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どうすれば感情をコントロールできるだろう若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
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悲しみに対処する
16歳のローラはこう語ります。「最近わたしは気分が変わりやすく,自分をむやみに責めてしまいます。何も楽しいことがなく,泣き疲れて眠りに就きます」。ローラのように日々の重圧に押しつぶされる思いをしている若者は少なくありません。あなたはどうですか。親や友達や先生からの大きな期待,思春期の身体的・感情的変化,ささいな欠点のために生じる自分はだめだという気持ち ― こうしたことで,惨めに感じるかもしれません。
苦しみを和らげようとして自傷行為に走る若者さえいます。b 自分を傷つけることが習慣になっているなら,その原因を見分けるようにしてください。例えば,自傷行為が何らかのストレスに対処する手段となっていることがよくあります。つらい気持ちになる状況 ― もしかしたら家族や友達が関係している状況 ― が何かありますか。
苦しい気持ちに対処するために特に良いのは,親や会衆内の円熟した人に話すことです。それらの人は「苦難のときのために生まれた」兄弟となってくれるでしょう。(箴言 17:17)16歳のリリアナは,クリスチャンの大人の姉妹たちに打ち明けました。こう述べています。「わたしよりも年上なので,健全なアドバイスをもらえます。友達にもなってもらえました」。c 15歳のデーナは,クリスチャンの宣教に参加する機会を増やすことによって気持ちが楽になったと言います。「それが最も良い方法だったと思います。実際,それまでで一番楽しい時でした」と語っています。
悲しみや憂うつな気持ちを経験しているなら,何よりも神に祈ることを欠かさないでください。逆境を経験してきた詩編作者ダビデはこう書きました。「あなたの重荷をエホバご自身にゆだねよ。そうすれば,神が自らあなたを支えてくださる」。(詩編 55:22)エホバはあなたの苦しみをご存じです。それだけでなく,『あなたを顧みて』くださいます。(ペテロ第一 5:7)たとえ心に責められるようなことがあっても,『神はあなたの心より大きく,すべてのことを知っておられる』ということを忘れないでください。(ヨハネ第一 3:20)エホバは,あなたがなぜ思い悩んでいるのかをあなた自身よりもよく理解しておられ,感情的な重荷を負ってくださいます。
悲しみがいつまでも癒えないとしたら,うつ病などを患っているのかもしれません。d そうであれば,医師の診察を受けるとよいでしょう。症状を放っておくのは,エンジンの異常音をかき消すためにカーラジオのボリュームを上げるようなものです。問題そのものに取り組むほうがはるかに勝っています。自分の状況を恥じる必要はありません。うつ病などの気分障害を患っている多くの若者が治療から助けを得ています。
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