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デートと求愛あなたの若い時代,それから最善のものを得る
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求愛期間の誉れある行為
23-26 (イ)結婚を考えている人が,手をにぎったり,接吻したり,抱擁したりすることをどう感じますか。(ロ)どのようにして,「不品行」や「汚れ」の罪を犯すことがありますか。そうした事柄を避けるのはなぜ大切ですか。(ガラテア 5:19,21)
23 親が付き添いなしの交際を許す国では,求愛中の二人が,愛情の表現として手をにぎったり,接吻したり,抱擁まですることが少なくありません。もちろん親には息子や娘に守らせたい規準を示す権利があります。会衆内の長老たちは,神のみ言葉に見られる導きとなる健全な原則に若い人たちの注意を促すことができます。人生において賢明な道を歩むことを心から望む人はだれでも進んで,また喜んでそのような助言に従うでしょう。
24 聖書は,婚約中の男女を含め,結婚していない人々の性関係を指す淫行を明確に排除しています。しかしまた,求愛中に生じるかもしれない不道徳な行為や「汚れ」にも注意するよう警告しています。(ガラテア 5:19-21)これらの警告に従う二人は多くの苦しみをせずにすみ,またあとで悩まされるような不行跡の追憶を作る危険を冒しません。ところで,聖書の規準に従えば汚れた行ないとは何ですか。それには何が含まれますか。
25 手をにぎることは,結婚を考えている人たちの間では愛情の清い表現であるかもしれません。その行為が刺激を与えることは事実ですが,それは自然なことで,必ずしも悪いとはいえません。結婚の対象にしている人の姿を見るだけでも刺激されて「心を高鳴らせ」るのですから。(雅歌 4:9)しかし次のことをおぼえておく必要があります。つまり身体的接触は,人間の性質上,性的魅力の“引力”を実際に強めるということです。したがって,ある人々は,それが招き得る結果を認めて,求愛期間中は身体的接触をいっさい厳重に慎むことを好むかもしれません。そうした良心的な態度はだれも軽べつしたり,軽視したりすべきではありません。
26 接吻も,結婚を考えている人たちの間の清い愛情の表現かもしれません ― あるいはそうでないかもしれません。実際に問題は,情欲がどの程度入り込んでいるかということです。接吻は,二人が性的に強く興奮するまでに情欲をかき立てる仕方で行なわれることがあります。性的興奮は二人を性交へと備えさせますが,この特権は,神の律法に従えば,結婚している夫婦にのみ許されているものです。もしも二人が,互いの生殖器を愛ぶするにせよ,他の方法にせよ,恥ずかしくもなく故意に情欲をかき立てる行為にふけって,それと知りつつ神の律法を侮るなら,ふたりは「汚れ」および「不品行」の罪を犯しています。
27-30 結婚する前に情欲をかき立てるような行為を避けるべきどんな理由がありますか。
27 わたしたちは自分について正直であるべきです。そういう事柄に対する強い自制力が自分にないことを知っているなら,冒険をして自分と相手の将来を危険にさらすべきではありません。ブレーキの調子が悪いことを知っているなら,その自動車で曲がりくねった急な坂を降りるようなことはしないはずです。こうした問題に関して決意をし,心を定める時は,事を始める前であって始めた後ではありません。いったん肉体的欲望が起き始めると,その増大を制止するのは非常にむずかしいのが普通です。結婚によってその資格を得てもいない時に,性関係を望むまでに情欲をつのらせる人は,緊張感や欲求不満に悩まされます。それは,非常に面白く読んでいた本の最後の一章が破れてなくなっているのを発見する時の気持ちに似ています。
28 求愛期間中の関係を高いレベルに保つ人たちは,ひん度と熱烈さが徐々に増す親密な交際に陥る人たちよりも,結婚においてはるかに良い出発をします。『いつも撃退』しなければならない相手に,女性はどれほど敬意を抱けるでしょうか。しかし,強い意志力と礼儀正しい慎みを示す男性は尊敬されます。女性についても同じことが言えます。そして女性は特に次の事に気付く必要があります。つまり,女性の場合は感情が高ぶるまでに時間がかかるかもしれませんが,男性の場合にはそういうことはまずないということです。男性は容易に,またすぐ性的に興奮し得るのです。
29 ひんぱんな,そしてしだいに熱烈さを増す愛情の表現に屈するなら,早まった結婚をする結果になりかねません。「思春期と青少年」という本は次のようにも述べています。「求愛期間の初期は,とほうもなくロマンチックである場合が多い。その時期に結婚すると,どんな結婚でも実現させることができないことをその結婚に期待するようになるかもしれない。求愛期間が長ければ,相手に対してもっと無理のない理解が生まれるのが普通であるから,理解のある結婚となるだろう」。そのように求愛期間を長くするなら,自制心を働かせることが必要です。さもないと,性衝動の力が早くから実際に危険なほどに強くなるかもしれません。
30 また,求愛期間を情欲の色彩の濃いものにすると,結婚した後に,深刻な疑問や疑惑が生まれる可能性があります。わたしたちは本当に愛し合っているから結婚したのだろうか,それともただ情欲のとりこになっただけだろうか,賢明な選択だっただろうか,といったことを二人は考え始めるかもしれません。女性のほうはまた自分に対する夫の愛の純粋さを疑い,夫はわたしという人間を求めて結婚したのではなく,ただわたしの肉体を求めて結婚したのではないだろうか,と考えるようになるかもしれません。
31,32 求愛期間に汚点を残しかねない情欲をかき立てる行為を避けるうえで,何が役立ちますか。
31 ですから,あなた自身とあなたの将来の幸福を守るために,情欲を刺激するような状況を避けてください。寂しい場所や暗いところは,求愛期間を誉れあるものに保つ助けにはなりません。またたいくつで,問題の愛情の表現をする以外には何もすることがないような状況もやはり同じです。しかしアイス・スケート,テニスその他のスポーツや,レストランでいっしょに食事をしたり,博物館を見学したり,近くの名所や景勝地を尋ねたりすることからも,多くの清潔な楽しみを味わうことができます。周囲に知人がいないために,ある程度のプライバシーを楽しみますが,他の人々の目が全くないわけではないのでやはり安全です。
32 また,自制することによって自分が「逃している」もののことばかり考える代わりに,将来のために準備している事柄について考えてください。そうすれば,将来いつまでも自分の求愛期間を楽しく回顧することができ,いやな思いや後悔をすることはないでしょう。
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あなたは結婚に成功できますかあなたの若い時代,それから最善のものを得る
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20章
あなたは結婚に成功できますか
1-4 (イ)結婚生活が成功するかどうかをまじめに考えることはなぜ必要ですか。(ロ)結婚に成功するには,その起源について何を認めなければなりませんか。なぜですか。(創世 2:21-24。マタイ 19:4-6)
結婚を望む人が,自分の結婚を成功させたいと願うのは当然です。急激に増大している離婚率を考えると,見通しがあまり良くないように思えるかもしれません。中には離婚件数が結婚件数に近づいている土地もあります。結婚した時,結婚生活の幸福を台なしにしてしまう問題をどうすれば避けられますか。
2 結婚の起源について考えるなら,問題とその解決の両面に多くの光を投ずることができます。結婚は人間が始めたもの,遠い昔になんらかの過程で人間が考え出したものと信じている人が多くいます。こうした考えが,今日の惨めな家庭崩壊の根本原因となっています。なぜそう言えますか。なぜなら,そうした考えは,結婚生活上の問題に関する非常に優れた助言を軽く見るからです。
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