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第4部 ― 三位一体の教理はいつまたどのように発展しましたかものみの塔 1992 | 8月1日
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「三位一体」という言葉でさえ,受け入れられるまでに非常に時間がかかりました。シリアのアンティオキアの司教テオフィロスがギリシャ語の書物の中で,「三つ組」あるいは「三位一体」を意味するトリアスという言葉を初めて使ったのは,西暦2世紀の後半のことでした。その後,北アフリカのカルタゴのラテン語の著述家テルトゥリアヌスは,ラテン語の書物の中で「三位一体」を意味するトゥリニタスという言葉を初めて使いました。b しかし,トリアスという言葉は霊感を受けたクリスチャン・ギリシャ語聖書の中に出てきませんし,トゥリニタスという言葉もウルガタ訳と呼ばれるラテン語の翻訳聖書の中に出てきません。どちらの言葉も聖書に基づいてはいないのです。しかし,異教の概念に基づいた「三位一体」という言葉は,教会の著作の中に忍び込み,4世紀以後はキリスト教の教義の一部となりました。
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第4部 ― 三位一体の教理はいつまたどのように発展しましたかものみの塔 1992 | 8月1日
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b このシリーズの以前の記事が示している通り,テオフィロスとテルトゥリアヌスはこれらの言葉を使ったものの,今日のキリスト教世界が信じている三位一体のことを考えていたのではありません。
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