人々の関心を高める再訪問
1 人々への愛は,真理に飢え渇いている人々を再び訪問し助けを差し伸べるようわたしたちを促すものとなります。(マタイ 5:6)家の人が示すかもしれないどんなに小さな関心の芽であっても,それに目ざとくあり,それを育てるようにすべきです。さもなければ,その関心の芽は死に絶えてしまうでしょう。その点,準備は成功のかぎです。
2 わたしたちの目標は,聖書研究を始めることにあります。(マタイ 28:20)宣教において,いつもこの目標を念頭に置く必要があります。新しい聖書研究を始める点で成功するかどうかは,わたしたちが再訪問を効果的なものとするかどうかに依存しています。
3 前回話し合いのできた人にこのように述べることができます:
■ 「先日は___さんが心からご家族の幸福を願っておられることを知り,とてもさわやかな印象を受けました。きっと幸福に役立つ導きがどこから得られるかということにもご関心があるのではないかと思い,お寄りしました。___さんは前回話し合った情報や導きとなるものが身近にあれば安心できると思いませんか。[前回の話題を振り返り,意見を聞く。] 多くの人はそれらが聖書の中にあることを聞いて驚かれますが,その聖書は多くの方が考えているよりももっと身近で実用的な本です」と述べ,「幸福」の本の24ページの副見出しの部分から聖書がどのような本かを簡潔に説明します。「幸福」の本が提供している話題は非常に豊富ですので,短い再訪問を繰り返すことによって家の人の関心事を見極め,ふさわしい話題を提供します。
4 年配の人を再訪問する場合,次のように切り出せるかもしれません:
■ 「先日は,わたしたちの幸福に健康が大いに関係していることについてお話し合いでき,たいへんうれしく思いました。こうした健康や自然の実りに関して感謝の念を抱くことは珍しくありません。ところで,___さんは命をはじめ人間が生きてゆくのに必要なお米や様々な食べ物を造ってくださった神が本当に存在するかどうか考えられたことはおありですか」と尋ねます。その後,人間の驚嘆すべき造りについて17ページのさし絵を用いながら,分かりやすく説明し,創造者の存在について言及できるでしょう。結びに,その創造者なる神がどのような性格の方であるか次回4章から話し合うことを約束します。
5 若い奉仕者が再訪問するのであれば,このように言えるかもしれません:
■ 「先日は,楽しくお話し合いさせていただきありがとうございました。わたしは一人の若者として聖書を勉強していますが,とても役立った考えがあったので,___さんにもぜひお伝えできればと思いました。若者が幸せな生活を送るための助けの一つとして,親の言うことをよく聞くようにと言われます。聖書もそのように勧めていますが,それでも親が間違いをする時などは従うのが難しく感じることがあります。そのような時,とても役立つ考えが先日の本の中に書かれています」と述べ,92ページ18節を紹介します。聖書が自分の生活の中で大いに役立っていることを強調し,他の分野での興味深い言葉について次回話すことを約束できます。
6 イエスの弟子であるわたしたちは,人々を援助する責務を担っています。(ローマ 10:14)単に会話ができただけであっても,そのような関心を育てる責任がわたしたちにはあります。(マタイ 9:37,38)わたしたちがこの務めをふさわしく果たすなら,その結果として祝福にあずかれるに違いありません。―テモテ第一 4:16。