-
聖書の教え 生きている知恵ものみの塔(一般用)2018 | No. 1
-
-
デルフィーンbは,忙しくても充実した生活を送っていました。そんな時,立て続けに悲惨な出来事が起きました。10代の娘が亡くなり,結婚が破たんし,経済的にも立ち行かなくなったのです。当時をこう振り返っています。「もう途方にくれてしまいました。娘も夫も家も失ったからです。自分には何の価値もないように思えました。自尊心も気力もなくなり,この先どうしたらよいかも分からなくなりました」。
デルフィーンはかつてなかったほど,次の言葉の真実さを痛感しました。「わたしたちの年の日数そのものは七十年です。そして,特別の力強さのために,たとえそれが八十年であっても,ただ難儀と有害なことが付きまとうだけです。それは必ず速やかに過ぎ去り,わたしたちは飛び去ってしまいます」。(詩編 90:10)
デルフィーンは,助けを必要としていた時に,聖書を調べました。その効果はてきめんでした。
-
-
1 問題を回避するものみの塔(一般用)2018 | No. 1
-
-
前述のデルフィーンは,心配を紛らわせるためにアルコールに頼るようになりました。聖書は,適度の飲酒を禁じてはいませんが,「ぶどう酒を多量に飲む者……の仲間に加わってはならない」と述べています。(箴言 23:20)アルコールの乱用は,深刻な健康問題や人間関係の破綻の原因になると共に,毎年,多くの人命を奪ってきました。聖書の賢明なアドバイスに従っていたら,そのほとんどは回避できたことでしょう。
デルフィーンはそれに従いました。今ではこう述べています。「アルコールで心配が消えるわけではないことに気づきました。それで,聖書のフィリピ 4章6,7節の知恵を当てはめました。そこにはこうあります。『何事も思い煩ってはなりません。……あなた方の請願を神に知っていただくようにしなさい』。心がざわざわして不安な気持ちになる夜は,エホバに真剣に祈りました。怒り,苦痛,失望など,自分の気持ちをすべて打ち明け,もっと前向きになれるよう助けてください,とお願いしました。朝,起きてからも,前向きに考える努力を続けました。祈ることで,持っていないものではなく持っているものに目を向けられたと思います。アルコールは二度と飲みません。せっかく見つけたこの心の安らぎを失いたくないからです」。
-