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世界展望目ざめよ! 1975 | 8月8日
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寄稿欄に最近興味深い答えを提出している。「僧服について考えてみよう。黒にはどんな意味があるかを覚えておられるだろうか。黒は死を表わしている。黒い衣の着用は,りっぱな僧職者は死を決して忘れないよう一生の間自分の屍衣を着ているべきだという考え方に基づいている。他の人々に豊かな命について説教すべき人で,しかもある言い伝えでは“祭式執行者”と呼ばれている人がそのような僧服を着用するのは,奇妙な感じがする……もちろん,衣服が当人を,あるいは当人の奉ずる宗教を形作るわけではない。僧服は,良いたよりを悪いたよりに,命を死に,活力を重苦しさに,喜びを気味悪さに変えてしまう,嘆かわしい人間の傾向の表われに過ぎない」。
死をもたらす異言
◆ キリスト教のある宗派では,異言を語ることを神の霊の現われとみなしている。聖書によると,正しくその通りで,しかも目的をもって異言が語られた時代があった。しかし,今日でも同じことが言えるだろうか。最近評判になった殺人事件に関して報じられたところによると,ある英国人は自分の妻を残虐な仕方で殺害したが,法廷での証言は,その男が昨秋から異言を語る集いに出席していたことを明らかにした。自分も異言を語るようになってから,「数日のうちに当人は全く別人のようになってしまい」,以前の温厚な態度が無くなってしまった,とロンドンのデーリー・エキスプレス紙は報じている。人殺しの霊は,神からではなく悪霊から来る,と聖書は述べている。―ヨハネ 8:44。ヨハネ第一 3:10-12。
教会内での裸
◆ カナダ,トロント市のバサースト街合同教会のスチュアート・コール牧師は,教会の元の聖所で上演された劇を見た。その上演中,「8人の出演者たちは度々服を脱ぎ,様々な性行為のまねをした」とカルガリー・ヘラルド紙は報じた。しかし,コール牧師はその劇を認め,「この劇は,我々の社会の病んでいる面の,大胆ではあるが初歩的で部分的な考察である,というのがわたしの個人的な見解だ」と述べた。カナダ合同教会の元大会議長N・ブルース・マクレオドはそれに同意して,こう述べている。『出演者が妥当な事を主張しているかぎり,裸になったからと言って別にどうということはないのではないか』。
増大する犯罪
◆ 昨年,米国内の大都市における犯罪件数は15%増加した。しかし,そのうちのかなり多くの都市の住民は,その数字が単なる平均値に過ぎないことを証言できる。その例として,オクラホマ州タルサ市における1974年の犯罪件数は前年に比べ実に29%も増加している。
「猛威を振るう」性病
◆ オーストラリアのザ・ブリティン紙は,「性病は再び猛威を振るっている」と述べた。その報道は次の点に注目している。最近の研究によると,性関係によって伝染する病気は少なくとも13種あり,「そのまん延の程度は恐るべきものとなっている……性関係によって伝染した性病は,初めは徐々に,その後急速に広まった。今や性病は世界中で,ペニシリンが発明される以前の時代をさえしのぐ驚くべき勢いで猛威を振るっている。幾つかの国では,りん病は全く手に負えない病気となっている」。
放射性降下物の現状
◆ 核兵器の実験の結果生じる放射性汚染物質として広く報じられているストロンチウム90とセシウム137の降下量は,ほとんど20年来最低のレベルにまで低下したことを国連は報じている。しかしながら,別の同位元素で,牛乳の中から検出されるヨー素131は,世界的な規模で増加している。
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「ヨハネへの啓示」の内容(つづき)目ざめよ! 1975 | 8月8日
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『聖書全体は神の霊感を受けたものであり,有益です』
「ヨハネへの啓示」の内容(つづき)
12 ヨハネが「必ず起きる事がら」について記録しはじめると,どんな荘厳な幻がまず注意を引きますか。
12 エホバの神聖さと栄光に関する幻(啓示 4:1-11)ついでヨハネは「必ず起きる事がら」に関する幻を記録しはじめます。それは22章にまで続いています。最初の幻は,わたしたちを光輝あるエホバの天の座の前に伴います。さん然と輝く宝石にも似たその美しさはまばゆいばかりです。み座のまわりには二十四人の長老が冠を戴いて座っています。四つの生き物は神聖さをエホバに帰します。エホバは,すべてのものの創造者であるゆえに「栄光と誉れと力を受ける」にふさわしいかたとして崇拝を受けます。―4:1,11。
13 七つの封印のある巻き物を開くにふさわしいのはだれだけですか。
13 子羊は巻き物の七つの封印を解く(5:1–8:2)「み座にすわっておられるかた」が七つの封印のある巻き物を手にしています。しかし,その巻き物を開くにふさわしいのはだれでしょうか。「ユダ族の者であるしし,ダビデの根」こそそれにふさわしい者です。『ほふられた子羊』でもあるこの者がその巻き物をエホバから受け取ります。―5:1,5,12。
14 最初の六つの封印を解くとどんな幻が相次いで現われますか。
14 ついで子羊はその封印を解きます。まず,白い馬にまたがった者が「征服しに,また征服を完了するために」出て行きます。次に,火のような色の馬に乗る者が地から平和を奪い取り,また黒い馬に乗った別の者が穀物の配分を制限します。青ざめた馬には死が乗っています。ハデスがそのすぐあとに従っています。ついで第五の封印が解かれます。すると,『神のことばのためにほふられた者たち』が自分たちの血に対する復しゅうを呼び求めているのが見えます。(6:2,9)第六の封印を開くさいに大きな地震が起き,太陽と月が暗くなり,地の強大な者たちは,山々が自分たちの上に倒れて,自分たちをエホバから,また子羊の憤りから隠してくれるようにと呼び求めます。
15 ついで,神の奴隷たちと「大群衆」に関してどんな情景が見られますか。
15 この後,神の奴隷たちがその額に証印を受けるまで四人のみ使いが地の四方の風を引きとめているのが見えます。それら証印を受ける者の数は十四万四千人です。その後,ヨハネは,あらゆる国から来た数え尽くすことのできない大群衆が神と子羊との前に立ち,神と子羊に救いを帰し,神の神殿で日夜奉仕をささげているのを見ます。子羊は自ら「彼らを牧し,命の水の泉に彼らを導」きます。―7:17。
16 七番めの封印を解くとどんな事が起きますか。
16 ついで第七の封印が開かれます。すると天に静寂があります。その後七つのラッパが七人のみ使いに渡されます。
17 最初の五つのラッパを鳴らすと,それぞれそれに伴って何が起きますか。三つの災いのうち最初のものはなんですか。
17 み使いたちは七つのラッパを吹く(8:3–13:18)最初の三つのラッパが相次いで吹かれるにつれ,種々の災いが地と海に,また川と水の源に下されてゆきます。四番めのラッパが鳴ると,太陽と月と星の三分の一が暗くなります。第五のラッパが鳴ると,天の一つの星がいなごの災いを放ち,そのいなごは「額に神の証印のない人びと」を攻撃します。これは一つの災いです。なお二つの災いが後に来ます。―9:4,12。
18 六番めのラッパは何を告げますか。どんな出来事が最高潮となって,第二の災いは過ぎたという発表がなされますか。
18 第六のラッパは,四人のみ使いが解き放たれることについて告げます。それらの者は殺す業のために来ます。「万の二万倍」の騎兵がさらに災厄と殺りくをもたらしますが,人々はなおも自分たちのよこしまな行ないを悔い改めません。(9:16)別の強力なみ使いが天から下り,「第七の使いが吹き鳴らす日に……良いたよりに基づく神の神聖な奥義」は終わりに至る,と宣言します。ヨハネは小さな巻き物を与えられてそれを食べます。それは彼の口には「蜜のように甘い」ながら,その腹には苦くなります。(10:7,9)二人の証人が粗布を着て千二百六十日のあいだ預言します。その後その二人は「底知れぬ深みから上る野獣」によって殺され,その遺体は「大いなる都市の大通りに」三日半のあいだ放置されます。地に住む者たちは彼らのことで喜びますが,神がその二人をよみがえらせるに及んでそれは恐れと驚きに転じます。その時刻に大きな地震があります。「第二の災いが過ぎ」ました。―11:7,8,14。
19 七番めのラッパを鳴らすと,どんな重要な発表がなされますか。今や何を行なうべき定めの時ですか。
19 ついで第七のみ使いがラッパを吹きます。天からの声が次の発表をします。「世の王国はわたしたちの主とそのキリストの王国となった」。「二十四人の長老」は神を崇拝して感謝をささげます。一方,諸国民は憤りをいだきます。今や,死者を裁き,聖なる者に報いを与え,「地を破滅させている者たちを破滅に至らせる」,神の定めの時が到来しました。神の神殿の聖所は開かれ,その中に契約の箱が見えます。―11:15,16,18。
20 天にどんなしるしと戦いが見られますか。その結果はどうですか。これは第三の災いとどのように関係していますか。
20 王国設立の発表に続いて,幻はすぐに天の「大きなしるし」に移ります。それは一人の女ですが,その女は「子」を産みます。「男子であり,あらゆる国民を鉄の杖で牧する者」です。「火のような色の大きな龍」はその子どもを食い尽くす備えをして立ちますが,子どもは神のみ座のもとに連れ去られます。ミカエルが龍と戦います。そして,この「初めからのへびで,悪魔またサタンと呼ばれ(る者)」を地に投げ落とします。これは『地には災い』になります。第三の「災い」です。龍は女を迫害し,彼女の胤の残っている者たちと戦うために出て行きます。―12:1,3,5,9,12; 8:13。
21 次にどんな二つの野獣が幻の中に現われますか。それらは地上にどのような影響を与えますか。
21 ついで,幻は七つの頭と十本の角のある野獣が海から上がって行くのを示します。その野獣は龍から力を得ます。その頭の一つはほふられて死に至ったかのようでしたが,しかしそれはいえて,全地はその獣をたたえました。その獣は神に対する冒とくを吐き,聖なる者たちと戦います。しかし,ご覧なさい,ヨハネは別の野獣を見ます。それは地から上って行きます。それには子羊のような二本の角がありますが,龍のごとくに語りはじめます。それは地の住民を惑わし,初めの野獣の像を作ることを命じます。すべての者はその像を崇拝することを強いられ,そうしない者は殺されます。その野獣のしるしもしくは数字を持たない者は,だれも売り買いできません。その数字は666です。
22 ヨハネはシオンの山の上に何を見ますか。み使いたちは何を携え,何をふれ告げますか。地のぶどうの木はどのように処理されますか。
22 「永遠の福音」とそれに関連した幻(14:1-20)それとは喜ばしい対照をなすものとして,ヨハネは次に,そうです,子羊がシオンの山に,そして,子羊とともに十四万四千人の者が子羊と父の名をその額に記されて立っているのを見ます。「彼らは……新しい歌であるかのような歌をうたって」います。彼らは「神と子羊に対する初穂として人類の中から買い取られた」者です。別のみ使いが天に現われます。その者は,あらゆる国の民に「喜ばしいおとずれとして宣明する永遠の良いたより」を携えており,「神を恐れ,神に栄光を帰せよ」と宣明します。さらに別のみ使いは,『大いなるバビロンは倒れた!』と発表します。別の,三人めのみ使いは,野獣とその像を崇拝する者たちが神の憤りを飲む結果になることを布告します。「人の子のような者」がかまを突き入れ,またもう一人のみ使いも自分のかまを突き入れて地のぶどうを刈り取り,それを「神の怒りの大きな酒ぶね」に投げ込みます。酒ぶねが市の外で踏まれるにつれ,血が出て馬のくつわに届くほどになり,300キロ以上の距離に及びます。―14:3,4,6-8,14,19。
23 (イ)次にだれが,なぜエホバに栄光を帰していますか。(ロ)神の怒りの七つの鉢はどこに注ぎ出されますか。世界を揺るがすどんな事態がその後に続きますか。
23 最後の七つの災厄を携えたみ使いたち(15:1–16:21)野獣に対して勝利を得た者たちは,その偉大で驚くべきみ業のゆえに,「とこしえの王」なるエホバに栄光をささげます。天の聖所から七人のみ使いが出て来ます。神の怒りを満たした七つの黄金の鉢が彼らに与えられます。最初の六つは,地,海,川と水のわき出るところ,太陽,野獣の座,そしてユーフラテス川の上に注ぎ出されます。その川の水はかれ,「太陽の昇る方角から来る王たち」のために道が作られます。悪霊的な表現がハルマゲドンにおける『全能者なる神の大いなる日の戦争のために人の住む全地の王たち』を集めます。七番めの鉢が空気の上に注ぎ出されると,恐ろしい自然現象の中で,大いなる都市は三つの部分に裂け,諸国民の数々の都市は倒れ,バビロンは「神の憤りの怒りのぶどう酒の杯」を与えられます。―15:3; 16:12,14,19。
24 (イ)バビロンに対する神の裁きはどのように執行されますか。(ロ)彼女の倒壊に伴ってどんな発表また嘆きが聞かれますか。
24 バビロンに対する神の裁き(17:1–18:24)ご覧なさい!「大いなるバビロン,娼婦たちと地の嫌悪すべきものとの母」に対する神からの裁きです。「地の王たちは彼女と淫行を犯し」ました。聖なる者たちの血に酔った彼女は,七つの頭と十本の角のある緋色の野獣に乗っています。この野獣は「かつていたが,いまはいない。しかし底知れぬ深みからまさに上ろうとして」いるものです。その十本の角は子羊と戦いますが,子羊は「主の主,王の王である」ゆえに彼らを征服します。十本の角は転じてかの娼婦に向かい,彼女を食い尽くします。そして,別のみ使いが,自分の栄光で地を照らしながら,「彼女は倒れた! 大いなるバビロンは倒れた」と宣言します。神の民は,彼女の災厄をともに受けることのないよう,彼女の中から出ることを命じられます。王たち,また地の他の強大な者たちは彼女のことで泣き,「気の毒だ,気の毒なことだ,大いなる都市よ,強力な都市ともあろうバビロンよ,あなたの裁きが一時のうちに到来したとは!」と語ります。彼女の大いなる富は荒れ廃れたのです。大きな臼石が海に投げ込まれるごとく,バビロンは速い勢いで投げ落とされ,もはや二度と見いだされません。ついに,神の聖なる者たちの血に対する報復がなされたのです。―17:2,5,8,14; 18:2,10。
25 (イ)喜びあふれるどんな賛美の声が天に響き渡りますか。(ロ)子羊の行なう戦いはどれほど決定的なものですか。一千年の間またその終わりにどんなことがありますか。
25 子羊は義の戦いを行なう(19:1–20:15)天では,「あなたがたはヤハを賛美せよ!」という声が四度響き渡ります。そうです,大いなる娼婦に裁きを執行されたゆえにヤハを賛美すべきです。エホバは王として支配を始められました。このゆえにもヤハを賛美すべきです。「子羊の結婚が到来し,その妻は支度を整えた」ゆえに,喜びかつ喜びにあふれるべきです。今や,「王の王また主の主」は義の戦闘のために天軍を率いています。王たちや強力な人間たちは天の鳥たちのための腐肉となり,野獣と偽預言者は,いおうで燃える火の湖に生きたまま投げ込まれます。(19:1,3,4,6,7,16)「悪魔またサタンである龍,すなわち初めからのへび」は捕えられて一千年の間縛られます。第一の復活にあずかる人々は「神およびキリストの祭司となり,千年のあいだ彼とともに王として支配」します。その後,サタンは解き放たれ,地の諸国民を惑わすために出て行きますが,自分に従う者たちとともにやがて火の湖に投げ込まれます。死者は,大なる者も小なる者も,神の大きな白い座の前で裁かれます。死とハデスは火の湖の中に投げ込まれます。それは「第二の死」を表わしており,命の書に名を書き込まれていない者たちもともにそこに投げ込まれます。―20:2,6,14。
(このつづきは次号に載せられます)
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果実“飲料”,それとも天然果汁目ざめよ! 1975 | 8月8日
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果実“飲料”,それとも天然果汁
■ 母親たちはかつて,天然果汁ではない“果実飲料”を家族のために買うのは,その方が値段が安いからだと言っていました。今では砂糖の値上げで,“果実飲料”も天然果汁とほとんど同じ値段になったため,経済的理由からでも天然果汁がますます人気を得そうに思えますが,実際にはそうではありません。ウーマンズ・ウェア・デーリー紙の一記事は,ある大きな青果チェーン・ストアの副社長の次の言葉を引用しています。「中毒症の母親たちは,依然として天然果汁のかわりに果実飲料の方を求めることをやめてはいない」。
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