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本物の幸せを得るにはものみの塔(研究用)2022 | 10月
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現代の実例
14. タジキスタンの1人の若い兄弟は,どんなことを経験しましたか。なぜですか。
14 現代のさまざまな実例は,ここまで考えてきた3つのステップを実践するなら,どんな状況でも本物の幸せを得ることができる,ということを示しています。タジキスタンに住むジョビダン・ボボジョノフ兄弟のことを考えてみましょう。2019年10月4日,当時19歳だった兄弟は,兵役を拒否したことを理由に自宅から強制的に連行され,数カ月間留置されました。そこで,犯罪者のように扱われました。このひどい扱いは,ほかの国々にも知られるようになりました。報告によると,ジョビダン兄弟は殴られ,軍に忠誠を誓うよう,また軍服を着るよう圧力を受けました。その後,有罪とされ,刑務所に送られました。そして最終的に,大統領恩赦によって釈放されました。ジョビダン兄弟は,この試練の間じゅうずっと忠誠を保ち,幸せでいることができました。どうしてそうできたのでしょうか。神の導きが必要であることをいつも自覚していたからです。
ジョビダン兄弟は,信仰を養う食物を取り入れ,神の基準に従って生き,エホバへの崇拝を生活の中で第一にした。(15-17節を参照。)
15. ジョビダン兄弟は投獄されている間,どのようにして信仰を養う食物を取り入れましたか。
15 ジョビダン兄弟は投獄されている間,聖書や出版物を持っていなかったにもかかわらず,信仰を養う食物を取り入れました。どうしてそうできたのでしょうか。地元の兄弟姉妹が食べ物を差し入れる時に,その袋に日々の聖句を書いておいてくれたのです。そのおかげで,ジョビダン兄弟は毎日聖書を読んでじっくり考えることができました。釈放された後,厳しい試練をまだ経験していない人たちにこう勧めています。「自由な時を目いっぱい活用し,聖書と出版物によってエホバについての知識をぜひ深めてください」。
16. ジョビダン兄弟はどんなことを考え続けましたか。
16 ジョビダン兄弟は,エホバの基準に従って生きました。間違った欲望について考えることも,良くないことを行うこともしませんでした。そうするのではなく,エホバやエホバが大切にしていることについて考え続けました。また,エホバの創造物の素晴らしさに感動しました。朝起きると,鳥の歌声や鳴き声が聞こえ,夜には月や星を眺めることができました。こう言っています。「エホバからのこうした贈り物によって,幸せな気持ちになり,力が湧いてきました」。エホバが私たちの信仰や体を養うために与えてくれているものに感謝するなら,喜びを味わうことができます。そして,その喜びは試練を忍耐する力となります。
17. ペテロ第一 1章6,7節の言葉は,ジョビダン兄弟と似た状況にある人にどのように当てはまりますか。
17 また,ジョビダン兄弟はエホバへの崇拝を第一にしました。真の神への忠誠を貫くことがとても大事だということを理解していたからです。イエスは,「あなたが崇拝すべきなのはエホバ神であり,この方だけに神聖な奉仕をしなければならない」と言いました。(ルカ 4:8)司令官や兵士たちは,兄弟がエホバの証人をやめることを願っていました。でも,兄弟は毎日,昼も夜も熱烈に祈り,諦めずに信仰を保てるよう助けてください,とお願いしました。兄弟は不公正な扱いを受けましたが,妥協することはありませんでした。それどころか,連行され,殴られ,投獄される前には持っていなかった,試された信仰を得ることができて,大いに喜んでいます。(ペテロ第一 1:6,7を読む。)
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