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予告された世界の滅びはいつ来るか真の平和と安全 ― どのように見いだせるか
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1914年に起きた事に関して一歴史書はこう述べています。「その戦争に巻き込まれなかった国はわずかに15か国であった。……しかし,それらの国の中に,調停役を果たせるほどの大国は一つもなかった。こうしたことは世界史上に例のないことであった。それほどの規模でなされた戦争はかつてなかった。『民は民に,国は国に逆らって立つ』という聖書の預言が文字通り成就したのである」。46
18 広範囲な戦争だけが「しるし」であると考えるのはなぜ誤りですか。
18 しかし,イエスが「しるし」として述べられたのはそのような事柄だけではありませんでした。イエスは一つの例えを使ってこう話されました。「いちじくの木やほかのすべての木をよく見なさい。それらが既に芽ぐんでいれば,あなた方はそれを観察して,もう夏の近いことを自分で知ります。このように,あなた方はまた,これらの事が起きているのを見たなら,神の王国の近いことを知りなさい。あなた方に真実に言いますが,すべての事が起こるまで,この世代は決して過ぎ去りません」。(ルカ 21:29-32)ただ一本の木が季節はずれに葉を出すのを見るとしても,あなたはそれによって,夏が近いと思うことはないでしょう。しかし,すべての木がちょうどふさわしい時季に芽を出しているのを見れば,あなたはそのことの意味を理解します。イエスが予告したことはこれと同じであり,ご自分の「臨在」と「事物の体制の終結」とは,ただ戦争だけでなく,すべてが一世代の人々の生涯中に起きる多くの事柄によって証拠づけられるということを示されたのです。
19 (イ)次のページの表に示されているとおり,「しるし」のいろいろな面は1914年以来どのように成就してきましたか。(ロ)それ以前の戦争,食糧不足,地震などがイエスの語られた「しるし」とならないのはなぜですか。
19 そうした事柄は起きましたか。次に掲げた,「しるしには何がありますか」と題する表を調べてゆかれれば,あなたはそれ以前の時代の戦争について何かで読んだ事柄を思い出されるかもしれません。しかし,第一次世界大戦は他のすべての戦争とはっきり異なった性格を持っており,歴史の大きな転向点となりました。
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予告された世界の滅びはいつ来るか真の平和と安全 ― どのように見いだせるか
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[78,79ページの囲み記事]
「しるしには何がありますか」
『国民は国民に敵対して立ち上がる』―
「第一次世界大戦は総力戦の世紀を招来し,史上初めて真の意味での世界戦争となった。……1914-1918年以前に……地上のこれほど広い範囲に及んだ戦争はなかった。……殺りく行為がこれほど広範囲に,また無差別に行なわれたこともかつてなかった」― H・ボールドウィン著,「第一次世界大戦」。
第一次世界大戦で1,400万人の戦闘員と市民が死んだ。第二次世界大戦では5,500万人が死んだ。第二次大戦以来,何百ものクーデター,反乱,戦争などで約3,500万人の命が奪われた。
したがって,1914年以来,戦争のために1億以上の人命が失われたことになる。
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