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生命の起源 5つの大切な質問
起 質問3 13–21ページ

質問3

私たちの“設計図”はどこから来たのか

父親と息子

目や髪や肌の色など,私たちの外見は何によって決まるのでしょうか。背丈や体格はどうですか。どうして私たちは親に似ているのでしょうか。指先の片側が軟らかくなり,反対側が硬い爪で覆われるのはなぜでしょうか。

チャールズ・ダーウィンの時代,こうした疑問の答えは謎に包まれていました。ダーウィン自身,体の特徴が親から子へ受け継がれることに強い関心を抱いていましたが,遺伝法則についてほとんど知りませんでした。遺伝に関わる細胞内のメカニズムについてはなおさらです。しかし今では,長年にわたってヒトの遺伝を研究してきた生物学者たちにより,DNA(デオキシリボ核酸)という驚異的な分子の中に埋め込まれている詳細な“設計図”の存在が明らかになりました。では,その“設計図”はどこから来たのでしょうか。

科学者たちの考え: 生物学者などの多くの科学者たちは,DNAやそれに含まれている“設計図”は長い年月をかけて偶然に出来上がった,と考えています。DNAの分子構造にも,DNAが保持し伝達する情報にも,DNAの機能にも,設計された証拠は全く見られない,と言います。17

聖書にはどんなことが書かれているか: 聖書によると,人体の各部の形成とそのタイミングについての情報が,神の“書”に書かれています。ダビデという王様は,聖なる力に導かれて,神にこう言いました。「あなたの目は胎児の私を見ました。私のあらゆる部分があなたの書に書かれました。それらが形作られる日々のことが,まだどの部分もできていない時に書かれました」。(詩編 139:16)

これまでに明らかになっていること: もし進化が事実なら,DNAが偶然の連続によって生じたと考えられる根拠が幾らかはあるはずです。一方,もし聖書に書かれていることが事実なら,DNAが高い知能を持つ方によって造られた証拠があるはずです。

DNAの見事な仕組みは,身近な物に置き換えて考えると理解しやすくなります。では,もう一度,細胞内の“見学”に出掛けましょう。今回見学するのは,ヒトの細胞について学べる博物館です。建物全体がヒトの代表的な細胞の模型になっています。大きさは実際の細胞の1300万倍で,7万人を収容できる大型スポーツ競技場並みです。

博物館の中に入って,まず目を奪われるのは,たくさんの奇妙な物体です。中央には球形の核があり,高さは20階建ての建物ほどです。では,核の中に入ってみましょう。

細胞核内に収納されているDNA

「工学技術の偉業」 DNAのコンパクトな収納 DNAは細胞核の中にコンパクトに収納されており,それは工学技術の偉業と言える。長さ40㌔の極細糸をテニスボールの中に詰めるようなもの。

核の外壁,つまり核膜にあるドアを通って中に入ると,その空間は46本の染色体でいっぱいです。基本的に同じものが対になっていて,高さはさまざまですが,一番近くにあるのは12階建ての建物ほどです(1)。各染色体は中央がくびれていて,つながったソーセージのようです。でも,太さは巨木の幹ぐらいあります。染色体には不規則にたくさんの横筋が入っています。近くに寄って見ると,それぞれの筋に縦線があり,縦線の間にはまた横線が入っています(2)。本が積まれているのでしょうか。そうではありません。らせん状にきつく巻かれた輪の外側がそのように見えるのです。1つの輪を引っ張ってみると,手前に出てきます。よく見るとその輪は,整然と並んだたくさんの小さなコイルでできています(3)。そのコイル状のものを構成しているのは,長いロープのようなものです。これが一番大事なもののようです。いったい何でしょうか。

DNA分子の驚異的な構造

染色体の模型のこの部分をロープと呼ぶことにしましょう。太さは2.5㌢ほどです。リールにきつく巻かれていて(4),それがさらにぐるぐると巻かれてコイルのようになっています。それらのコイルは足場のような物にくっついているので,あるべき場所に保たれます。そばにあるパネルの説明によると,このロープは非常に効率よく収納されているとのことです。染色体の模型全てからロープをほどいて伸ばすと,地球を半周するほどの長さになるのです。a

ある科学書は,効率の良いこの収納システムを「工学技術の偉業」と評価しています。18 では,この偉業にどんな技術者も関わっていない,と考えるのは筋の通ったことでしょうか。もしこの博物館の中に,何百万点もの商品をきれいに陳列した大きな店があり,欲しい物を簡単に見つけられるとしたら,そうした店がひとりでにできたと考えるでしょうか。もちろん,そうは考えないでしょう。では,そのような店よりはるかに収納効率が優れている細胞についてはどうでしょうか。

近くのパネルに,「ロープを手に取ってご覧ください」と書かれています。手のひらに載せて見てみると(5),これが普通のロープではないことに気付きます。2本のひもが,らせん状に絡み合っています。その2本のひもは,等間隔にある小さな棒でつながっています。ねじれたはしごのようになっていて,らせん階段に似ています(6)。これこそが,生命の神秘ともいうべきDNA分子です。

1つのDNA分子がリールや足場によってきれいにまとめられ,1本の染色体になっていたわけです。はしごの横木は,塩基対(7)と呼ばれています。それにはどんな役目があるのでしょうか。全体としてどんな働きをしているのでしょうか。パネルに簡単な説明があります。見てみましょう。

究極の情報記憶システム

パネルによれば,DNAを理解する鍵は,はしごの横木にあります。はしごを縦に割ったとしましょう。はしごの縦木それぞれから横木の半分が突き出ています。横木の部品は4種類しかなく,科学者たちはそれを,A,T,G,Cと呼んでいます。それら4つの“文字”がさまざまな配列で並び,暗号化された情報になっています。

19世紀に発明されたモールス符号をご存じかもしれません。モールス符号は,電信などによるやりとりで使用されます。モールス符号で使う“文字”は,点(・)と線(–)の2つだけです。それでも,無数の単語や文を作り出せます。一方,DNAの暗号に使われているのは4文字です。A,T,G,Cの配列の違いによって,コドンと呼ばれるさまざまな“単語”が作られます。コドンが連なると,遺伝子という“文章”になります。遺伝子1つは,平均して2万7000文字から成っています。遺伝子部分とそうでない長い部分が交互につながって,染色体という“章”が出来上がります。そして23の染色体が,ゲノムという“本”,つまりヒトの全遺伝情報を形成します。b

ゲノムは巨大な本に例えられます。どれほどの情報が収められているのでしょうか。ヒトのゲノムは合計30億ほどの塩基対(DNAのはしごの横木)で成っています。19 百科事典の中には1巻が1000ページを超えるものがありますが,ゲノムの情報を書き出そうとすると,そうした百科事典428巻分になります。各細胞内にあるゲノムのもう1つのセットを合わせると,856巻になります。このゲノム百科事典全巻をタイピングするとしたら,1日8時間,週5日,休暇なしで働いても,80年かかるほどの情報量です。

たとえ全部を入力し終えたとしても,出来上がった事典はそのままでは人体の役には立ちません。その事典の何百巻分もの情報を,100兆個もある非常に小さな細胞の一つ一つに収めなければならないからです。人間の技術では,それほどの情報をそこまでコンパクトに収めることはとてもできません。

分子生物学とコンピューター科学の一教授はこう言っています。「乾燥させると1立方㌢ほどの体積になるDNA1㌘には,CD約1兆枚分の情報を記録できる」。20 これはどれほどすごいことなのでしょうか。すでに考えたように,DNAには,遺伝子つまり人体の設計図が含まれており,各細胞に同じ完全な設計図が入っています。では,ティースプーン1杯のDNAには,何人分の設計図を収められるでしょうか。なんと現在の世界人口の約310倍分です。世界の80億人分の設計図なら,ティースプーンの表面を薄く覆う分だけで十分なのです。21

著者のいない本?

CD

DNA1㌘には,CD約1兆枚分の情報を記録できる。

記憶媒体の小型化が進んだ今でも,人間の作った製品で,これほどの容量のものはありません。では,人間が作ったCDについて考えてみましょう。CDの造りは実に見事です。形は左右対称で,表面には光沢があり,デザインに無駄がありません。頭のいい人が作ったことは明らかです。そのCDに,無意味な情報ではなく,複雑な機械の製作,メンテナンス,修理の手順についての明快で詳細な指示が記録されているとします。書き込まれている情報は,CDの重さや大きさには影響しませんが,そうした情報があってこそCDは価値を持ちます。情報が収められているなら,当然誰か知性のある人が元の情報を書いたはずではないでしょうか。

DNAをCDや本に例えるのは,こじつけではありません。ゲノムに関するある本にはこう書かれています。「ゲノムを一冊の本に見立てるという概念は,実を言うと単なる比喩ではない。まさしくその通りなのだ。一冊の本は,ひとまとまりのデジタル情報と言える。……ゲノムもまたそうだ」。こうも書かれています。「ゲノムは素晴らしく利口な本で,条件さえ整えば,みずからを複写したり読み取ったりできる」。22 では,DNAが自らをコピーしたり読み取ったりするとはどういうことか見ていきましょう。

働く機械たち

静かな博物館を見学しながら,1つ疑問が湧きます。実際の細胞核は,この模型のようにじっと静止しているのでしょうか。ふと見ると,別の展示物があります。ガラスのショーケースにDNAの模型の一部が入っていて,その上に「ボタンを押してください」と書かれています。ボタンを押すと,音声ガイドが流れます。「DNAが行う大切な仕事を2つご紹介します。1つ目は複製です。DNAは,新しい細胞に1そろいの遺伝情報が含まれるようにするため,コピーされる必要があります。それがどのように行われるかご覧ください」。

展示物の端の扉から,いかにも複雑そうな機械が現れます。幾つものロボットが組み合わさった機械です。DNAに近づいて密着し,線路の上を走る列車のように,DNAに沿って動きます。速過ぎて何をしているのかよく分かりませんが,機械の後ろから,元々は1本だったDNAのロープが2本に増えて出てきているのが見えます。

音声ガイドが流れます。「これは,DNAの複製の様子をごく簡単に再現したものです。酵素と呼ばれる機械のような分子が幾つも,DNAに沿って移動します。まず,DNAを2本のひもに分け,それぞれのひもを鋳型として,それと対になる新たなひもを作り出します。全てをお見せすることはできませんが,ほかにもいろいろなものが関わっています。例えば,複製機械の前を行き,DNAの片方のひもを切断して,DNAのねじれを緩める小さな装置があります。また,DNAの“校正”も何度か行われます。驚異的な正確さで,誤りを発見し,修正します」。(16-17ページの図をご覧ください。)

複製 DNAをコピーする

  1. 酵素のこの部分によって,DNAは2本のひもに分けられる。

  2. 酵素のこの部分が,DNAの片方のひもを鋳型として使い,対になるひもを作る。

  3. スライドするリング状の留め金が酵素を誘導し,安定させる。

  4. DNAのロープが2本出来上がる。

    DNAが酵素によって複製される様子

DNAを鉄道の線路の大きさまで拡大すると,この酵素は時速80㌔以上で走っていることになる。

音声ガイドが続きます。「作業速度はお分かりいただけると思います。ロボットはかなりのスピードで動いています。実際の酵素は,DNAの“線路”に沿って,1秒で100の横木つまり塩基対を通り過ぎます。23 鉄道の線路の大きさまで拡大すると,この酵素の“機関車”は時速80㌔以上で疾走していることになります。細菌の中では,酵素はその10倍もの速度で動きます。ヒトの細胞では,そうした何百もの複製機械がDNAの“線路”のあちこちで働き,ゲノム全体のコピーをわずか8時間でやってのけます」。24 (20ページの「読んでコピーできる分子」という囲みをご覧ください。)

DNAを“読む”

DNAの複製機械が退場し,別の機械が現れます。これもDNAに沿って動きますが,前の機械よりもゆっくりです。DNAのロープが機械の中に取り込まれていき,そのままの姿で反対側から出てきます。でも,機械の別の所から1本の新しいひもが出てきていて,しっぽが伸びているかのようです。何が起こっているのでしょう。

再び音声ガイドが流れます。「DNAの2つ目の仕事は転写です。DNAは安全な細胞核の外に出ることはありません。では,人体を構成する全タンパク質の“レシピ”である遺伝子は,どうやって読み取られ,細胞核の外で使われるのでしょうか。そこで活躍するのがこの機械です。この酵素はまず,DNAの特定の場所を見つけます。そこには,細胞核の外から来る化学的な信号によってスイッチがオンになった遺伝子があります。この酵素は次に,その遺伝子をコピーし,RNA(リボ核酸)と呼ばれる分子を作り出します。RNAは一見,DNAの片方のひもに似ていますが,実際は違います。遺伝子内の暗号化された情報が転写されたものです。酵素内で合成されたRNAは,細胞核を出てリボソームに情報を運びます。そしてリボソームでその情報を使ってタンパク質が作られます」。

転写 DNAを“読む”

  1. ここでDNAがほどかれる。片側のひもが情報の基になる。

  2. DNAが読み取られ,遺伝子内の暗号化された情報がRNAにコピーされる。DNA暗号が転写の開始位置と終了位置を酵素に教える。

  3. 情報を載せたRNAが細胞核から外へ出てリボソームに行き,複雑なタンパク質の設計図を渡す。

  4. DNAを転写する酵素。

    DNAがRNAに転写される様子

こうした模型があれば,思わず見入ってしまうでしょう。この博物館の素晴らしさに感心し,いろいろな展示物や機械を設計して作った人たちは本当にすごいと思うに違いありません。では,もしこの博物館全体が動き出し,ヒトの細胞内で同時に起きている無数のことが全て再現されるとしたら,どうでしょうか。それはきっと大迫力で,見る人を圧倒することでしょう。

博物館で見たいろいろなことが,あなたの体の100兆もの細胞の中で,今この瞬間も,小さくて複雑なたくさんの“機械”によって実際に行われているのです。DNAが読み取られて,人体を構成するおよそ10万種類のタンパク質を合成するための指示が送られています。また,DNAがコピーされて校正され,出来上がった指示書が新しい細胞内に組み込まれています。

こうした事実から何が分かるか

では,もう一度,「こうした“設計図”全てはどこから来たのだろう」と考えてみましょう。聖書によると,この“本”は人間より優れた方によって書かれました。それは本当に時代遅れで非科学的な考えなのでしょうか。

次のことを考えてみてください。たった今見学したような博物館を,人間は造れるでしょうか。造ろうとしても,大きな壁にぶつかるでしょう。ヒトゲノムやその機能については,まだあまりよく分かっていません。科学者たちは今も,全ての遺伝子がどこにあり,どんな働きをするかを解明しようと奮闘しています。その上,DNAのロープの中で遺伝子である部分は,全体のごく一部にすぎません。遺伝子ではない,ほかの大部分は何なのでしょうか。科学者たちはその部分をジャンク(がらくた)DNAと呼んでいましたが,最近になってその見方を改めました。その部分により,遺伝子がどのように,またどの程度使用されるかがコントロールされている,と考えるようになっています。たとえこれから解明が進んで,科学者がDNA全体の模型と,コピーや校正を行う機械を作り上げることができたとしても,実物の機能や動きを完璧に再現することなどできないでしょう。

有名な科学者リチャード・ファインマンは,亡くなる少し前に黒板にこう書きました。「私は自分に作れないものは理解できない」。25 謙虚で率直なコメントであり,まさにDNAについても当てはまります。科学者たちはDNAも,それを複製する酵素も転写する酵素も作れません。DNAについて十分に理解することもできていません。それなのに,偶然が重なって何もかもが自然に生じたに違いない,と言う人たちがいます。これまで考えてきたことからすると,その見方は本当に筋が通っていると思いますか。

証拠からして偶然とは考えにくい,と言う有識者たちもいます。例えば,DNAの二重らせん構造の発見に貢献したフランシス・クリックという科学者は,DNA分子の構造はあまりにも見事なので,自然に生じたとは思えない,と言いました。そして,知性を持つ地球外生命体がDNAを地球に送り込み,生命の誕生を助けた,という説を提唱しました。26

もっと最近では,50年にわたって無神論を唱えてきた著名な哲学者アントニー・フルーが,考えを180度変えました。81歳の時に,生命は何らかの知性の働きによって造られたのだろう,と言うようになったのです。どうしてそう考えるようになったかというと,DNAについて学んだからです。あなたの新しい考えは科学者たちには不評でしょうね,と言われて,フルーはこう答えたとされています。「それは残念です。私はこれまでずっと,どこに行き着こうとも証拠が導く方へ進む,という……信念に従って生きてきました」。27

どう思いますか: 証拠はどんな結論へと導いているでしょうか。ある工場の中のコンピューター室に入ったとしましょう。コンピューターが,工場の全工程を制御する複雑なメインプログラムを実行しています。しかもそのプログラムは,工場内の機械全ての製造やメンテナンスに関する指示を常に出し,なおかつ自らをコピーし,校正しています。あなたはそれを見て,そのコンピューターやプログラムはひとりでにできたに違いないと思うでしょうか。それとも,頭のいい誰かが作ったのだろうと思うでしょうか。答えは明らかです。

a 「細胞の分子生物学」という本では,次のように例えられています。この長いロープを細胞核の中に収納するのは,長さ40㌔の極細糸をテニスボールの中に詰めるようなものです。しかも,糸は秩序正しく整然と収められていて,どの部分でも簡単に引き出せます。

b 各細胞には,ゲノムが2セット入っています。合わせて染色体46本になります。

読んでコピーできる分子

DNAのはしご

正確に読んでコピーできるDNAの仕組みを見てみましょう。DNAのはしごの横木となる4種類の塩基(A,T,G,C)は,いつも決まったペアになります。AはTと,GはCと結合します。横木の片側がAなら反対側は必ずTに,片側がGなら反対側は必ずCになります。ですから,片側がGTCAとなっていれば,反対側はCAGTとなります。横木となる塩基は長さが違いますが,ペアになる塩基と組み合わさると,全ての横木が同じ長さになります。

こうした発見により,DNAが何度もコピーするのに非常に適した分子であることが明らかになりました。DNAを複製する酵素は,細胞核内に漂っている4種の化学物質を取り込み,それを使って,2本に分かれたDNAのそれぞれのひもに付く横木を完成させます。

ですから,DNA分子はまさに,何度も読んでコピーできる本のようです。DNAは人間の一生の間に,驚くほどの正確さで,約1京(10,000,000,000,000,000)回もコピーされます。28

事実を踏まえて考えてみましょう

  • 事実: DNAは,「工学技術の偉業」といわれるほど効率よく染色体の中に収められている。

    考えてみましょう: これほど整然としたものが偶然に出来上がることなどあるでしょうか。

  • 事実: コンピューター技術の進んだ現代でも,DNAほどの情報記憶能力を持つものはない。

    考えてみましょう: 人間のコンピューター技術者でも作り出せないものがひとりでに生じることなどあるでしょうか。

  • 事実: DNAには,人体の設計図や,生命の維持に必要な情報が全て収められている。

    考えてみましょう: 作成者なしに設計図ができたり,プログラマーなしにプログラムができたりするでしょうか。

  • 事実: DNAがきちんと機能するには,幾つもの複雑な酵素が絶妙なタイミングで精密な共同作業を行い,DNAをコピーし,読み取り,校正する必要がある。

    考えてみましょう: こうした極めて複雑で高性能な分子が偶然に生じると思いますか。確かな証拠がないのであれば,そう信じるのは盲信ではないでしょうか。

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