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メスを入れずに体の中を見る目ざめよ! 2008 | 11月
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レントゲン撮影法
仕組みは? X線は,可視光線より波長が短く,体の組織を透過します。体の一部にX線を照射すると,骨などの密度の高い組織は,X線を吸収してレントゲン写真に白っぽく映ります。柔らかい組織は,様々な濃さの灰色で映ります。X線は,歯,骨,乳房,胸部などの異常や疾患の診断に広く用いられています。同じくらいの密度の柔らかい組織が隣り合っている場合,それぞれを見分けるために,X線非透過性物質(造影剤)を血管に注射して,コントラストを高めることがあります。現在では,レントゲン画像はたいていデジタル化され,コンピューター画面で見ることができます。
リスク: わずかながら,細胞や組織が損傷を受ける確率があります。とはいえ,たいていの場合,メリットと比べればリスクは非常に小さいと言えます。b 妊娠している可能性のある女性は,レントゲン撮影を受ける前に医師に相談すべきです。ヨードなどの造影剤によってアレルギー反応が起きることもあるので,ヨード,およびヨードを含む海産物に対するアレルギーのある人は,医師や技師に相談しましょう。
利点: レントゲン撮影は,手早く行なえ,たいてい痛みがなく,比較的費用がかからず,たいへん実施しやすい方法です。そのため,マンモグラフィー(乳房X線撮影)や緊急診断などによく用いられています。照射後に体内に放射線が残ることはなく,通常,副作用はありません。c
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メスを入れずに体の中を見る目ざめよ! 2008 | 11月
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[11ページの図版]
レントゲン撮影
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