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組織の構造の発展エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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聖書文書頒布者<コルポーター>の奉仕が始まったのと同じ年に,ラッセル兄弟は無償配布用の幾つかの冊子(または小冊子)を印刷させました。中でも際立っていたのは,最初の4か月間で120万部も配布された「考えるクリスチャンのための糧」でした。この印刷と配布の取り決めに関する仕事のため,必要な細かい事柄の世話をする目的で「シオンのものみの塔冊子協会」が設立されました。ラッセル兄弟は,自分が死んだ場合にも業が途絶えないようにするため,また業に用いられる寄付の取り扱いを容易にするため,協会の登記を申請し,協会は1884年12月15日に正式に登録されました。こうして,必要とされる法的機関が存在するようになりました。
必要が生じるにつれ,ものみの塔協会の支部事務所が他の国や地域にも開設されました。まず1900年4月23日,英国のロンドンに,そして1902年,ドイツのエルバーフェルトに開設され,2年後には,地球の裏側,オーストラリアのメルボルンに支部が設けられました。本書執筆の時点で,全世界に99の支部があります。
大量の聖書文書を供給するのに必要な組織的な取り決めが形を整えつつあったとはいえ,当初,それらの文書を公に配布する地元の取り決めを設けることは会衆に任されていました。
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組織の構造の発展エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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1917年3月1日号の「ものみの塔」誌(英文)は,今後,聖書文書頒布者<コルポーター>や会衆の牧羊の働き人eの働く区域はすべて協会の事務所から割り当てられる,と発表しました。一つの都市または郡において地元の奉仕者と聖書文書頒布者<コルポーター>が一緒にそのような野外奉仕を行なっている場合には,地元で任命された地域の委員会によって両者に区域が分割されました。この取り決めは,1917年から1918年にかけて数か月間だけ行なわれた「終了した秘義」の実に驚異的な配布に役立ちました。また,キリスト教世界を強力に暴露した「バビロンの倒壊」という主題のパンフレット1,000万部の電撃的な配布を成し遂げるためにも重要な役割を果たしました。
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