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    ものみの塔 1998 | 7月15日
    • 葬式の習慣に対するクリスチャンの見方

      予期せぬ時に愛する人が急死するのはとりわけ悲惨なことです。大きなショックの後に,激しい感情的苦痛が生じます。愛する人が長く辛い闘病生活の後に死の眠りに就くのを見るのはまた違いますが,悲しみと深い喪失感は残ります。

      愛する人がどのような状況で亡くなるとしても,遺族は支えと慰めを必要とします。クリスチャンである遺族は,非聖書的な葬式の習慣を守ることに固執する人たちからの迫害に直面しなければならないかもしれません。こうしたことはアフリカの多くの国で,また地上の他の場所でも普通に見られます。

      クリスチャンである遺族が非聖書的な葬式の習慣を避ける上で何が助けになるでしょうか。仲間の信者はそのような試練の時にどのように支えになれますか。エホバを喜ばせたいと思う人はすべて,これらの質問の答えに関心を持っています。なぜなら,「わたしたちの神また父から見て清く,汚れのない崇拝の方式はこう(だから)です。すなわち,孤児ややもめをその患難のときに世話すること,また自分を世から汚点のない状態に保つことです」。―ヤコブ 1:27。

      信条と結び付けられている

      葬式に伴う数多くの習慣に共通する要素は,死んだ人は,先祖が住む目に見えない領域で生き続けているという信条です。死を悼む多くの人は,死者をなだめるために特定の儀式を行なわなければならないと感じます。また,儀式をしないなら地域社会に害が及ぶと信じる周りの人たちを不快にさせるのではないか,と考えます。

      真のクリスチャンは,人に対する恐れに屈して,神の不興を買う習慣に参加すべきではありません。(箴言 29:25。マタイ 10:28)聖書は死者が無意識であることを示しています。こう述べているからです。「生きている者は自分が死ぬことを知っている。しかし,死んだ者には何の意識もな(い)。シェオル,すなわちあなたの行こうとしている場所には,業も企ても知識も知恵もないからである」。(伝道の書 9:5,10)ですから,エホバ神は古代のご自分の民に,死者をなだめようとしたり,死者と交信しようとしたりすることを戒めました。(申命記 14:1; 18:10-12。イザヤ 8:19,20)こうした聖書の真理は,葬式に伴う多くの一般的な習慣と相いれません。

      「性的な清め」についてはどうか

      アフリカ中央部の幾つかの国では,残されたほうの配偶者は,亡くなった人の近親者と性関係を持つよう要求されます。もしそうしないなら,死んだ人が生き残った家族に害を与えると信じられているのです。この儀式は性的な清めと呼ばれています。しかし聖書は明確に,結婚関係外の性関係はどれもすべて「淫行」であると定めています。クリスチャンは「淫行から逃げ去(る)」べきなので,この非聖書的な習慣には勇敢に抵抗します。―コリント第一 6:18。

      マーシーという名のやもめのことを考えてみましょう。a 夫が1989年に亡くなった時,親族はこの女性が親族の男性と性的な清めを行なうよう求めました。マーシーが,この儀式は神の律法に反していると説明して断わると,期待を裏切られた親族は,ののしりの言葉を浴びせてから去っていきました。1か月後,親族はマーシーの家を荒らし回ったあげく屋根のトタンもはがしてしまい,「お前の宗教に面倒を見てもらえ」と言いました。

      会衆はマーシーを慰め,新しい家を建てることさえしました。近所の人は深い感銘を受け,その計画に加わることにした人もいました。首長の妻はカトリックでしたが,屋根を葺くための草を持って真っ先に駆けつけました。マーシーの忠実な振る舞いは子供たちを鼓舞しました。それ以来,子供たちのうちの4人がエホバ神に献身し,一人は最近,宣教訓練学校に出席しました。

      性的な清めの習慣のために,あるクリスチャンたちは圧力に屈し,不信者と結婚する羽目になりました。例えば,70代のあるやもめの男性は,亡くなった妻の親族にあたる少女と性急に結婚しました。そうすることにより,性的な清めを行なったと主張できましたが,そのようなやり方は,クリスチャンは「主にある者とだけ」結婚すべきであるという聖書の助言に反します。―コリント第一 7:39。

      夜通し行なわれる通夜の儀式

      多くの国では,亡くなった人の家に死を悼む人たちが集まり,眠らないで夜通しそこにとどまります。そうした通夜には大抵,宴会や騒がしい音楽が付き物です。それによって死者をなだめ,生き残った家族をたたりから守ることができると信じられているのです。死んだ人の恵みを得るためにへつらいの言葉が述べられることもあります。そうした言葉の後,死を悼む人たちは,別の人が立ち上がって話をする前に宗教的な歌を歌うかもしれません。これが夜明けまで続くこともあります。b

      真のクリスチャンはそのような夜通し行なわれる通夜の儀式に参加しません。聖書は,死者が生きている人を助けたり傷つけたりできないことを示しているからです。(創世記 3:19。詩編 146:3,4。ヨハネ 11:11-14)聖書は心霊術の行ないを非としています。(啓示 9:21; 22:15)しかし,やもめとなったクリスチャンは,他の人が心霊術的な慣行を持ち込むのを阻止することに困難を覚えるかもしれません。人々が,そのやもめの家で夜通し通夜を行なうと言ってきかないかもしれません。仲間の信者は,このような増し加わった患難に直面するクリスチャンの遺族を助けるために,何ができるでしょうか。

      多くの場合,会衆の長老たちは,親族や近所の人たちと話し合うことにより遺族のクリスチャンを助けることができました。親族や近所の人はそのような話し合いの後,穏やかに家を出ることや,葬式のため別の日にもう一度集まることに同意するかもしれません。しかし,もしだれかがけんか腰になるならどうでしょうか。なお話し合おうとすれば暴力沙汰になりかねません。『主の奴隷は争う必要はありません。むしろ,苦境のもとでも自分を制します』。(テモテ第二 2:24)ですから,もし協力的でない親族が強引に居座るとしても,やもめとなったクリスチャンやその子供たちはそれを阻止できないかもしれません。しかし,自分の家で行なわれる偽りの宗教的儀式には一切参加しません。「不釣り合いにも不信者とくびきを共にしてはなりません」という聖書の命令に従うからです。―コリント第二 6:14。

      この原則は埋葬にも当てはまります。エホバの証人は偽りの宗教の僧職者が指示する歌や祈りや儀式に参加しません。近い親族であるクリスチャンは,そうした儀式に出席する必要があると考えられる場合でも,参加することはしません。―コリント第二 6:17。啓示 18:4。

      厳かな葬式

      エホバの証人によって行なわれる葬式には死者をなだめることを意図した儀式は含まれていません。王国会館,斎場,亡くなった人の家,または墓地など,どこで行なわれても聖書の話がなされます。その話の目的は,死と復活の希望について聖書が何と述べているかを説明して遺族を慰めることです。(ヨハネ 11:25。ローマ 5:12。ペテロ第二 3:13)聖書に基づいた歌が歌われることもあります。式は慰めとなる祈りによって閉じられます。

      最近,たまたま南アフリカの大統領ネルソン・マンデラの一番下の妹にあたるエホバの証人のために,そのような葬式が行なわれました。式の後,大統領は話し手に心から感謝しました。高位の僧職者や政府の高官が大勢出席しました。閣僚の一人は,「いままで出席した葬式の中で最も厳かなものでした」と語りました。

      喪服を着ることは受け入れられるか

      エホバの証人は愛する人の死を悼みます。イエスと同様,涙を流すこともあります。(ヨハネ 11:35,36)しかし,自分たちが嘆き悲しんでいることを何かの目に見える形で公に示す必要があるとは考えません。(マタイ 6:16-18と比較してください。)多くの国々や土地で,やもめは死者をなだめるために特別な喪服を着ることが期待されます。そうした喪服を葬式の後,数か月もしくは1年間着なければなりません。そしてそれを脱ぐ時にはまた宴が設けられます。

      悲しみのしるしを表わさないなら死んだ人の機嫌を損ねると考えられています。そのため,スワジランドの幾つかの部族の首長たちはエホバの証人を彼らの家や土地から追放しました。しかし,そういう忠実なクリスチャンは,他の場所に住む霊的な兄弟たちから必ず気遣いを示されてきました。

      スワジランドの最高裁判所はエホバの証人に有利な判決を下し,エホバの証人が自分の家や土地に戻れるようにすべきだと述べました。別のケースでは,やもめであるクリスチャンがある手紙とテープを提出した後,自分の地所にとどまることが許されました。亡くなった夫はその手紙とテープの中で,妻は喪服を着てはならないと明言していたのです。こうしてこの女性は,夫に深い敬意を抱いていることを証明できました。

      死ぬ前に葬式に関する指示を明確に述べておくことには大きな価値があります。非聖書的な慣行が一般に見られる場所では特にそうです。カメルーンに住んでいたビクトルの例について考えてください。彼は自分の葬式の手順を具体的に書いておきました。家族の中には有力者が大勢おり,その人たちは,人間の頭蓋骨崇拝を含む,死者を敬う根強い伝統を持つ文化に属していました。ビクトルは家族の成員から一目置かれていたので,自分の頭蓋骨もそのように扱われる可能性があることを知っていました。それで,エホバの証人が自分の葬式をどのように行なうべきかについて,明確な指示を与えました。これにより,やもめになったビクトルの妻と子供たちは状況に対処しやすくなり,地域社会に良い証言が行なわれました。

      非聖書的な習慣に倣うことを避ける

      聖書の知識を持つ人の中には,他の人と異なる者として目立つことを恐れる人がいます。そのような人たちは迫害を避けるため,死者のための伝統的な通夜を行なっているようなふりをして隣人を喜ばせようとします。個人的な慰めを与えるために遺族を訪問することは称賛に値するとはいえ,実際の葬式が行なわれる前に遺族の家で毎晩小規模な葬式を行なうことは求められていません。そのようなことをするなら,見守っている人をつまずかせることになりかねません。そうした葬式に参加する人は死者の状態について聖書が述べていることを本当は信じていない,という印象を与えるかもしれないからです。―コリント第一 10:32。

      聖書はクリスチャンに,生活の中で神への崇拝を第一にし,自分の時間を賢明に用いるよう強く勧めています。(マタイ 6:33。エフェソス 5:15,16)とはいえ,ある場所では,葬式のために会衆の活動が1週間かそれ以上ストップしてしまいます。これはアフリカだけの問題ではありません。南アメリカからの報告は,ある葬式についてこう述べています。「クリスチャンの三つの集会の出席者数が大幅に減少し,野外奉仕は10日間ほど支持されませんでした。兄弟姉妹が葬式に参加しているのを見て,会衆外の人や聖書研究生でさえ驚きと失望を感じました」。

      ある地域社会では,遺族が幾人かの親しい友人を家に招き,葬式の後に軽い食事を出すことがあります。しかしアフリカの多くの場所では,葬式に出席した何百人もの人が,亡くなった人の家に押しかけてごちそうを期待します。そういう場では,しばしば動物が犠牲にされます。クリスチャン会衆に交わるある人たちはこの習慣に倣ってしまい,死者をなだめる慣例的な宴会を行なっているかのような印象を与えています。

      エホバの証人によって行なわれる葬式は,遺族に費用の面で重荷を負わせるものではありません。ですから,行き過ぎた葬式の費用を賄うために,出席者がお金を出す特別な取り決めを設ける必要はないはずです。もしやもめとなった人が貧しくて必要経費を賄えないなら,会衆の他の成員は喜んで援助するに違いありません。もしそうした援助でも不十分であれば,長老たちはふさわしい人に物質的な援助を与えるための取り決めを設けることができます。―テモテ第一 5:3,4。

      葬式の習慣は常に聖書の原則と対立するわけではありません。対立する場合,クリスチャンは聖書に調和した行動を取る決意をします。c (使徒 5:29)それにより患難が増し加わるとしても,大勢の神の僕たちは自分たちがそうした試みに首尾よく対処していることを証しできます。彼らは「すべての慰めの神」エホバからの力と,患難にある人を慰めてくれる仲間の信者の愛ある助けによってそうしてきました。―コリント第二 1:3,4。

      [脚注]

      a この記事では仮名を用いました。

      b ある言語グループや文化圏では,「通夜」という語は,遺族を慰めるための短い訪問を指して用いられます。非聖書的なことは何も含まれていないかもしれません。「目ざめよ!」誌,1979年8月22日号,25,26ページをご覧ください。

      c 葬式の習慣がクリスチャンにとって厳しい試みとなる可能性がある場所では,長老たちはバプテスマ希望者にこれから起こり得ることの準備をさせることができます。それら新しい人と会って「わたしたちの奉仕の務めを果たすための組織」の本の質問を討議する際,「魂,罪,死」,および「信仰合同」の部分に細心の注意を払うべきです。そのどちらにも討議で随意に用いることのできる質問があります。ここで長老は,非聖書的な葬式の習慣に関する情報を与えることができます。そうすればバプテスマ希望者は,そのような状況に直面した時に神の言葉により要求される事柄を理解することができます。

      [23ページの囲み記事]

      堅く立ったことの祝福

      シボンギリはスワジランドに住む勇敢なやもめのクリスチャンです。夫が最近亡くなった後,この女性は死者をなだめると一般に考えられている習慣に従うのを拒みました。例えば,自分の頭の毛を剃りませんでした。(申命記 14:1)怒った8人の家族は力ずくで彼女の頭を剃った上に,エホバの証人がシボンギリの家を訪ねて慰めることができないようにしてしまいました。ところが,王国の音信に関心を持つ他の人が,長老の書いた励ましの手紙を持って喜んで訪問してくれました。シボンギリが特別な喪服を着るよう期待されていた日に驚くべきことが起きました。家族の中のある有力者は,シボンギリが伝統的な喪の習慣に従おうとしないことについて話し合うため,家族会議を召集しました。

      シボンギリはこう伝えています。「私の宗教的信念では,黒の喪服を着て悲しみを表わすことは許されるか,とみんなから尋ねられました。私が自分の立場を説明すると,みんなは,強制するつもりはないと言いました。そして驚いたことに,ひどい扱いをしたことや,私の意志に反して頭を剃ったことを全員が謝り,許してほしいと頼んだのです」。後に,シボンギリの妹はエホバの証人が真の宗教を持っているという確信を表わし,聖書研究を行ないたいと言いました。

      別の例について考えてみましょう。南アフリカのベニヤミンという男性は29歳の時に,父親が突然死んだことを聞かされました。その時,家族の中でエホバの証人はベニヤミンだけでした。埋葬式のときは,墓まで行列を作り,棺の上に一握りの土を投げることがすべての人に期待されました。d 埋葬の後,肉親は全員頭を剃りました。ベニヤミンはこの儀式に加わらなかったので,近所の人や家族は,ベニヤミンは死んだ父親の霊によって懲らしめられるだろうと予言しました。

      「エホバに信頼を置いていたので,私の身には何も起きませんでした」とベニヤミンは言っています。家族は事の成り行きに注目しました。やがて,家族のうちの幾人かがエホバの証人と聖書の研究を始め,神への献身の象徴としてバプテスマを受けました。ベニヤミンはどうなったでしょうか。全時間の福音宣明の業を始めました。そしてここ数年間は,旅行する監督としてエホバの証人の諸会衆で奉仕するすばらしい特権を得ています。

      [脚注]

      d 中には花や一握りの土を墓に投げ入れるのは差し支えないと見る人がいるかもしれません。しかし,もし地域社会がその行為を死者をなだめる手段とみなしていたり,それが偽りの宗教の僧職者によって主催される儀式の一部となっているなら,クリスチャンはその慣行を避けます。「目ざめよ!」誌,1977年7月8日号,15ページをご覧ください。

  • 柔順はどのように示されますか
    ものみの塔 1998 | 7月15日
    • 柔順はどのように示されますか

      柔順とは,上位者や法,また物事の何らかの取り決めに進んで服従し,譲歩し,服することです。例としては,イエス・キリストがみ父に(コリント第一 15:27,28),クリスチャン会衆がイエスに(エフェソス 5:24),また神に(ヘブライ 12:9。ヤコブ 4:7),個々のクリスチャンが会衆内で指導の任に当たっている人たちに(コリント第一 16:15,16。ヘブライ 13:17,脚注。ペテロ第一 5:5),クリスチャンの女性が,教えることに関する会衆の取り決めに(テモテ第一 2:11),奴隷が所有者に(テトス 2:9。ペテロ第一 2:18),妻が夫に(エフェソス 5:22。コロサイ 3:18。テトス 2:5。ペテロ第一 3:1,5),子供が親に(テモテ第一 3:4。ルカ 2:51; エフェソス 6:1と比較してください。),支配される人々が支配者や上位の権威に対して示す服従があります。―ローマ 13:1,5。テトス 3:1。ペテロ第一 2:13。

      クリスチャンが人間に対して示す柔順もしくは服従には良心が関係しており,そうした柔順は神との関係によって左右されます。したがって,柔順を示せば妥協になったり,神の律法に対する違反になったりするような場合には,人間よりも神に従わなければなりません。(使徒 5:29)例えば,神の啓示された目的に逆らって,割礼を擁護し,救いを得るための要求としてモーセの律法を固守することを唱道した偽兄弟たちに対して,パウロとバルナバは「屈服して譲歩したりはしませんでした」。―ガラテア 2:3-5。使徒 15:1,24-29と比較してください。

      コリント第二 9章13節では,困窮している仲間のクリスチャンに対する寄付は,人が良いたよりに柔順であることの証拠であると言われています。困窮している仲間の信者を援助することはクリスチャンの責務だからです。―ヤコブ 1:26,27; 2:14-17。

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