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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1989
塔89 3/1 30–31ページ

読者からの質問

■ エホバの証人は,自分の血を蓄えておいてもらい,それを後に自分の体内に戻すといった,自己血の使用(自己輸血法)を許しますか。

多くの場合,医療関係者は,同種血(他人から採られた血)と自己血(患者自身の血)とを区別します。エホバの証人が他の人から採られた血を受け入れないことは周知の事実です。しかし,幾つかの処置に関して用いられる語である自己血の使用についてはどうでしょうか。

そういう処置の中には,明らかに聖書に反するため,クリスチャンにとって受け入れられないものもありますが,判断に迷うような処置もあります。言うまでもなく,聖書が書かれた時代には,輸血や他のそうした医療面での血の使用は知られていませんでした。それでも,神は,血の関係した特定の医療処置が神の不興を買うかどうか,ご自分の僕たちが判断できるようにするための指示をお与えになりました。

神の決定によれば,血は命を表わしており,それゆえに神聖です。いかなる人間も血を取り入れることによって自分の命を支えてはならない,と神はお命じになりました。例えば神は,「生きている動く生き物はすべてあなた方のための食物としてよい。……ただし,その魂つまりその血を伴う肉を食べてはならない」と言われました。(創世記 9:3,4。レビ記 7:26,27)命の与え主によれば,血の使用が許されるのは,犠牲として用いられる場合だけでした。こう記されています。「肉の魂は血にあるからであり,わたしは,あなた方が自分の魂のために贖罪を行なうようにとそれを祭壇の上に置いたのである。血が,その内にある魂によって贖罪を行なうからである。それゆえにわたしはイスラエルの子らにこう言った。『あなた方のうちのいずれの魂も血を食べてはならない』」― レビ記 17:11,12。

クリスチャンはモーセの律法下にはいませんが,聖書によれば,血を神聖なものとみなして『血を避ける』ことは「必要」です。(使徒 15:28,29)それはもっともなことです。律法下の犠牲は,わたしたちに永遠の命を得させるための神の手段である,キリストの血を予示していたからです。―ヘブライ 9:11-15,22。

律法下で,血は,犠牲として用いられない場合,どのように扱うべきだったでしょうか。猟師が食物にするため動物を殺したなら,「その者はその血を注ぎ出して塵で覆わねばならない」と書かれています。(レビ記 17:13,14。申命記 12:22-24)ですから,栄養の摂取その他の目的で血を用いてはなりませんでした。生き物から抜き取った血は,犠牲として用いるのでなければ,神の足台である地の上で処分することになっていました。―イザヤ 66:1。エゼキエル 24:7,8と比較してください。

その点からすると,自己血の一般的な一つの使用法,つまり患者自身の血を手術に先立って採取し,貯蔵し,後に注入することは,明らかに排除されます。そのような処置の場合,次のようなことが行なわれます。緊急を要しない手術に先立って,当人の全血が何単位か貯蔵されます。あるいは赤血球を分離・凍結して蓄えます。その後,手術中か手術後に患者が血液を必要とするように思われる場合,患者自身の貯蔵血液を患者の体内に戻すことができます。現在は血液によって伝染する病気の心配があるため,自己血のこのような使い方が普及しています。しかし,エホバの証人はこの処置を受け入れません。わたしたちは以前から,そのようにして蓄えられた血液は既に決してその人の一部ではないということを認めていました。その血液は当人の体から完全に取り除かれたのですから,「それを水のように地面に注ぎ出すべきである」という神の律法に調和して処分すべきです。―申命記 12:24。

方法は幾分異なりますが,自己血を患者から血液透析装置(人工腎臓)や人工心肺装置へ迂回させる場合があります。血液は管を通って人工器官へ流れ,その器官によって送り出され,ろ過(あるいは酸素を添加)されて,患者の循環系に戻ります。蓄えられた血液を前もってその装置に入れておくのでない限り,それは許されると考えたクリスチャンもいます。彼らはその外部の管を,人工器官に血液を通すための自分の循環系の延長とみなし,この閉鎖回路内の血液は依然として自分の一部であり,『注ぎ出す』必要はない,と考えました。a

しかし,そのような自己血の流れが短時間止まる場合,例えば,医師が冠状動脈バイパスの移植が完全かどうかを調べる間,人工心肺装置を止める場合などはどうでしょうか。

実際のところ,聖書が強調しているのは,血液が連続して流れているかどうか,という問題ではありません。別に手術の時でなくても,人の心臓は短時間止まってから,再び動き出すことがあります。b 心停止中に,血液の流れが止まったからといって,それだけで循環系から血を抜いたり,血を処分したりする必要はありません。ですから,自分の血を何らかの外部装置を通して迂回させることを許可するかどうか決めなければならないクリスチャンが注意を集中すべきなのは,おもに血液の流れのわずかな中断が起きるかどうかではなく,迂回する血液が依然として自分の循環系の一部であると良心的に感じるかどうか,ということです。―ガラテア 6:5。

誘導血液希釈についてはどうでしょうか。一部の医師は,手術中に患者の血液を薄めることには利点があると考えています。それで手術の始めに,患者の体外に設けた貯蔵用バッグに幾らかの血液を導き出し,代わりに無血性溶液を注入します。後にその血液は再びバッグから患者の体内に流れるようにされます。クリスチャンは自分の血液を蓄えることをさせないので,ある医師たちは,患者の循環系に常時つながっている一つの回路に装置を設けて,この方法を採用しました。これを受け入れたクリスチャンもいれば,拒絶したクリスチャンもいます。この場合もやはり,そのような血液希釈回路を迂回する血液を,人工心肺装置を流れる血液と同じようにみなすか,自分から離れた血液であるから処分されるべきであるとみなすか,各個人が決定しなければなりません。

自己血の使用に関する最後の例は,手術中に血液を回収して再使用することに関係しています。傷口から流れる血液を吸引し,ポンプで送って(凝血塊や不用物を除くための)フィルターや(液体を除去するための)遠心分離機を通し,その後に患者の体内に戻す装置が用いられています。そのようにして血液が回収される際に血液の流れがわずかでも中断するかどうか,その点を非常に心配するクリスチャンは少なくありません。しかし,すでに述べたように,聖書的に一層心配すべきなのは,手術によって傷口に流れ出る血液はなおその人の一部かどうかということです。血が循環系から傷口に流れ出たという事実は,レビ記 17章13節で述べられている血と同様,その血を『注ぎ出す』べきであるということを意味しているでしょうか。そう信じる人であれば,恐らくそのような血液回収を許可しないでしょう。しかし,別のクリスチャン(やはり,血液を体外に流れさせ,しばらく蓄え,後に体内に戻すようなことをしない人)は,手術箇所から回収したあとに再注入が続く回路であれば,訓練された自分の良心に反しない,と結論するかもしれません。

ご承知のとおり,自己血の関係した装置や技術の種類は増えています。一つ一つの違いについて論じることはできませんし,そうしようとは思いません。クリスチャンはこうした分野で問題に直面したなら,各自が医療関係者から詳しい情報を得たうえで,自分で決定する責任があります。

ここでは医学的な面について多くのことが示されましたが,最も重要なのは宗教面の問題です。クリスチャンとして,血の関係した医療処置について疑念や疑問がある場合,それを解決する際に優先させるべきなのは,信仰を表わすこと,『血を避けなさい』という神の命令を重んじること,正しい良心を保つことであるべきです。なぜでしょうか。なぜなら,血によって命を救うことができる最も基本的な方法は,医療技術ではなく,キリストの血に関連した救いの力によっているからです。使徒パウロは,『わたしたちはこの方により,その血を通してなされた贖いによる釈放を得ているのです』と書きました。(エフェソス 1:7。啓示 7:14,17)わたしたちは現代医学によって多少は命を延ばせるかもしれませんが,クリスチャンとしての良心に背いたり,命の与え主の不興を買ったりするようなことをしてまで今の命を延ばしたいとは思いません。―マタイ 16:25。テモテ第一 1:18,19。

[脚注]

a 「ものみの塔」誌,1978年9月15日号,30,31ページをご覧ください。

b 心臓発作,感電,あるいは氷のように冷たい水に浸かった場合のように体温が極度に低くなったときに,そういうことが起きるかもしれません。

[31ページの図版]

人工心肺装置の回路には次の物が含まれている。(1)患者の脈管系から出るチューブ,(2)回収吸引ポンプ,(3)気泡型酸素化装置,(4)中空繊維血液フィルター,(5)主要回転ポンプ,(6)患者の循環系へ戻るライン

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