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苦しみ聖書から論じる
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しかし一方,そのような人々が長い間繁栄しているように見えることもあります。それと対照的に,決して悪い事をされなかったイエス・キリストは虐待されたうえ殺されました。ですから,この事物の体制のもとでは,繁栄を神からの祝福を示す証拠と見るべきではなく,また逆境を神の不興を買っている証拠と考えるべきでもありません。
ヨブは財産を失い,忌まわしい病気に苦しめられましたが,それは神の不興を買ったためではありませんでした。聖書は,サタンにその責任があったことをはっきりと述べています。(ヨブ 2:3,7,8)しかし,ヨブを訪ねてやって来た友は,ヨブの窮状は彼が何か邪悪な事をした証拠であるに違いないと主張しました。(ヨブ 4:7-9; 15:6,20-24)エホバはそれらの友を戒めて,「わたしの怒りはあなた……に向かって燃えた。それは,あなた方がわたしに関して,わたしの僕ヨブがしたように真実なことを語らなかったからである」と言われました。―ヨブ 42:7。
実際に,邪悪な者たちはしばらくの間繁栄するかもしれません。アサフはこう書きました。「わたしは邪悪な者たちが平安でいるのを見るたびに,誇る者たちがねたましくなった。……彼らは死すべき人間の難儀に遭うことも,ほかの人間のように災厄に遭うこともない。彼らは嘲笑し,悪いことについて話し,だまし取ることについて格調高い話し方をする。見よ,これらは邪悪な者であり,いつまでも安楽に暮らしている。彼らは自分の資産を殖やした」― 詩編 73:3,5,8,12。
神に申し開きをする日が来ます。その時,神は邪悪な者を罰して,永久に滅ぼされます。箴言 2章21,22節はこう述べています。「廉直な者たちが地に住み,とがめのない者たちが地に残される。……邪悪な者たちは地から断ち滅ぼされ,不実な者たちは地から引き抜かれるのである」。廉直な人たちの多くは逆境のもとで苦しんできましたが,その時には,完全な健康を享受し,地の豊かな産物に十分あずかることになるでしょう。
もし,こう言われたなら ―
『神はどうしてこのような苦しみをみな許しているのですか』
こう答えられます: 『それはわたしたちすべてにかかわる重要な事柄です。今日このことをお尋ねになった理由が何かおありですか』。それから,こう付け加えられます: (1)『(143-146ページの資料を用いる。)』(2)『(個々の人の苦しみの原因になっている特定の状況から救済されるという望みを差し伸べる他の聖句を取り上げる。)』
あるいは,こう言えます(もし相手の人の関心がこの世に見られる不正のためだったなら): 『聖書はそのような状態が今日存在している理由を示しています。(伝道 4:1; 8:9)聖書はまた,神がわたしたちを救済するために行なおうとしておられる事柄も示していますが,そのことをご存じでしたか。(詩編 72:12,14。ダニエル 2:44)』
こうも言えます: 『神の存在を信じておられるようですね。では,神が愛であられることも信じておられますか。……神は知恵があり,全能の力をお持ちであることも信じておられるでしょうね。……では,神が苦しみを許しておられることには十分の理由があるに違いありませんね。聖書はその理由を示しています。(143-146ページ参照。)』
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結婚聖書から論じる
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結婚
定義: 聖書に述べられている規準にしたがって,男と女が夫ならびに妻として一緒に生活するために結合すること。結婚は神が定められた一つの制度で,安心感とともに夫婦間の親密な関係を得させるものです。なぜなら,そこには愛の風土があり,また配偶者同士が個人的に誓約を行なっているからです。エホバが結婚を制定されたのは,男を補うものとなる親しい伴侶を得させるだけでなく,さらに多くの人間を家族という取り決めの中で産み出す備えを設けるためでもありました。可能な所ではどこでも,クリスチャンの会衆に受け入れられる婚姻関係を法律に従って届け出ることが求められます。
法律上の要求にかなった仕方で結婚をするのは本当に重要なことですか
テトス 3:1: 「政府や権威者たちに服し,自分の支配者としてそれに従順であるべきことを引き続き彼らに思い出させなさい」。(人々がこのような指示に留意するなら,結婚当事者双方の名は非難の余地のないものとなり,その子供たちもみな,結婚していない二親を持つ子供に降りかかる非難を受けずにすみます。その上,法律に従って婚姻届を行なえば,配偶者の一方が死亡した場合でも,家族の成員の財産所有権が守られます。)
ヘブライ 13:4: 「結婚はすべての人の間で誉れあるものとされるべきです。また結婚の床は汚れのないものとすべきです。神は淫行の者や姦淫を行なう者を裁かれるからです」。(合法的な結婚をするのは,「誉れあるもの」として受け入れられる結婚をする上で重要なことです。「淫行」および「姦淫」を定義する際には,先に引用したテトス 3章1節に述べられている事柄を銘記していなければなりません。)
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