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アガボ聖書に対する洞察,第1巻
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アガボは「大飢きんが人の住む全地に臨もうとしていること」を霊によって予告しました。(使徒 11:27,28)その記述が示している通り,この預言はクラウディウス帝の治世中(西暦41-54年)に成就しました。ユダヤ人の歴史家ヨセフスはこの「大飢きん」に言及しています。―ユダヤ古代誌,XX,51(ii,5); XX,101(v,2)。
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年代計算,年代学,年代記述聖書に対する洞察,第2巻
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その後の使徒時代 この期間に起きた幾つかの出来事の大体の年代を定めることは可能です。クリスチャンの預言者アガボが語った大飢きんや,その後ヘロデ・アグリッパ1世によりもたらされた迫害は,西暦44年ごろに起きたようです。その迫害のために使徒ヤコブが死に,ペテロは投獄されました。(使徒 11:27-30; 12:1-4)その年にヘロデ・アグリッパが没し,予告されていたその飢きんは西暦46年に起きたことを示す証拠があります。西暦46年という年は,パウロとバルナバにより救援の仕事が行なわれた時を印づけるものであると考えられます。―使徒 12:25。
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クラウディウス聖書に対する洞察,第1巻
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「人の住む全地に」臨む「大飢きん」が預言者アガボにより予告されましたが,『これは,クラウディウスの時に実際に起こり』ました。そのため,アンティオキアのクリスチャンの間で,急きょエルサレムとユダヤの兄弟たちのための「救援」が行なわれました。(使徒 11:27-30)クラウディウス統治下のパレスチナで起きたそのような飢きんは,ヨセフス(ユダヤ古代誌,XX,49-53 [ii,5]; XX,101 [v,2])により「大飢きん」と呼ばれており,その年代は西暦46年ごろとされています。
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飢きん聖書に対する洞察,第1巻
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何世紀も後に,イエスは,「事物の体制」の終結を印づける特徴の一つとなる食糧不足を予告なさいました。(マタ 24:3,7。啓 6:5,6と比較。)クリスチャンの預言者アガボが事前に告げ知らせたとおり,クラウディウス帝(西暦41-54年)の時代にまさしく大飢きんが起きました。(使徒 11:28)それより数年前の西暦42年には,多数のユダヤ人の住んでいたエジプトがひどい飢きんに襲われました。また,ティツス将軍の率いるローマ軍がエルサレムを攻囲して西暦70年についにその都を滅ぼした時,ユダヤとエルサレムに「非常な窮乏」が生じました。(ルカ 21:23)ヨセフスはその都が陥った恐るべき飢餓状態について詳しく述べ,人々が革や草や干し草を食べることまでし,またある母親が自分の息子を焼いて食べることさえしたという例を挙げています。(ユダヤ戦記,VI,193-213 [iii,3,4])しかし,イエスはそのような食糧不足を予告した際,エルサレムの滅亡に先立って起きる出来事だけでなく,人の子がご自分の王国の栄光を帯びて戻る時が到来した際に起きる事柄をも念頭に置いていることを示唆されました。―ルカ 21:11,27,31。啓 6:5,6と比較。
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