,一方の肩を持つこと,互いを法廷に訴えること,頭の権に敬意を示さないこと,飲食を過度に重視することなどです。「物質の人」は誘惑に簡単に負けてしまいます。(箴 7:21,22)ユダは,ある人たちが「霊性を備えてい[ない]」状態になると述べました。そのような人たちは神に導かれていません。(ユダ 18,19)

      6. 霊的な人とはどんな人ですか。

      6 では,「霊的な人」とはどんな人でしょうか。「物質の人」とは異なり,神との関係を気にかけ,神の聖霊に導かれています。霊的な考え方をし,「神を見倣う者とな[る]」よう努めます。(エフェ 5:1)つまり,エホバの考え方に倣い,エホバの見地で物事を見るよう努力します。神をとても身近に感じています。生活のあらゆる面でエホバの規準に従うよう努めます。(詩 119:33; 143:10)肉の業を行なうのではなく,「霊の実」を示すよう努力します。(ガラ 5:22,23)ビジネスの世界ではビジネス思考が重要であると言われています。ビジネスを成功させるための考え方です。クリスチャンは霊的思考つまり霊的な考え方をする必要があります。つまり,神との関係を第一にした考え方をしなければなりません。

      7. 聖書は霊的な考え方をする人について,どんなことを述べていますか。

      7 聖書は霊的な考え方をすることの大切さを教えています。マタイ 5章3節はこう述べています。「自分の霊的な必要を自覚している人たちは幸いです。天の王国はその人たちのものだからです」。ローマ 8章6節にはこうあります。「肉の思うことは死を意味するのに対し,霊の思うことは命と平和を意味するのです」。霊的な考え方をするなら,神との平和な関係を築き,平穏な思いを保つことができます。将来,永遠の命を得ることもできます。

      8. 霊的な人になり,霊的な人であり続けるために努力が必要なのはなぜですか。

      8 わたしたちは危険な世に住んでいます。周囲の人々は自分の欲望に従って生活しています。ですから,霊的な人になり,霊的な人であり続けるには大きな努力が必要です。霊的な考え方をしなくなるなら,思いの中に世の汚れた考えが急激に入り込むでしょう。どうすればそのようなことを避け,霊的な人として成長できるでしょうか。

      良い手本から学ぶ

      9. (イ)霊的な人として成長するために,どんなことが役立ちますか。(ロ)これからだれの手本を考えますか。

      9 子どもは親を観察し,親の手本に倣うことによって成長します。わたしたちも,霊的な人を観察し,その手本に倣うなら,霊的な人として成長できます。他方,欲望のままに生活する人たちは反面教師となります。(コリ一 3:1-4)聖書には良い手本と悪い手本の両方が記されています。この記事では良い手本に注目し,霊的な人として成長するのに役立つ事柄を学びましょう。ヤコブとマリアとイエスの手本を取り上げます。

      ある兄弟がヤコブについて黙想している。

      ヤコブの手本から何を学べますか。(10節を参照。)

      10. ヤコブは霊的な人でした。なぜそう言えますか。

      10 まず,ヤコブについて考えましょう。ヤコブはわたしたちと同様,いろいろな問題にぶつかりました。兄のエサウから殺されそうになり,義理の父親からは何度もだまされました。自分の欲望に従う人たちに囲まれていましたが,ヤコブは霊的な人でした。アブラハムに対する神の約束に信仰を持ち,一生懸命に家族を世話しました。自分の家族がエホバの目的において大切な役割を果たすことを知っていたからです。(創 28:10-15)ヤコブの言葉と行動から,ヤコブが神の規準とご意志をいつも意識していたことが分かります。例えば,エサウから襲撃されると思った時,神にこう言いました。「お願い致します。……私を救い出してください。……あなたご自身は,『わたしは必ずあなたに良いことがあるようにし,あなたの胤を海の砂の粒のようにする……』と言われたのです」。(創 32:6-12)ヤコブはエホバの約束に信仰を持ち,神のご意志と目的に従って行動したいと思っていました。

      ある姉妹が集会でマリアについて注解している。

      マリアの手本から何を学べますか。(11節を参照。)

      11. マリアが霊的な人だったことは,どんなことから分かりますか。

      11 マリアについても考えましょう。エホバがイエスの母親としてマリアを選ばれたのはなぜでしょうか。マリアが霊的な考え方をする人だったからに違いありません。親族のゼカリヤとエリサベツの家を訪ねた時に,マリアがエホバを賛美して述べた美しい表現から,そのことが分かります。(ルカ 1:46-55を読む。)マリアは神の言葉を深く愛し,ヘブライ語聖書の内容をよく知っていました。(創 30:13。サム一 2:1-10。マラ 3:12)また,結婚したばかりのマリアとヨセフは,イエスが生まれるまで性関係を持ちませんでした。2人が自分の欲望を満たすことよりもエホバのご意志に従うことを大切に思っていたことが分かります。(マタ 1:25)マリアはイエスが成長する間に生じた様々な出来事をよく観察し,イエスの語った言葉を思いに留めました。そして,「こうしたことばをすべて心の中に注意深くおさめ」ました。(ルカ 2:51)マリアがメシアに関するエホバの目的に関心を抱いていたことは明らかです。わたしたちもマリアのように,エホバのご意志を生活の中で第一にしたいものです。

      12. (イ)イエスは父エホバにどのように倣いましたか。(ロ)イエスの手本にどのように倣えますか。(冒頭の写真と挿絵を参照。)

      12 霊的な人として最高の手本を示したのはイエスです。イエスの生き方や宣教には,父エホバに倣いたいという願いが表われていました。イエスはエホバのように考え,感じ,行動し,神のご意志と規準に従って生活しました。(ヨハ 8:29; 14:9; 15:10)例えば,エホバの同情心に関するイザヤの記述と,イエスの感情に関するマルコの記述を比べてみてください。(イザヤ 63:9; マルコ 6:34を読む。)わたしたちはイエスのように,助けが必要な人たちに進んで思いやりを示すでしょうか。良いたよりを伝え,教える活動に打ち込みますか。(ルカ 4:43)霊的な人は進んで思いやりを示し,人々を助けます。

      13,14. (イ)今日,多くの兄弟姉妹はどんな努力を払っていますか。(ロ)そのような努力を払っている人の例を挙げてください。

      13 今日でも,キリストに倣おうと努めている霊的な考え方の兄弟姉妹がたくさんいます。あなたの周りにも,宣教にとても熱心な兄弟姉妹,人をよくもてなす兄弟姉妹,思いやり深い兄弟姉妹がいることでしょう。自分の弱点や不完全さと闘いながら,神に喜ばれる特質を培おうと努力しています。ブラジルのレイチェルという姉妹はこう述べています。「わたしは流行のファッションが大好きで,慎みのない服装をしていました。でも真理を学んで,霊的な人になりたいと思いました。変化するのは簡単ではありませんでしたが,以前より幸せになり,本当の生きがいを見つけることもできました」。

      14 フィリピンのレイリーンという姉妹には別の問題がありました。高等教育を受けて良い仕事に就きたいと思い,そのために努力するようになったのです。こう言います。「エホバへの奉仕のことをあまり考えなくなりました。でもやがて何かが欠けているように感じました。仕事よりずっと大切なものがあることに気づきました。それで,生活を見直し,エホバへの奉仕に打ち込むようになりました」。今では,マタイ 6章33,34節にあるエホバの約束を信じ,王国を第一にした生活を送っています。「エホバはわたしを必ず養ってくださいます」と述べています。あなたの会衆にもそのような信仰を示している兄弟姉妹がいることでしょう。キリストに従う忠実な兄弟姉妹にぜひ倣いましょう。(コリ一 11:1。テサ二 3:7)

      「キリストの思い」を持つ

      15,16. (イ)どうすればキリストに倣うことができますか。(ロ)どうすれば「キリストの思い」をよく知ることができますか。

      15 どうすればキリストに倣うことができますか。コリント第一 2章16節は「キリストの思い」を持つことについて述べています。ローマ 15章5節は「キリスト・イエスと同じ精神態度」を持つよう勧めています。キリストに倣うには,キリストの考え方や特質をよく知り,キリストの歩みに付いていく必要があります。イエスはいつも神との関係を大切にしていました。イエスに倣うなら,エホバに倣うことになります。ですから,イエスのような考え方をすることは本当に重要です。

      16 どうすればイエスのような考え方ができますか。イエスの弟子たちはイエスの奇跡を見,話を聞き,様々な人への接し方を見ました。イエスが神のお考えに基づいてどのように行動したかも観察しました。「わたしたちは,イエスが……行なったすべての事柄の証人です」と述べています。(使徒 10:39)今日,わたしたちはイエスを直接見ることはできません。しかし,エホバはご親切にも福音書を与えてくださいました。福音書を読むと,イエスの人物像を鮮やかに思い描けます。マタイ,マルコ,ルカ,ヨハネによる書を読んで黙想するなら,キリストの思いをよく知ることができます。そうすれば,イエスの「歩みにしっかり付いて」いき,キリストと「同じ精神の意向をもって身を固め」ることができます。(ペテ一 2:21; 4:1)

      17. キリストのような考え方をするなら,どんな良い結果が得られますか。

      17 キリストのような考え方をするなら,どんな良い結果が得られるでしょうか。栄養豊かな食事をすると体が強くなるように,キリストの考え方で思いを養うなら霊的な人として強くなれます。「こんな時イエスならこうするはずだ」ということが徐々に分かるようになります。清い良心を保てる決定,神に喜ばれる決定を下せます。「主イエス・キリストを身に着け」るなら,確かに良い結果が得られます。(ロマ 13:14)

      18. 霊的な人についてどんなことを学びましたか。

      18 この記事では,霊的な人とはどんな人かを考え,霊的な人として良い手本を示した人たちに注目しました。霊的な人として成長するうえで「キリストの思い」を持つことがどのように役立つかも学びました。では,自分が霊的な人かどうかをどのように分析できるでしょうか。霊的な人として成長するために,さらにどんなことができますか。霊的な考え方は生活にどのように表われますか。次の記事で考えましょう。

  • 霊的な人として成長し続けましょう
    ものみの塔(研究用)2018 | 2月
    • ある男性が聖書を学び,祈り,公の証言をしている。

      霊的な人として成長し続けましょう

      「霊によって歩んでゆきなさい」。ガラ 5:16

      歌: 136,10

      説明できますか

      • 自分が霊的な人かどうか,どのように分析できますか。

      • どうすれば霊的な人として成長できますか。

      • キリストのような考え方をしていることは,生活にどのように表われますか。

      1,2. ある兄弟はどんなことに気づきましたか。どんな努力をしましたか。

      ロバートは十代の時にバプテスマを受けましたが,クリスチャンの活動に真剣に取り組んではいませんでした。こう言います。「別に悪いことはしていませんでしたが,形だけの奉仕をしていました。いつも集会に出席し,年に何度か補助開拓奉仕もしていたので,霊的な人に見えたかもしれません。でも何かが欠けていました」。

      2 ロバートは結婚して初めて自分の問題点に気づきました。夫婦で時々,聖書クイズを出し合っていました。妻は聖書のことをよく知っていて,すぐに答えることができるのに,自分は答えが分からず,よく恥ずかしい思いをしていました。ロバートはこう述べています。「自分が何も知らないことに気づかされました。妻の頭なんだからしっかりしなきゃ,と思いました」。それから努力し始めました。こう言います。「聖書を一生懸命勉強しました。すると,断片的だった聖書の知識がつながっていきました。何よりも,エホバとの親しい関係を築くことができました」。

      3. (イ)ロバートの例からどんなことを学べますか。(ロ)これからどんな点を考えますか。

      3 ロバートの例から大切なことを学べます。聖書の知識が幾らかあり,定期的に集会に出席し,伝道していても,それだけでは霊的な人とは言えないということです。また,霊的な人として進歩してきたとしても,自分を見つめ直すと,改善すべき点があることに気づきます。(フィリ 3:16)どうすれば進歩を続けることができるでしょうか。この記事では,(1)自分が霊的な人かどうかをどのように分析できるか,(2)霊的な人になり,霊的な人として成長し続けるためにどんなことができるか,(3)霊的な考え方をすることは生活にどのように役立つか,という点を取り上げます。

      自分を分析する

      4. エフェソス 4章23,24節の助言はだれに当てはまりますか。

      4 わたしたちはクリスチャンになるために,生活の様々な面で大きな変化を遂げました。変化はバプテスマの時に終わったわけではありません。わたしたちは,「思いを活動させる力において新たにされ」るよう勧められています。「新たにされ」と訳されているギリシャ語には継続的な意味合いがあります。ですから,考え方を新しくする努力を続けなければなりません。(エフェ 4:23,24)わたしたちはみな不完全なので,変化し続ける必要があります。エホバに長年仕えている人も,霊的な人であり続けるために努力しなければなりません。(フィリ 3:12,13)

      5. 自分を分析するため,どんなことを自問できますか。

      5 霊的な人として成長し,霊的な人であり続けるためには,自分を正直に分析する必要があります。若い人も年配の人もこう自問できます。「以前よりも霊的な考え方をしているだろうか。キリストのような特質をいっそうよく示しているだろうか。集会での態度や行動には,霊的な人であることが表われているだろうか。どんな話題について話すのが好きだろうか。研究の習慣,服装や身だしなみ,助言に対する反応は,自分がどんな人であることを明らかにしているだろうか。誘惑に遭った時,どう行動するだろうか。クリスチャンとして十分に成長しているだろうか」。(エフェ 4:13)このような点を自問すると,自分が霊的な人としてどれほど進歩しているかが分かります。

      6. 自分が霊的な人かどうかを分析するために,どんな助けが必要なこともありますか。

      6 自分が霊的な人かどうかを分析するため,他の人の助けが必要なこともあります。使徒パウロが述べたとおり,「物質の人」は自分が神から見て間違っていることに気づきません。他方,霊的な人は神に倣った見方ができます。「物質の人」が間違った行動をしていることも分かります。(コリ一 2:14-16; 3:1-3)キリストの思いを持つ長老たちは,兄弟姉妹がそのような兆候を示す時,すぐに気づきます。長老たちがそのことに気づかせてくれる時,助言を受け入れ,当てはめますか。霊的な人として成長したいと思っているなら,そうするでしょう。(伝 7:5,9)

      霊的な人として成長する

      7. 聖書の知識を持っているだけで霊的な考え方ができる,というわけではありません。なぜですか。

      7 聖書の知識を持っているだけで霊的な考え方ができる,というわけではありません。ソロモン王は,エホバの物事の行ない方に関して多くの知識を持っていました。ソロモンの言葉は聖書の一部になりました。でも,やがてエホバに不忠実になってしまいました。(王一 4:29,30; 11:4-6)では,聖書の知識を持つことに加えてどんなことが必要でしょうか。霊的な人として成長し続けることです。(コロ 2:6,7)

      8,9. (イ)信仰において安定した者となるために,どんなことが役立ちますか。(ロ)研究し黙想する際,どんなことを目指すべきですか。(冒頭の写真を参照。)

      8 パウロは1世紀のクリスチャンに「円熟に向かって進んでゆきましょう」と勧めました。(ヘブ 6:2)このアドバイスを当てはめるために何ができるでしょうか。「自分を神の愛のうちに保ちなさい」の本を学ぶことは大切です。生活の中で聖書の原則を当てはめる方法を知ることができます。この本を学び終えたなら,信仰において安定した者となるのに役立つ他の資料を学ぶことができます。(コロ 1:23)よく黙想しましょう。学んだ事柄を生活に当てはめる方法を理解できるよう,エホバに助けを祈り求めてください。

      9 研究し黙想する際,どんなことを目指すべきでしょうか。エホバに喜んでいただきたい,エホバに従いたいという願いを強めることです。(詩 40:8; 119:97)それと共に,霊的な人としての成長を妨げる事柄を避ける必要があります。(テト 2:11,12)

      10. 若い人が霊的な人として成長するうえで,どんなことが助けになりますか。

      10 若い皆さんは,エホバに奉仕するための明確な目標を持っていますか。ベテルのある兄弟は巡回大会に出席する際,バプテスマ希望者と話すようにしています。希望者の多くは若い人です。兄弟は,若い人たちにどんな目標を持っているかを尋ねます。多くの人は明確な目標を持っています。全時間奉仕を行なうことや,必要の大きな所で奉仕することなどです。でも,はっきりした答えが返ってこないこともあります。もしかすると,目標を持つことまでは考えていないのかもしれません。こう自問できます。「親から言われるので集会に行ったり伝道したりしているのだろうか。神との親しい関係を築いているだろうか」。もちろん,若い人だけでなくすべての人にとって,目標を持つことは霊的な人として成長する助けになります。(伝 12:1,13)

      11. (イ)どうすれば霊的な人として進歩できますか。(ロ)だれの手本に倣うことができますか。

      11 改善すべき点に気づいたなら,積極的に取り組みましょう。霊的な人になるかどうかは,命にかかわる重要な問題です。(ロマ 8:6-8)もちろん,完全な人になることが求められているわけではありません。聖霊の助けもあります。とはいえ,進歩するには努力が必要です。統治体の成員として奉仕したジョン・バー兄弟は,ルカ 13章24節についてこう述べました。「力強い者となるためには勤勉な努力が必要です。多くの人はそのような努力をしないため,狭い戸口を通って入ることができません」。わたしたちはヤコブに倣う必要があります。ヤコブは祝福を得るまで,あきらめずに天使と格闘しました。(創 32:26-28)聖書を学ぶのは楽しいことですが,聖書は娯楽小説のように読む本ではありません。自分にとって役立つ貴重な真理を見いだすために努力しなければなりません。

      霊的な人として成長するために

      • 聖書を勤勉に学び,読んだ事柄を黙想する。

      • 学んだ事柄を積極的に当てはめる。

      • 聖霊の導きを受け入れる。

      • 他の人の助けを喜んで受け入れる。

      12,13. (イ)ローマ 15章5節を当てはめるうえで,何が助けになりますか。(ロ)ペテロの経験と助言からどんなことを学べますか。(ハ)霊的な人として成長するために,どんなことができますか。(「霊的な人として成長するために」の囲みを参照。)

      12 霊的な人として成長するために努力するなら,聖霊の助けによって思いを変革できます。キリストのような考え方を徐々に身に着けることができます。(ロマ 15:5)聖霊の助けによって,間違った欲望を捨て,神に喜ばれる特質を培うこともできます。(ガラ 5:16,22,23)お金や物に思いが向いたり,間違った欲望を感じたりするなら,どうしますか。正しい事柄に思いを向けられるよう,エホバに聖霊を求め続けましょう。(ルカ 11:13)使徒ペテロのことを思い出してください。ペテロは何度か失敗しました。霊的な考え方ができなかったのです。(マタ 16:22,23。ルカ 22:34,54-62。ガラ 2:11-14)でもあきらめませんでした。エホバの助けによって,キリストのような考え方を徐々に身に着けることができました。わたしたちもそうできます。

      13 ペテロは後に,クリスチャンが培うべき特質を挙げました。(ペテロ第二 1:5-8を読む。)「真剣な努力をつくして」,自制,忍耐,兄弟の愛情などの特質を培うなら,霊的な考え方をする人として進歩できます。毎日,こう自問しましょう。「霊的な人として成長するために,今日はどんな努力ができるだろうか」。

      生活の中で聖書の原則を当てはめる

      14. 霊的な考え方をしていることは,生活にどのように表われますか。

      14 キリストのような考え方をしていることは,話し方,職場や学校での行動,生活の中で下す決定に表われます。霊的な考え方をする人は,決定を下す際,キリストに倣うよう努めます。天の父エホバとの関係を損ないたいとは思いません。誘惑に遭ってもすぐに退けます。決定を下す際,時間を取って次の点を考えます。「どんな聖書の原則が役立つだろうか。キリストならどうするだろうか。エホバに喜ばれるのはどんな決定だろうか」。いつもこのような考え方をすることは非常に大切です。では,幾つかの例を取り上げ,賢明な決定をするために聖書のどんな原則が役立つかを考えましょう。

      15,16. キリストのような考え方は,(イ)結婚相手を選ぶ際,(ロ)友達を選ぶ際,どのように役立ちますか。

      15 結婚相手。コリント第二 6章14,15節に原則を見いだせます。(読む。)この言葉から分かるように,霊的な人と「物質の人」が調和することはありません。結婚相手を選ぶ際,この原則をどのように適用できますか。

      16 交友。コリント第一 15章33節の原則に注目できます。(読む。)霊的な考え方をする人は,信仰を弱めかねない交友を避けます。例えば,この原則をソーシャル・ネットワーキングにどのように適用できるでしょうか。知らない人からオンラインゲームに誘われたらどうしますか。

      ある兄弟が電子機器で良くないビデオを見ている。ある兄弟がJW Broadcastingを見ている。

      霊的な人として成長するうえで役立つ決定だろうか。(17節を参照。)

      17-19. 霊的な考え方をすることは,(イ)むなしい活動を避けるうえで,(ロ)神に奉仕するための目標を立てるうえで,(ハ)意見がぶつかった時に,どのように役立ちますか。

      17 霊的な人としての成長を妨げる活動。パウロの警告に留意しましょう。(ヘブライ 6:1,2を読む。)避けるべき「死んだ業」とは何でしょうか。霊的な人としての成長を妨げる,無価値でむなしい活動のことです。この原則は次の点を考える際に役立ちます。「この活動には『肉の業』の特徴が見られるだろうか。このもうけ話に関わるべきだろうか。社会を改革するための活動に参加すべきでないのはなぜだろうか」。

      ある兄弟が良い仕事に就くことを考えている。ある兄弟が全時間奉仕をすることを考えている。

      神に奉仕するための目標を達成するうえで役立つ決定だろうか。(18節を参照。)

      18 神に奉仕するための目標。イエスが山上の垂訓で述べたことは,目標を立てるうえで指針となります。(マタ 6:33)霊的な人は生活の中で王国を第一にします。この原則は次の点を考える際に役立ちます。「高等教育を受けるべきだろうか。この仕事を受け入れるべきだろうか」。

      ある兄弟が別の兄弟と口論している。ある兄弟が別の兄弟と仲直りしている。

      「平和を求め」るうえで役立つ決定だろうか。(19節を参照。)

      19 意見の衝突。パウロがローマのクリスチャンに与えた助言は役立ちます。(ロマ 12:18)キリストに倣う人は「すべての人に対して平和を求め」るよう努力します。だれかと意見がぶつかった時,あなたはどうしますか。相手の意見をなかなか受け入れることができませんか。それとも,「平和を作り出[す]」よう努力しますか。(ヤコ 3:18)

      20. あなたは霊的な人として成長したいと思いますか。なぜですか。

      20 霊的な人は聖書の原則をよく考え,神に喜ばれる決定を下します。霊的な考え方をするなら,幸福で満足のいく生活ができます。この記事の冒頭に出てきたロバートはこう述べています。「エホバとの親しい関係を築いた結果,より良い夫また父親になることができました。満足感と幸福感を味わうこともできました」。霊的な人として成長するよう努力するなら,多くの祝福を得られます。今,満足のいく生活を送り,将来,「真の命」を得ることができるのです。(テモ一 6:19)

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