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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1988
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アレクサンドリア写本

アレクサンドリア写本は,学者たちが利用できるようになった主要な聖書写本の最初のものでした。この写本の発見は,ギリシャ語聖書本文の建設的な批評に道を開き,その後のあらゆる聖書翻訳者の参考になりました。アレクサンドリア写本はいつ,またどのようにして知られるようになったのでしょうか。

エジプト,アレクサンドリアの総主教キュリロス・ルーカリスは,膨大な書籍の収集家でした。1621年,ルーカリスがトルコのコンスタンティノープルの総主教になった時,このアレクサンドリア写本を持って行きました。しかし中東の政情は不穏であり,この写本がイスラム教徒の手に落ちて処分されてしまう恐れがあったため,ルーカリスは写本が英国で保存されるほうがずっと安全だろうと考えました。そこで1624年,ルーカリスはその写本を英国王ジェームズ1世に献呈するため,トルコ駐在の英国大使に託しました。この王は写本が手渡される前に死去したため,3年後にそれは後継者のチャールズ1世に渡されました。

この写本はキュリロス・ルーカリスが考えたような貴重品だったのでしょうか。その通りです。この写本が作成された時は5世紀の初期にまでさかのぼります。数人の写字生の筆によるらしく,本文は全体にわたって修正がなされています。アレクサンドリア写本には子牛皮紙<ベラム>が用いられていて,各ページは2欄になっており,アンシャル体(大文字書体)で単語間に空白を入れずに記されています。マタイによる書の大部分,および創世記,詩編,ヨハネによる書,コリント第二の一部は欠落しています。現在,正式に写本Aと命名されているものは773ページからなっており,かなり重要な初期の証拠文献として保存されています。

聖書写本のほとんどは,写本間に相似性があるため,幾つかのグループまたは系列に分類することができます。こうした相似性があるのは,写字生が写しを作る際に,同一の,あるいは近似した原典を使うからです。しかしアレクサンドリア写本については,本文を可能なかぎり良いものにするため,写字生たちが様々な系列から読み方を集めることに努めたようです。事実,アレクサンドリア写本は,1611年のジェームズ王欽定訳の底本として採用されたどのギリシャ語本文よりも古く,また良質であることが分かりました。

アレクサンドリア写本のテモテ第一 3章16節の読み方は公表された時,大いに論議を呼びました。この箇所はキリスト・イエスに言及していますが,欽定訳の読み方によれば,「神は肉にて現われ給えり」となります。しかし,この古代の写本では,「神」という意味のギリシャ語の縮約形,つまり二つのギリシャ文字“ΘC”は,元々“OC”(「その方」という意味の英語のwhoに相当する)と読まれていたようです。これは明らかに,キリスト・イエスが「神」ではなかったことを意味しています。

この部分について,「その方」,または「それ」はと訳出するのが正しいことを確証するのに,200年以上の歳月を要し,他の古い写本の発見が必要でした。ブルース・M・メツガーは自著,「ギリシャ語新約聖書本文に関する注解」の中でこう結論しています。「8,9世紀より以前のアンシャル体(初期の書体)写本の中に……“θεός”[テオス,「神」の意]という読み方を支持しているものはない。すべての古代写本はὅςまたはὅと読むものと考えていた。さらに,4世紀の最後の30年より前の教父著作家で,この箇所がθεόςと読まれていたと証言している人はいない」。今日では,ほとんどの翻訳で,この文脈から“神”を指す語が一切省かれています。

1757年に国王所有の王立図書館が大英図書館の一部になったので,このすばらしい写本は今,大英博物館の写本室によく見えるように展示されています。これは見るに値する貴重なものです。

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