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  • 「勇気を出しなさい!」
  • 神の王国について徹底的に教える
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神の王国について徹底的に教える
徹 24章 189–195ページ

24章

「勇気を出しなさい!」

パウロは殺されそうになるが命拾いし,フェリクスの前で弁明した

使徒 23:11–24:27

1,2. パウロが,エルサレムで迫害に遭っても驚いていないのはどうしてですか。

暴徒化した人たちの中から連れ出されたパウロは,またも拘禁されています。でも,こうしてエルサレムで迫害に遭っていることに驚いてはいません。「拘禁と苦難が待っている」とあらかじめ告げられていたからです。(使徒 20:22,23)これから具体的に何が起こるかは分かりませんが,「[イエス]の名のために」苦しむことになるのは知っています。(使徒 9:16)

2 クリスチャンの預言者も,パウロが縛られて「異国の人々に引き渡」されると予告していました。(使徒 21:4,10,11)パウロは少し前,ユダヤ人の群衆に殺されかけ,そのすぐ後にも,パウロについて議論するサンヘドリンの人たちに「殺されてしま」いそうになりました。今は拘束され,ローマ兵に見張られています。今後,裁判にかけられることになっています。(使徒 21:31; 23:10)温かい励ましが必要です。

3. 伝道を続けるための力をどこから得られますか。

3 今の終わりの時代でも,「神への専心を貫き,キリスト・イエスに従って生きようとする人は皆,同じように迫害を受けます」。(テモ二 3:12)それで,伝道を続けるために,私たちも励ましを必要としています。「忠実で思慮深い奴隷」が出版物や集会を通して,いつもちょうど良い時に力づけてくれるのは,本当にありがたいことです。(マタ 24:45)エホバは,誰がどのように伝道を妨害しても決してうまくいかない,と言っています。どんな反対者にも,良い知らせが広まるのを止めたり,エホバの証人が全くいなくなるようにしたりすることはできません。(イザ 54:17。エレ 1:19)パウロの場合はどうだったでしょうか。反対に負けずに伝道を続けられるよう,誰かが励ましの言葉を掛けてくれたでしょうか。それはどのように力になったでしょうか。

「陰謀」が失敗に終わる(使徒 23:11-34)

4,5. パウロはどんな励ましの言葉を掛けてもらいましたか。それがちょうど良いタイミングだったといえるのはどうしてですか。

4 パウロがサンヘドリンから連れ出されたその夜,イエスが励ましの言葉を掛けてくれました。こう書かれています。「主イエスがパウロのそばに立って,言った。『勇気を出しなさい! あなたは私についてエルサレムで徹底的に知らせてきました。同じようにローマでも知らせなければなりません』」。(使徒 23:11)パウロはこの言葉に救われたはずです。生きてローマまで行き,そこでイエスについて伝道できる,と分かったからです。

パウロのおいがクラウディウス・ルシアスに話している。

「ユダヤ人が40人以上待ち伏せて……います」。使徒 23:21

5 イエスからの励ましは,ちょうど良いタイミングだったといえます。まさに次の日,40人以上のユダヤ人たちが「皆で陰謀をたくらみ,パウロを殺すまでは食べたり飲んだりしないと誓った」からです。彼らが「誓った」ことから,その決意の程がうかがえます。パウロを絶対に殺す気です。もし計画が失敗するようなことがあれば自分に災いが降りかかってもよい,と思っています。(使徒 23:12-15)祭司長と長老たちも計画に同意しています。計画はこうです。事実確認の取り調べをしたいふりをして,パウロをサンヘドリンに呼び出します。そして,パウロがやって来る道の途中で待ち伏せし,襲って殺します。

6. パウロはどのようにして陰謀について知りましたか。若い人たちは,パウロのおいのどんなところに倣えますか。

6 しかし,パウロのおいがこの陰謀について聞き,パウロに伝えます。パウロは,おいをローマの軍司令官クラウディウス・ルシアスの所に行かせ,陰謀について伝えさせます。(使徒 23:16-22)現代でも,名前が書かれていない,このパウロのおいのような若者たちがいます。危険を承知で仲間のために勇敢に行動し,神の王国のためにできることを何でもする若い人たちです。エホバはそういう若者たちを誇らしく思っています。

7,8. クラウディウス・ルシアスは,パウロのためにどんなことを取り決めましたか。

7 1000人を束ねるクラウディウス・ルシアスは,陰謀について知るとすぐに,兵士,槍兵,騎兵から成る470人の部隊をつくらせ,夜のうちにエルサレムを出てパウロをカエサレアまで護衛するよう命じます。到着したら,パウロは総督フェリクスに引き渡される予定です。a カエサレアはユダヤ州の州都で,ユダヤ人もかなり住んでいましたが,人口の大半は異国人でした。秩序が保たれていて,エルサレムのように宗教的に見方が狭い人が多いわけでも,暴動が起こりがちなわけでもありませんでした。カエサレアは,ユダヤでのローマ軍の本拠地でもありました。

8 ルシアスはローマ法に従い,次のようなことを書いた手紙をフェリクスに送ります。パウロはユダヤ人に「殺されるところ」だったが,ローマ市民だと知って,助け出した。パウロは「死刑や拘禁に値する」罪を何も犯していないが,パウロを殺そうとする陰謀があるので,パウロについての訴えを聞いた上で総督に判断してもらうために身柄を引き渡したい。(使徒 23:25-30)

9. (ア)パウロのローマ市民権はどのように侵害されましたか。(イ)私たちも法的な権利を行使することがあるのはどうしてですか。

9 ルシアスが書いたことは全部真実だったでしょうか。そうではありません。ルシアスは自分をできるだけ良く見せようとしたようです。例えば,パウロを助け出したのは,ローマ市民だと分かったからではありませんでした。しかも,本当はパウロを「2本の鎖で縛るよう命じ」,「むち打って取り調べるように」と言って,パウロのローマ市民権を侵害したのに,そのことには触れていません。(使徒 21:30-34; 22:24-29)現代でも,サタンが宗教的熱狂を利用して迫害をあおることがあり,そのため,私たちの自由が侵害されることがあります。でも,パウロのように法的な権利を行使して,保護を得られる場合もあります。

「自分の弁明のために喜んでお話しいたします」(使徒 23:35–24:21)

10. パウロはどんな重大な罪で訴えられましたか。

10 カエサレアでパウロは,「ヘロデ宮殿内で監視」下に置かれ,エルサレムから告訴人たちが到着するのを待ちます。(使徒 23:35)5日後,大祭司アナニア,弁士テルトロ,長老たちがやって来ます。テルトロが話し始めます。テルトロはまず,フェリクスがユダヤ人のためにしている事を称賛します。フェリクスの機嫌を取って,良く思われようとしているのでしょう。b テルトロはそれから本題に入り,パウロについて「この男は厄介者で,世界の至る所でユダヤ人の間に暴動を起こし,ナザレ人一派の先頭に立ち,神殿も汚そうとしましたので,私たちが捕らえました」と言います。すると,「ユダヤ人たちも訴えに同調し,その通りだと主張し」ました。(使徒 24:5,6,9)暴動を起こすこと,危険な一派を率いること,神殿を汚すこと,これらは死刑になりかねない重大な罪でした。

11,12. パウロは,訴えられた罪状をどのように否定し,反論しましたか。

11 次にパウロが話します。パウロは,「自分の弁明のために喜んでお話しいたします」と言ってから,訴えられた罪状をきっぱり否定します。神殿を汚してはいませんし,暴動を起こしてもいません。エルサレムに来たのは「何年かぶり」で,飢饉や迫害のせいで生活に困っているクリスチャンに寄付金を届けるためにやって来ました。「儀式上の清めをして」から神殿に入りましたし,「神と人の前で良心にやましいところがないよう,絶えず励んで」きました。(使徒 24:10-13,16-18)

12 パウロはこう続けます。「私は,このことはあなたの前で認めます。私はこの方たちが一派と呼んでいるやり方に従って,父祖たちの神に神聖な奉仕をしています」。「律法の中で述べられていることと,預言者の書に記されていることを全て信じています」。「この方たちと同じ[ように,]神が正しい人も正しくない人も復活させてくださるという希望[を持っています]」。そう言ってから,こう問い掛けます。「ここにいる方たちが,私がサンヘドリンの前に立った時にどんな悪い点を見つけたのか,自分で述べていただきたいと思います。もっとも,私はそこに立っていた時にこう叫びはしました。『死者の復活に関して今日皆さんの前で裁かれているのです』」。(使徒 24:14,15,20,21)

13-15. 当局者の前に連れていかれるとき,パウロにどのように倣えますか。

13 私たちも,信仰の生き方をしたために当局者の前に連れていかれるかもしれません。騒動を起こしているとか,治安を乱しているとか,危険な一派だとか言われるかもしれません。そういうとき,パウロに倣えます。パウロはテルトロとは違い,こびを売って総督に気に入られようとはしませんでした。敬意を込めて,穏やかに話しました。正直にはっきりと語り,真実を上手に伝えました。神殿を汚したとパウロを訴えた「アジア州から……来ていた」ユダヤ人はその場にいませんでした。パウロはそれを指摘し,法的にはその人たちがここに来て話をするべきだということを伝えました。(使徒 24:18,19)

14 パウロは,自分が信じていることを話すのをためらいませんでした。復活を信じていると何度も堂々と言いました。そのせいで以前サンヘドリンで騒動が起きたことがあっても,そうしました。(使徒 23:6-10)弁明の時に,パウロが復活の希望についてそこまで語ったのはどうしてでしょうか。パウロはイエスについて伝道し,イエスが死んで生き返ったことを教えていたからです。それを信じない人がたくさんいました。(使徒 26:6-8,22,23)論点は,復活を信じるかどうか,特にイエスが復活したことを信じるかどうかでした。

15 私たちもイエスの言葉から力をもらって,パウロのように勇敢に語れます。イエスは弟子たちにこう言いました。「あなたたちは,私の名のために全ての人から憎まれます。しかし,終わりまで耐え忍んだ人が救われます」。何を語るべきか心配になるかもしれませんが,イエスはこうも言ってくれています。「人々があなたたちを引き渡すために連れていくとき,何を言おうかと心配してはなりません。何でもその時に与えられること,それを言いなさい。話すのは,あなたたちではなく,聖なる力だからです」。(マル 13:9-13)

「フェリクスは恐れを感じ[た]」(使徒 24:22-27)

16,17. (ア)フェリクスはパウロの件をどう扱うことにしましたか。(イ)フェリクスが恐れを感じたのはどうしてだと考えられますか。その後もパウロに会い続けたのはどうしてですか。

16 総督フェリクスがクリスチャンの信条について聞いたのは,これが初めてではありませんでした。こう書かれています。「フェリクスはこの道[初期のキリスト教のこと]に関する事柄をかなりよく知っていたので,この件を先送りにし,『軍司令官ルシアスが下ってきた時に,本件を裁決しよう』と言った。そして士官に命令してパウロを留置させたが,パウロに幾らかの自由を与え,仲間の者が世話をするのを許した」。(使徒 24:22,23)

17 数日後,フェリクスはパウロを呼び出し,ユダヤ人の妻ドルシラと一緒に,「キリスト・イエスを信じること」について話を聞きます。(使徒 24:24)しかし,「パウロが正しい行いと自制と将来の裁きについて話すと,フェリクスは恐れを感じ」ます。きっと,それまでの人生でしてきた悪い行いを思い出して,心がざわついたのでしょう。フェリクスはパウロを帰らせることにし,こう言います。「もう下がってよい。機会があれば,また呼ぶことにする」。その後もフェリクスはパウロに何度も会いましたが,それは神やキリストについて学ぶためではなく,パウロから賄賂をもらうことを期待してのことでした。(使徒 24:25,26)

18. パウロがフェリクスとドルシラに,「正しい行いと自制と将来の裁き」について話したのはどうしてですか。

18 パウロがフェリクスとドルシラに,「正しい行いと自制と将来の裁き」について話したのはどうしてでしょうか。彼らが知りたかったのは,「キリスト・イエスを信じる」とはどういうことかでした。パウロは彼らの不品行,残虐行為,不正について知っていたので,キリストの後に従うには何をしなければいけないかをはっきり伝えました。2人の生き方は,神から見て正しい行いとはかけ離れていました。人は皆,考えたこと,話したこと,行ったことについて神から裁かれます。フェリクスはパウロを裁く立場にあるかもしれませんが,フェリクス自身も神から裁かれることになります。パウロの話によってそういうことに気付かされ,フェリクスは「恐れを感じ」ました。

19,20. (ア)宣教で,聖書の教えに関心があっても自分のしたいように生きていきたい人に会うことがあります。その人のためにどんなことができますか。(イ)フェリクスがパウロのことを大切には思っていなかったことは,どんなことから分かりますか。

19 私たちも宣教でフェリクスのような人に会うことがあります。聖書の教えに関心はあっても,自分のしたいように生きていきたい人です。そういう人には慎重に対応しますが,パウロのように神から見て正しい行いとは何かを上手に伝えることができます。そうすれば,心を入れ替えるかもしれません。でも,生き方を変えるつもりがないようであれば,その人との話し合いはいったんやめて,本当に正しい生き方をしたいと思っている人を探します。

20 フェリクスが本当のところどんな人だったかが,次の記録から分かります。「2年が経過すると,ポルキオ・フェストがフェリクスの後を継いだ。フェリクスはユダヤ人に良く思われたかったので,パウロを拘束しておいた」。(使徒 24:27)フェリクスはパウロのことを大切には思っていませんでした。フェリクスは,「この道」の人たちが暴動や革命を起こしたりするような人たちではない,と分かっていました。(使徒 19:23)パウロがローマ法に違反するようなことを何もしていないことも知っていました。それでも,「ユダヤ人に良く思われたかったので」,パウロを拘束し続けました。

21. ポルキオ・フェストが総督になってから,パウロはどんなことを経験しましたか。何が支えになっていたはずですか。

21 使徒 24章の最後の節から分かるように,ポルキオ・フェストがフェリクスに代わって総督になった時も,パウロはまだ拘束されていました。それ以降,役人から役人へと引き渡され,何度も尋問されます。イエスが予告していた通り,「王や総督の前に連れていかれ」ました。(ルカ 21:12)やがてはローマ皇帝にも話すことになります。その間ずっと,信仰が揺らぐことはありませんでした。「勇気を出しなさい!」というイエスの言葉が支えになっていたはずです。

フェリクス ユダヤの行政長官

52年ごろ,ローマ皇帝クラウディウスは,気に入っていたアントニウス・フェリクスをユダヤの行政長官つまり総督に任命しました。フェリクスはもともと皇帝一家の奴隷で,解放されて自由民になった人でした。兄のパラスもそうでした。軍事指揮権を持つ行政長官の職に解放奴隷が任命されるのは前例のないことでした。

フェリクス

フェリクスは,兄が皇帝に影響力を持っていたので,「どんな悪行を犯しても罰せられないと考えていた」と,ローマの歴史家タキトゥスは言っています。行政長官フェリクスは,「残虐で肉欲を満たすことなら何でも行い,奴隷根性を丸出しにして王の権力を振るった」人物でした。在任中に,ヘロデ・アグリッパ1世の娘ドルシラと結婚しました。夫がいるドルシラに言い寄って,夫と別れさせて結婚しました。また,使徒パウロへの対応は明らかに違法で,パウロから賄賂を取ろうと考えていました。

フェリクスの政治は非常に腐敗していて圧制的だったので,58年に皇帝ネロに呼び戻されます。ユダヤ人の代表団もローマに行ってフェリクスの悪政を訴えましたが,兄パラスのおかげでフェリクスは処罰を免れたと言われています。

a 「フェリクス ユダヤの行政長官」という囲みを参照。

b テルトロは,フェリクスのおかげで「平和を存分に楽し」めていると言って,感謝しました。しかし実際には,ローマへの反乱が起こるまでの期間のうち,フェリクスの総督在任中ほどユダヤが平和でなかった時はありませんでした。フェリクスがした改革にユダヤ人が「この上ない感謝の気持ちを抱いて」いる,というのも全くのうそでした。フェリクスは,ユダヤ人の生活を抑圧し,暴動を強硬な手段で鎮圧したため,ほとんどのユダヤ人からひどく嫌われていました。(使徒 24:2,3)

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