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    ものみの塔 2007 | 8月1日
    • 霊性を求めて

      有名な山上の垂訓の中でイエスは,「自分の霊的な必要を自覚している人たちは幸いです」と言いました。(マタイ 5:3)あなたもこの言葉に同意されるかもしれません。世界中の多くの人々が,生活する上で霊性というものの必要を感じ,それを見いだせば幸福になれると考えています。しかし,「霊性」という語にはどんな意味があるのでしょうか。

      ある辞書は霊性(spirituality<スピリチュアリティー>)を,「宗教上の価値観に対する感受性や愛着」また「霊的である特質や状態」と定義しています。ですから,「霊性」,「霊的である」,「霊的な思いを持っている」といった表現は,同じ意味を伝えています。この語をよりよく理解するために,次の比較を考えてみましょう。仕事熱心で商売に打ち込んでいる人は,ビジネス志向だと言われます。同じように,霊的または宗教的な関心事を重んじている人は,霊的志向,つまり霊的な思いを持っていると言えます。

      では,真の霊性はどうすれば得られるのでしょうか。ほとんどすべての宗教が霊性に至る道を知っていると主張しますが,実に様々な宗教があり,何を行なうべきかに関する教えも千差万別です。例えばプロテスタント信者は,信仰復興集会で救われると言います。カトリック教徒は,ミサで神との霊的な交わりを求めます。仏教徒は瞑想を通して悟りを追求します。ヒンズー教徒は自己否定によって輪廻からの解放を目指します。これらすべてが真の霊性に至る道なのでしょうか。どれか一つがそうなのでしょうか。

      多くの人は,いずれの質問にも“いいえ”と答えます。それらの人は,霊性とは「何にも属さずに信じること」,つまり特定の宗派に属さずに神を信じることだと主張します。また,霊性とは宗教的な体験ではなく,心の平安や人生の意義を模索することだと考える人もいます。霊性を求める人は宗教に頼る必要などなく,自分の内面に目を向け,心の奥底にある思いを探ればそれでいいと言うのです。ある著述家はこう述べています。「真の霊性とは,自身の内奥に見いだすものである。自分が周囲の世界や人々をどのように愛し,受け入れ,それらとどうかかわり合うかということだ。教会で,あるいは特定の教義を信じることによって見いだせるものではない」。

      明らかに,霊性に関する考え方は人によって大きく異なります。無数の本が霊的な生き方への道筋を示すとうたっていますが,そうした本を読んでも満たされず,かえって混乱する人は少なくありません。しかし,霊的な事柄に関して信頼できる導きを与えている本が1冊あります。それは,神の霊感を受けた証拠を示している唯一の本です。(テモテ第二 3:16)その本,すなわち聖書が,霊性の意味やその価値について何と述べているか調べてみましょう。

  • 真の霊性 ― どうすれば見いだせますか
    ものみの塔 2007 | 8月1日
    • 真の霊性 ― どうすれば見いだせますか

      「肉を思うは死なり。されど霊を思うは命と平和なり」と,使徒パウロは書きました。(ローマ 8:6,「ジェームズ王欽定訳」[英語])パウロはそう述べることによって,霊的な人であるかどうかは単なる個人的な好みや傾向の問題ではないことを指摘していました。実際,それは生死にかかわる問題なのです。では,霊的な人はどういう意味で「命と平和」を得るのでしょうか。聖書によれば,そのような人は現在,思いの平安や神との平和な関係を楽しみ,将来は永遠の命という祝福を享受します。(ローマ 6:23。フィリピ 4:7)イエスが,「自分の霊的な必要を自覚している人たちは幸いです」と述べたのも不思議ではありません。―マタイ 5:3。

      あなたがこの雑誌を読んでおられるのは,霊性に関心があるからでしょう。それは賢明なことです。とはいえ,このテーマに関しては実に様々な見解があるため,次のような疑問がわくことでしょう。『真の霊性とは何だろう。どうすればそれを身に着けられるだろうか』。

      「キリストの思い」

      使徒パウロは,霊的な思いを持つことの大切さと益を指摘しただけでなく,真の霊性とは何かについて多くのことを述べています。パウロは古代の都市コリントのクリスチャンたちに,物質の人,つまり肉の衝動に従う人と,霊的な人,つまり霊的な事柄を大切にする人との違いを説明し,こう書きました。「物質の人は神の霊の事柄を受け入れません。それはその人には愚かなことだからです」。一方,霊的な人の特徴は,「キリストの思い」を持っていることにあるとパウロは説明しています。―コリント第一 2:14-16。

      「キリストの思い」を持っているとは,基本的に言って,「キリスト・イエスと同じ精神態度」を持っていることを意味します。(ローマ 15:5。フィリピ 2:5)言い換えると,霊的な人とは,イエスのような考え方をし,イエスの足跡に従う人のことです。(ペテロ第一 2:21; 4:1)ある人の思いがキリストの思いに似れば似るほど,その人は霊性が深まり,「命と平和」を得ることに近づくと言えます。―ローマ 13:14。

      「キリストの思い」を知る方法

      しかし,キリストの思いを持つには,まずその思いを知る必要があります。ですから,霊性を培うための第一歩は,イエスの考え方を知ることです。それにしても,2,000年前に地上で生きていた人の思いを,どうすれば知ることができるのでしょうか。例えば,あなたは自分の国の歴史上の人物についてどのように学びましたか。おそらく,それらの人物について書かれたものを読んだことでしょう。同じように,イエスの生涯の記録を読むことは,キリストの思いを知るための重要な方法です。―ヨハネ 17:3。

      イエスの場合,その生涯に関する四つの生き生きとした記述があります。マタイ,マルコ,ルカ,ヨハネが書いた福音書です。それらの記述を注意深く読めば,イエスの考え方,感情の深さ,行動の背後にある動機などを理解するのに役立ちます。時間を取って,イエスについて読んだ事柄を熟考するなら,イエスがどんな人だったかを思い描くことができます。すでに自分はキリストの追随者だと思っているとしても,そのように読んで熟考すれば,「わたしたちの主また救い主なるイエス・キリストの過分のご親切と知識において成長」するよう助けられます。―ペテロ第二 3:18。

      そのことを念頭に置きながら,福音書のくだりを幾つか調べ,イエスがなぜ非常に霊的な人であったのかを見ることにしましょう。それから,イエスの模範にどのように倣えるか自問してみてください。―ヨハネ 13:15。

      霊性と「霊の実」

      福音書筆者ルカは,イエスのバプテスマの際に神の聖霊が注がれ,イエスは「聖霊に満ちて」おられたと記しています。(ルカ 3:21,22; 4:1)そしてイエスは,神の聖霊つまり「活動する力」に導かれることの大切さを,追随者たちに印象づけました。(創世記 1:2。ルカ 11:9-13)そのことはなぜそれほど大切なのでしょうか。なぜなら神の霊には,人の思いを変革し,キリストの思いに似るようにする力があるからです。(ローマ 12:1,2)聖霊は人の内に,「愛,喜び,平和,辛抱強さ,親切,善良,信仰,温和,自制」といった特質を生じさせます。聖書が「霊の実」と呼ぶこれらの特質は,真に霊的な人のしるしです。(ガラテア 5:22,23)簡単に言えば,霊的な思いを持っている人とは,神の霊に導かれている人のことです。

      イエスは宣教期間中ずっと霊の実を表わしました。愛,親切,善良といった特質は,社会において立場が低いとみなされていた人々に対するイエスの扱い方に,とりわけはっきり見られました。(マタイ 9:36)一例として,使徒ヨハネが記している出来事に注目しましょう。その記述によると,『イエスは進んで行かれる際,生まれた時から盲目の人をご覧になり』ました。イエスの弟子たちもその人に気づきましたが,罪人とみなしました。それで,『だれが罪をおかしたのですか。当人ですか,それともその親たちですか』と尋ねます。隣人たちもその人を見ますが,彼らの目に映ったのは単なるこじきでした。「これは,いつも座って物ごいをしていた男ではないか」と言います。しかしイエスはその盲目の人を,助けが必要な人とみなしました。それでその人に話しかけ,治されます。―ヨハネ 9:1-8。

      この出来事から,キリストの思いについてどんなことが分かるでしょうか。まず,イエスは立場の低い人たちを見過ごしたりせず,優しい同情心をもって扱いました。さらに,イエスは率先して他の人を助けました。イエスのこの模範に倣うことができるでしょうか。あなたは人々に対してイエスと同じ見方をし,生活を向上させたり将来の見通しを明るくしたりするために必要な助けを差し伸べますか。それとも,目立つ人たちをひいきして,そうでない人たちを見過ごす傾向があるでしょうか。もしイエスと同じ見方をしているなら,その手本に従う面でよく努力していると言えます。―詩編 72:12-14。

      霊性と祈り

      福音書の記述が示しているように,イエスは頻繁に祈って神に頼りました。(マルコ 1:35。ルカ 5:16; 22:41)地上での宣教期間中,イエスは祈るための時間を意識的に取り分けました。弟子のマタイはこう書いています。「群衆を去らせたイエスは,祈りをするために自分だけで山に上って行かれた」。(マタイ 14:23)そのように天の父と静かに意思を通わせる時間を過ごすことにより,イエスは力を得ました。(マタイ 26:36-44)今日,霊的な思いを持っている人たちは,同じように機会を見つけては神と意思を通わせます。そうすれば創造者との関係が強まり,いっそうキリストに似た考え方ができるようになることを知っているからです。

      イエスはしばしば長い時間をかけて祈りました。(ヨハネ 17:1-26)例えば,ご自分の使徒となる者を12人選ぶ前に,イエスは「祈りをするため山に出て行き,夜通し神に祈りをしておられ」ました。(ルカ 6:12)霊的な思いを持っている人は,必ずしも夜通し祈ることはしなくても,イエスの手本に倣います。生活の中で大きな決定をする前に,時間を十分に取って神に祈り,霊性を深める選択ができるように聖霊の導きを求めます。

      イエスは祈りの中で,わたしたちが祈る際に倣うべき深い感情をも示しました。イエスが亡くなる前の晩にどのように祈ったかについて,ルカはこう書いています。「彼はもだえはじめ,いよいよ切に祈られた。そして,汗が血の滴りのようになって地面に落ちた」。(ルカ 22:44)イエスは以前にも切に祈りましたが,地上での生涯における最も厳しい試みに直面していたこの時,「いよいよ切に」祈られました。そして,その祈りは聞かれました。(ヘブライ 5:7)霊的な思いを持っている人は,イエスの手本に倣います。とりわけ厳しい試練に直面したときは,「いよいよ切に」神に祈り,聖霊や導きや支えを求めます。

      明らかにイエスはよく祈る方でしたから,弟子たちがこの点でイエスに倣いたいと思ったのも驚くには当たりません。弟子たちは,『主よ,わたしたちに祈りの仕方を教えてください』と言いました。(ルカ 11:1)同じように今日,霊的な事柄を重んじ,神の聖霊に導かれることを願う人は,どのように神に祈るかに関してイエスの手本に従います。真の霊性と祈りには,密接な関係があるのです。

      霊性と,良いたよりを宣べ伝えること

      マルコの福音書には,イエスが夜遅くまで,大勢の病んでいる人を治したという記述があります。次の日の朝早く,イエスが一人で祈っていると,使徒たちがやって来て,たくさんの人々がイエスを捜していると告げます。それらの人たちはおそらく病気を治してもらいたかったのでしょう。しかしイエスは使徒たちに,「どこかほかの所,近くの田舎町に行きましょう。わたしがそこでも宣べ伝えるためです」と言います。そして,「わたしが出て来たのはそのためだからです」と,理由を説明します。(マルコ 1:32-38。ルカ 4:43)人々を治すことはイエスにとって重要でしたが,イエスの主要な使命は神の王国の良いたよりを宣べ伝えることでした。―マルコ 1:14,15。

      今日でも,神の王国について他の人に語ることは,キリストの思いを持っている人のしるしです。イエスは,追随者になることを願う人すべてにこう命じました。「それゆえ,行って,すべての国の人々を弟子とし,……わたしがあなた方に命令した事柄すべてを守り行なうように教えなさい」。(マタイ 28:19,20)加えて,イエスはこう予告しました。「王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう。それから終わりが来るのです」。(マタイ 24:14)神の言葉が示しているように,宣べ伝える活動は聖霊の力によって成し遂げられますから,その活動に意義深い仕方で参加することは真の霊性の表われです。―使徒 1:8。

      世界中の人々に王国の音信を宣べ伝えるには,幾百万という人たちが一致して努力を傾ける必要があります。(ヨハネ 17:20,21)この活動に携わる人たちは,霊的な思いを持っているだけでなく,世界的な規模でよく組織されていなければなりません。キリストの足跡に従い,王国の良いたよりを世界中で宣べ伝えている人たちを,あなたは見分けることができますか。

      あなたはどうですか

      もちろん,真に霊的な人の特徴はほかにもありますが,すでに考慮した点に関してあなたはどうでしょうか。次のように自問してみてください。『わたしは神の言葉 聖書を定期的に読み,読んだ事柄を熟考しているだろうか。生活の中で霊の実を表わしているだろうか。自分はよく祈っているだろうか。神の王国の良いたよりを世界中で宣べ伝えている人たちに加わることを望んでいるだろうか』。

      自分自身を正直に吟味することは,自分の霊性の深さを知るのに役立つでしょう。「命と平和」があなたのものとなるように,今ぜひとも必要な事柄を行なうようお勧めします。―ローマ 8:6。マタイ 7:13,14。ペテロ第二 1:5-11。

      [7ページの囲み記事/図版]

      霊性のしるし

      ◆ 神の言葉を愛している

      ◆ 霊の実を表わしている

      ◆ 定期的に心から神に祈っている

      ◆ 他の人に王国の良いたよりを伝えている

日本語出版物(1954-2026)
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