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手聖書に対する洞察,第2巻
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右手 右手は象徴的に極めて重要なものとみなされました。ヤコブがヨセフの下の息子であるエフライムの上に右手を置こうとして手を交差させたとき,ヨセフはそれを快く思いませんでした。しかし,ヤコブはエフライムのほうに勝った祝福を与えるため,あえてそのようにしたのです。(創 48:13-20)支配者の右手の側にいるということは,その支配者自身に次ぐ最も重要な地位を占めている(詩 110:1; 使徒 7:55,56; ロマ 8:34; ペテ一 3:22),またはその支配者の恵みを得る立場を占めているということでした。(マタ 25:33)イエスは「啓示」の書の幻の中で右手に七つの会衆の七つの星を持つ方として述べられています。それは,これらの長老団がすべてイエスの恵みを受けており,イエスの全面的な支配と力と導きのもとにあるということです。―啓 1:16,20; 2:1。
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例え聖書に対する洞察,第2巻
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中東では普通,羊とやぎが一緒に草を食みます。また,羊飼いはこの2種類の動物を分けたい時,両者を容易に見分けることができます。イエスはこの例えの中で,やぎという動物の評判を落とそうとしてやぎに言及したのではありません。(毎年の贖罪の日には,イスラエルのために贖罪にやぎの血が用いられました。)ですから,やぎは人々の一つの級を表わしているに過ぎません。羊はもう一つの級を表わしています。「羊」が置かれる「右」の位置は,名誉ある立場です。(使徒 2:33; エフェ 1:19,20)「やぎ」が置かれる「左」の位置は,不名誉の立場を表わします。(伝 10:2と比較。)即位された人の子の右に置かれた「羊」は,イエス・キリストの「兄弟」とは異なることが示されている点に注目してください。それらの羊たちは彼らに親切な行ないを示した人たちです。―マタ 25:34-40; ヘブ 2:11,12。
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