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聖霊 ― 神の活動する力あなたは三位一体を信ずるべきですか
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しかし聖書には,人格的存在を意味する用語を使って聖霊に言及している章句があるのではありませんか。確かにありますが,カトリックの神学者エドマンド・フォートマンがこの点に関して,「三者一体の神」という本の中で述べていることに注目してください。「この霊はしばしば人格的存在を意味する用語を使って説明されているが,[ヘブライ語聖書の]聖なる筆者たちがこの霊を他とは異なる人格的存在と考えたり,そのようなものとして表わしたりしたことは決してない」。
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聖霊 ― 神の活動する力あなたは三位一体を信ずるべきですか
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カトリック百科事典: 「第三の位格をはっきり示す何らかの語句は旧約聖書のどこにもない」。
カトリックの神学者フォートマン: 「ユダヤ人が霊を位格,もしくは人格的存在とみなしたことは決してない。そのような見方をした旧約聖書の筆者がだれかいたことを示す証拠も一つもない。……聖霊は普通,共観[福音]書や使徒行伝では神の力として表わされている」。
新カトリック百科事典: 「旧約[聖書]は明らかに神の霊を位格とは見ていない。……神の霊は神の力にすぎない。それが時々神とは異なる存在として表わされているにしても,それはヤハウェの息が外面的に働くからである」。また,「新約[聖書]の聖句の大部分は,神の霊のことを,ある者としてではなく,あるものとして示している。このことは霊と神の力とが並行関係にある対句の中では特にそうである」と述べています。―下線は本書編者。
カトリック辞典: 「新約聖書では大体,旧約と同様,霊は神のエネルギーもしくは力として述べられている」。
ゆえに,ユダヤ人も初期クリスチャンも聖霊を三位一体の一部とは考えていませんでした。この教えは何世紀も後に成立しました。カトリック辞典が述べているとおりです。「第三の位格のことは362年のアレクサンドリア会議で……そして最後に381年のコンスタンティノープル公会議で明らかにされた」。それはペンテコステの際に弟子たちが聖霊で満たされてから何と3世紀半ほど後のことでした。
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