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わいろ聖書に対する洞察,第2巻
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聖書には,わいろに関係した者たちに関する数多くの例が含まれています。フィリスティア人の枢軸領主たちが各々銀1,100枚(もしこの「銀」がシェケルであったのなら,2,422㌦)を支払ったので,デリラは買収されてサムソンを裏切りました。(裁 16:5)預言者であり,裁き人でもあったサムエルの息子たちは父とは異なり,わいろを受け取っては裁きを曲げました。(サム一 8:3; 12:3)ダビデは,正義の大義を支持しているべき右手をわいろで満たしている者たちについて述べています。(詩 26:10)アサ王とアハズ王は軍事援助を求めて,それぞれシリアの王とアッシリアの王にわいろを贈りました。(王一 15:18,19; 王二 16:8)不忠実なエルサレムの頭たる者たちや君たちは,わいろを愛する者でした。(イザ 1:23; 5:23; ミカ 3:11)不忠実なエルサレムは報酬を受け取る普通の売春婦とは異なり,他の者たちにわいろを贈って自分のところに来させることさえしました。―エゼ 16:33。
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デリラ聖書に対する洞察,第2巻
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サムソンを滅ぼそうと躍起になっていたフィリスティア人の枢軸領主たちはデリラに,サムソンの大きな力がどこにあるのかを探り出してくれるなら,めいめいが銀1,100枚(シェケルであれば,2,422㌦)を払おう,と申し出ました。デリラは彼らに協力し,どうすればあなたを無力にすることができるのか,とサムソンに尋ねました。サムソンが答える度に,彼女はその答えをフィリスティア人たちに知らせ,フィリスティア人の戦士たちを自分の家に潜ませました。戦士たちはサムソンが力を失ったなら,その弱みに付け込もうと待ち構えていました。サムソンの答えに3度だまされたデリラは彼を悩まし続け,『終始言葉で言い迫って,しきりにせがんだため,彼の魂もこらえ切れないで死ぬほどになりました』。それで,サムソンは自分がナジル人であり,かみそりが頭に当てられたことがないということを話しました。今度こそ本当だと確信した彼女は,人をやってフィリスティア人の枢軸領主たちを呼んだので,彼らは金を持ってやって来ました。サムソンが彼女のひざの上で眠っている間に,一人の従者が彼の頭の七房の編み髪を切り落としました。目を覚ましたサムソンは,今回は神から与えられていた自分の力がなくなってしまったことに気づきました。隠れていたフィリスティア人は彼を捕まえて盲目にし,捕らわれ人として連れて行きました。(裁 16:4-21)聖書の記述の中でデリラのことはそれ以上述べられていません。
聖書は,デリラとサムソンが性関係を持ったとか,彼女が遊女であったなどとは述べていません。裁き人 16章1,2節で言及されている遊女は,デリラと同一人物ではありません。この遊女はガザに住んでいましたが,デリラはソレクの奔流の谷に住んでいました。さらに,デリラは恐らくフィリスティア人ではなく,イスラエル人の女であったらしいということが次のような証拠から分かります。その証拠とは,枢軸領主たちが愛国主義的な感情ではなく,法外な額の金をよりどころにして話を持ちかけたことです。―裁 16:5。
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