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レバノン聖書に対する洞察,第2巻
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例証的な用法 聖書の中でレバノンのことは,多くの場合,その肥沃さ(詩 72:16; イザ 35:2)や,うっそうと生い茂った森林,特にその堂々たる杉と結び付けて述べられています。(詩 29:5)レバノンは比喩的な方法で用いられることがよくあります。アッシリアの軍勢に略奪されたユダの地に同情して,あたかも恥じ入っているかのように描かれています。(イザ 33:1,9)しかしながら,アッシリアの軍隊自体は災いに遭い,レバノンの木々のように切り倒されることになっていました。(イザ 10:24-26,33,34)エホバの裁きがもたらす悲惨な結果は,レバノンの花が枯れ落ちることになぞらえられています。(ナホ 1:4)とはいえ,回復の預言の中ではレバノンの森が果樹園に変わると言われており,このことは事態が完全に逆転することを示しています。―イザ 29:17,18。
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平原,平野聖書に対する洞察,第2巻
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ヘブライ語のアラーヴァーは,特定の地域を指す名称としても,ある種類の土地を描写する語としても用いられています。(「アラバ」を参照。)定冠詞を伴わずに使用される場合,アラーヴァーは,モアブやエリコにあるような砂漠平原やステップを指します。(民 22:1; 35:1; ヨシュ 5:10; 13:32; エレ 52:8)その地域に,ある程度の水を供給する川があっても,アラーヴァーは一般に,そこが乾燥した平原であることを強調します。したがって,肥沃な,水で潤ったシャロンの平野が砂漠平原のようになり(イザ 33:9),水の奔流が砂漠平原に現われるというのは全くの逆転を意味します。―イザ 35:1,6; 51:3。
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