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サモア2009 エホバの証人の年鑑
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しかし,こうした神権的な活動を皆が快く思っていたわけではありません。島の長老会議は,ロンドン伝道協会のある牧師に扇動され,3家族の頭たちを呼び出します。ロパティはこう語ります。「集会をやめるようにと命じられ,従わないなら私たちを家の中に閉じ込めて火をつけるか,いかだに乗せて島から追い出す,と言われました。聖書から筋道立てて話しましたが,長老たちは一歩も譲らず,とにかく自分たちの権威に従うように強要してきました」。この最後通告を受け,それらの家族は人目を引かないよう注意しながら集会を開くことにしました。
とはいえ,この反対は問題の始まりに過ぎませんでした。12年後にロパティの姉夫婦が真理を受け入れて教会を脱退すると,村の長老たちはエホバの証人を全員追い出したのです。ロパティはこう書いています。「その晩,家族ごとに持ち物をまとめて小さな船に積み込み,島でいちばん大きな村に逃げました。家や農園は,かつての隣人たちによって略奪されました」。
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サモア2009 エホバの証人の年鑑
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当局は今なお,トケラウにおけるエホバの証人の業に反対の立場を取っています。フイマヌ・キリフィとハテサ・キリフィの末の子どもが2006年に亡くなり,父親のフイマヌが聖書から葬式の話をしたところ,長老会議は一家を島から追い出すと脅しました。後にフイマヌは,地元の教会に関係した仕事を断わったところ再び脅しを受けました。さらに,フイマヌも妻も,政治活動に加わるよう圧力をかけられました。それでも,家族として信仰を保ち,堅く立ちました。その結果,この一家の信仰はそれまで以上に強くなったのです。「試練の間もエホバに頼ることを学びました」とフイマヌは言います。(ヤコ 1:2-4)この家族は,エホバが忠実な僕たちを見捨てたりされないことを知るようになりました。―申 31:6。
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