1996奉仕年度の日本の目標 ― 喜びを増し加えるよう新しい人や若い人を助ける
1 エホバは日本における取り入れの業を早めておられます。新たに伝道者の隊伍に加わる人々は毎年1万人を上回りますが,それらの人々の中には幼いときからエホバを愛するように教えられてきた若者や,真の神を初めて知りエホバの賛美者となった人が大勢います。さらにここ数年以内にバプテスマを受けた幾万もの人々に加え,日本には現在20万人を超える聖書研究生がおり,伝道者になる見込みのある若者や新しい人たちが数多く組織と交わっています。
2 これらの人たちは真理を自分のものとして霊的に進歩し,真の喜びを十分に味わい知るうえで助けを必要としています。彼らを励まし,援助を差し伸べることは,真理のうちに長くいる人たちや親の皆さんの特権です。昨奉仕年度中,わたしたちは個人研究を熱心に行ない,喜びを享受してきましたが,1996奉仕年度は新しい人や若い人たちがこうした喜びを一層増し加えるよう助けることに焦点を合わせます。エホバとその組織,また古い兄弟姉妹たちに優しく世話されてきたわたしたちには彼らに援助の手を差し伸べることのできる様々な分野があります。
3 新しい人や研究生,また若い人を含めすべてのクリスチャンが進歩できる分野の一つは,周りの人々に依存した信仰ではなく,真理を自分自身のものとし,独り立ちしたクリスチャンとなることです。(テモテ第二 2:15)神を中心とした生活を築き,イエスに見倣って人々を愛し助ける生き方を求めるなら喜びを実感するようになります。
4 若木が堂々とした大木に生長するには幾多の試練を耐えてゆかなければなりません。(イザヤ 61:3と比較。)バプテスマを受けてから一,二年の間に,背教者からの圧力を受けたり,この世からの道徳的な誘惑にさらされるなど様々な問題を経験するかもしれません。未信者の家族からの反対やクリスチャンの忠節を打ち砕こうとする試みが生じる場合もあります。また十代の若者であれば,壁にぶつかり,喜びを失い,エホバの道を歩むことに確信が持てなくなることがあるかもしれません。
5 会衆とより長く交わってきた成員はこれら問題を抱える新しい羊たちの助けとなるよう心がけてください。また長老たちは,先見を働かせて周期的な牧羊訪問を行ない,実際的な援助を差し伸べてください。そうするなら,これら新しい人たちは問題を克服し霊的に安定したクリスチャンとして組織の安定と拡大に貢献するようになります。
6 新しい人や若い人が助けを必要としている別の分野は宣教に対する正しい見方を保ち,その能力の向上を図ることです。イエスは弟子たちが宣教のすばらしい成果を報告したとき,その成果ゆえに喜ぶのではなく,福音宣明の業にあずかる人たちが天の父によって好意を受けていることを喜ぶように諭されました。(ルカ 10:17,20)この点を認識しているなら,区域の人々の無関心な態度や冷たい反応に直面したり,留守の家が多くて人々になかなか会えなかったりしても,宣教に対する熱意や喜びを失うことはないはずです。また経験ある奉仕者と共に働くことにより,巧みさを身につけ聖書から論じ合えるようになるなら,喜びはさらに増し加わることでしょう。
7 このような愛ある励ましに応じる新しい人や若い人は,やがて受ける者から与える者,すなわち次の世代の新しい人たちを援助する側へと進歩するに違いありません。(テモテ第二 2:2)わたしたちは若者を含む新しい人たちが,1996奉仕年度中に喜びを増し加え,様々な点で霊的に進歩し成長してゆくようにと希望しています。