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目ざめよ! 1990
目90 2/22 12–13ページ

西アフリカの機織り人

リベリアの「目ざめよ!」通信員

コンピューター化された大量生産工場のある,この進んだ20世紀に,職人が,聖書時代とあまり変わらない技法で美しい作品を作っているところを見ると,非常に新鮮なものを感じます。

ある日私はマスタファを訪ね,彼が機を織っているところを見学しました。昔,機織りの技術は秘密にされていたので,その土地では,だれも織り手の後ろに立ってその仕事を見ないのが伝統になっていました。マスタファの説明によると,メンデ族の場合,機織りの職はすべて,酋長の治める地域の中の一つの家族によって占められていた時もありました。その当時でさえ,実際に機織りの技法に精通している人はごくわずかで,織り手を雇えたのは大酋長だけでした。

大酋長が織り手を雇うと,近くの森の中の一部の場所が切り払われて機織り場が作られ,その周りに屋根ふき材のヤシで垣が設けられました。一般に,織り手は霊に助けられて織物のデザインという複雑な作業をすると信じられていました。ですからその垣は,だれも織り手に黙って中に入り込めないようにするためのものでした。

大酋長が織り手を雇うのは,グバリーを織らせるためでした。これは何本かの縞模様を織り込んだ,ベッドカバーより少し大きな織物です。織り手は家族や助手と共に酋長の囲み地に居を移しました。そこに行くと小屋と毎日の食糧があてがわれます。織り手は仕事をむやみに急ぐでもなく,1年に大体2枚のグバリーを仕上げました。政府の役人や他の重要な訪問客にはよくグバリーが贈られました。織り手は報酬を金銭でもらうのではなく,牛を一頭か,一人の処女をもらいました。

しかしマスタファのような現代の織り手は,商業ベースで織物を生産します。マスタファはモンロビアにあるアフリカ統一機構の会議場の敷物を納入する契約さえ結んでいました。観光客との取り引きが増えているので,ガウンやシャツ,ベッドカバーやマットその他の織物市場は拡大しています。

基本的な材料はどこで得るか

基本的な材料はすべて地元で手に入るとのことです。織糸は綿から作られます。綿には2種類あり,丈の高い(白色の)ものと,丈の低い(褐色の)ものとがあります。次に綿は,色 ― 褐色,明るい褐色,白 ― に応じて仕分けされ,キンジャス(貯蔵用のかご)に入れられます。

私は織り手が使う綿糸を作る工程を見るため,サイアという老婦人の所に案内されました。サイアは誇らしげに自分の熟練した仕事ぶりを見せてくれました。

最初の段階は,綿から種を除くことです。綿を木製のブロックの上に置き,丸い棒か鉄片を綿の上で転がします。すると,種は綿から押し出されます。種のなくなった繊維のかたまりは,次の工程である梳綿までかごに入れておかれます。

梳綿は,見ていて面白い工程です。綿の繊維を弓の弦にからみつけ,綿をほぐすために弦を何度もはじくのです。最後に綿はふわふわになります。すると,手のひらほどの大きさの塊がつまみ取られ,手のひらでたたいて平らにされ,かごの中にそっと積み重ねられます。それで糸を紡ぐ準備ができました。

次の工程である紡績は,おもに女性によって行なわれます。これは,有能な妻に関する聖書の,「彼女は手を糸巻き棒に差し出した。その手は錘をつかむ」という称賛の言葉を思い出させます。(箴言 31:19)これはサイアがやって見せたように,現代でも行なわれている方法を正確に描写しています。

まず,サイアはほぐした綿を滑らかな棒,つまり糸巻き棒にゆるく巻きつけます。左手で糸巻き棒を高く掲げ,右手で繊維を引き出しながら同時にそれを粗く糸に撚ります。この撚り糸を錘につけ,錘を素早く回転させてさらに撚ります。

綿はもともと白か褐色なのに,どうやってあの鮮明な色合いを出しているのだろうと不思議に思いました。鮮やかな赤い染料は,アフリカビャクダンの樹皮を煮て作るのです。黄色の染料はウコンの木から得られます。同じ方法で根を処理すると茶色の染料ができます。木の灰を加えると色が安定します。

鮮やかな青の染料は,藍の柔らかな若葉から取ります。マットの上で葉を足で踏み,三日か四日天日で干します。それから貯蔵用のかごにふんわりと入れ,ひさしの下に吊しておきます。後にこれらの容器から染料の材料を取り出し,水と混ぜます。これを大きな,ふた付きの陶器のつぼに入れ,家の裏庭に立てておくか,地中に埋めておきます。糸は1回につき約1日染料に浸され,染料に浸す回数により様々な色合いが生み出されます。

機織りの技術は,生活の喜びを増し加えるいろいろな品物を作り出すために,何世紀も利用されてきました。この工程の細かな点を幾つかじかに学んだことは,私にとって興味深い経験でした。

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