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冠聖書に対する洞察,第1巻
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クリスチャン・ギリシャ語聖書ではギリシャ語のディアデーマという言葉が,現代の種々の英訳の中で「王冠<ダイアデム>」と訳されています。この語は,正真正銘の王威と名ばかりの王威とを問わず,常に王威の象徴として使われています。「火のような色の大きな龍」(悪魔サタン)には,その七つの頭の各々に王冠があります。(啓 12:3,9)「海」から上る,象徴的な七つの頭のある「野獣」の十本の角は,各々王冠で飾られています。(啓 13:1)「忠実また真実」と呼ばれている方,すなわちイエス・キリストは頭に「多くの王冠」を戴いておられ,その王冠は権威と力の正当な源であられるエホバに由来しています。(啓 19:11-13; 12:5,10)また,啓示 6章2節と14章14節では,イエス・キリストは一つの冠(ステファノス)をかぶった姿で描写されています。
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龍聖書に対する洞察,第2巻
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龍
(たつ)(Dragon)
恐ろしい怪物,つまり蛇のようなむさぼり食うものを描写するギリシャ語ドラコーンに由来。この言葉は聖書中に ― もっとも象徴表現に富む「啓示」の書にだけ ― 13回出ており,悪魔サタンを表わしています。それは「火のような色の大きな龍であって,七つの頭と十本の角があり」,尾があって,それで「天の星の三分の一」を後に引きずります。それらの星は最初,大洪水前に誘われて人間として肉体を備えて現われ,それから悪霊になりました。(啓 12:3,4; ユダ 6)龍であるサタンはこれらの悪霊たちと共に天から地の近辺に追い落とされます。『こうして,大いなる龍,すなわち,初めからの蛇で,悪魔またサタンと呼ばれる者は投げ落とされました』。(啓 12:7-9)この卑しめられた状態で,サタンは神の「女」の残りの者である,「証しの業」を持つ者たちを迫害します。―啓 12:13-17。
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頭(あたま)聖書に対する洞察,第1巻
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龍の七つの頭 使徒ヨハネの幻の中で天に見えた「龍」には,七つの頭がありました。その龍は悪魔であることが明らかにされています。(啓 12:3,9)その上,龍から力を受ける地上の「野獣」も,また「緋色の野獣」も両方共,七つの頭のある獣として描かれており,それらの頭は明らかに世界強国を表わすために使われています。(啓 13:1; 17:3,9,10。ダニ 2:32,37,38と比較。そこではネブカドネザルの王朝が「頭」と呼ばれている。)したがって,それぞれ王冠をかぶった龍の七つの頭は,聖書預言の中の七つの世界強国に対するサタンの頭の権を指していると思われます。―エフェ 6:12。「獣,象徴的な」; 「ゴグ」2項を参照。
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