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ヘロデ聖書に対する洞察,第2巻
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バプテスマを施す人ヨハネを殺す ヘロデ・アンテパスとヘロデアの姦淫の関係は,バプテスマを施す人ヨハネから戒めを受けました。ヨハネがこの件でアンテパスをたしなめたのは正当なことでした。アンテパスは名目上はユダヤ人であり,律法のもとにいると公言していたからです。アンテパスはヨハネを殺したいと思って獄に入れましたが,ヨハネを預言者と信じていた民を恐れていました。ところが,アンテパスの誕生日の祝いに,ヘロデアの娘はアンテパスをたいそう喜ばせたので,彼は何でも彼女の求めるものを与えると誓いました。ヘロデアは,娘にヨハネの首を求めるよう指示しました。ヘロデは気が進みませんでしたが,祝いに参列していた人々の前で面子を立てるため,また自分の誓いのゆえに,弱々しく言いなりになりました。(しかし,律法によれば,殺人のような違法行為を行なうという誓いには拘束されなかった。)― マタ 14:3-12; マル 6:17-29。
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ヘロデア聖書に対する洞察,第2巻
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したがって,バプテスマを施す人ヨハネがヘロデアとヘロデ・アンテパスのこの結婚を非難したのはもっともなことでした。その結婚はユダヤ人の律法下では違法かつ不道徳なものであったからです。そのように非難したため,ヨハネは獄に投げ込まれ,後に打ち首にされました。ヘロデアは彼の大胆不敵で義にかなった糾弾によって激しい憎しみをかき立てられ,最初の機会をとらえて預言者ヨハネを殺させました。―マタ 14:1-11; マル 6:16-28; ルカ 3:19,20; 9:9。
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