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  • 野外宣教で紹介の言葉を工夫する
  • わたしたちの王国宣教 1997
  • 副見出し
  • 人々の心をとらえる
  • 頻繁に網羅されている区域で証言する
  • 小さな町や村の区域で証言する
  • 新しい人や年若い奉仕者を援助する
  • 宣教の効果性を増し加える
わたしたちの王国宣教 1997
宣 97/7 3–6ページ

野外宣教で紹介の言葉を工夫する

1 「適切な時に話される言葉は,銀の彫り物の中の金のりんごのようだ」。(箴 25:11)今から3,000年ほど昔に語られたこの格言は,王国の音信を紹介する場合にも当てはまります。ですから,野外宣教でどのような話題を用いるにしても,あなたが切り出す最初の言葉を入念に選ぶ必要があります。相手の人が耳を傾けるかどうかは,最初の10秒ほどの間に,何をどのように話すかによって決まる場合が少なくないからです。

2 次のように自問してください。いつも型にはまった紹介の言葉を用いていないだろうか。「王国宣教」の最後のページにある紹介の言葉を,それがなぜ効果的なのか分析せず,ただ丸暗記して用いているだろうか。自分の用いる紹介の言葉は,相手の人の心に訴えるものだろうか。

3 神の民を教えるため,賢王ソロモンは,『喜ばしい言葉を見いだし,真実の正確な言葉を書き記そうと努めました』。(伝 12:9,10)野外宣教で効果的な紹介の言葉を駆使したいなら,勤勉な努力,注意深い準備,定期的な練習が求められます。そうするなら,エホバがルデアの心を大きく開いて「パウロの話す事柄に注意を払わせた」ように,あなたも聞く耳を持つ多くの人々を見いだすことができるに違いありません。―使徒 16:14。

人々の心をとらえる

4 音信を紹介する短い言葉が人々の心をとらえるには,その人の関心事に触れる必要があります。できるだけ相手の人の状況を識別し,その人が普段から関心を持ったり気にかけたりしている事柄に巧みに注意を向けるなら,たいていの人は耳を傾けようという気持ちになるものです。紹介の言葉が,既製服のようではなく,個々の人にぴったり合うオーダーメードの洋服のようになるにはどうしたらよいでしょうか。それにはどのような要素が関係しているのでしょうか。

5 観察力を働かせる: 偶像崇拝の都市アテネのアレオパゴスで証言した際,パウロは,自分が市の通りを歩いて観察した事柄を紹介の言葉の中へ巧みに織り込みました。ですからパウロが,「アテネの皆さん,わたしは,あなた方がすべての事において,他の人たち以上に神々への恐れの念を厚く抱いておられる様子を見ました。例えば,歩きながら,あなた方の崇敬の対象となっているものを注意深く見ているうちに,わたしは,『知られていない神に』と刻み込まれた祭壇も見つけました」と語り始めた時,聴衆は,パウロが次に何を述べるかを一心に聞こうとしたに違いありません。(使徒 17:22,23)パウロの証言は,市内の様子や人々の関心事を注意深く観察することから始まっていたのです。

6 今日もまったく同様です。家から家の奉仕において,玄関や家の周りを観察し,家族構成,褒めるべき点,趣味などを洞察するようにしてください。普段から観察力を養うようにすれば,家の人の関心事や褒めるべき点を見極めるのに役立ちます。例えば,自動車やバイクにカバーがかけてあるなら,物を大切にし,清潔好きであることを褒めることができます。また,家庭菜園,家族構成を示す表札,「猛犬注意」や「防犯連絡所」などの標示,宗教団体の会員であることを示す標識なども,褒めたり話題と結びつけたりできる格好の材料と言えます。例えば次のように褒め言葉を述べることができます。

「お庭の手入れをよくしておられますね」。「きちんと掃除がなされていて気持ちがいいですね」。「良くしつけられたお子さんですね」。「__さんのような人生経験のある方にお会いできて,とてもうれしく思います」。

7 可能なら,観察した事柄を特定の話題や証言と結びつけるようにしてください。例えば,次のように言えるかもしれません。

「かわいい犬を飼っていらっしゃいますね。動物も植物も愛情を込めて世話をするとよくこたえ応じると言われますが,愛情は人間関係においても大切ですね。__さんもそう思われますか。[家の人の答えの間を置く。]__さんはすでに実行しておられると思いますが,家族や職場の中で互いにどのように愛情を示し合えるかについて,この出版物から学んだことをお伝えしています」。

8 観察力を培う努力は,テニスや野球の選手が行なう“素振り”に例えられます。選手たちは,日ごろからどんなボールが来るかを想定し,素振りの練習を重ねることにより,試合で力を発揮できるよう備えます。野外宣教においても同じです。家の玄関に立ってから考えをまとめることは難しいので,普段から人や物を注意深く観察し,それをどのように証言と結びつけたらよいかを考えてください。家の人の関心事を敏感に察知し,それを紹介の言葉に反映させるよう努力するなら,きっと人々の心をとらえることができるに違いありません。

9 知力を用い,身近な話題を取り上げる: イエスは,知力を働かせ,多彩な知識と教養を培っておられたゆえに,魅力的で身近な話題を自由自在に用いることができました。例えば,イエスは時事問題に精通しておられました。(ルカ 13:1-5)また,生物学や農業に関する豊富な知識と話題を駆使して人々を教えられました。(マタ 6:26,28; 13:31,32)パウロも,人々を教えるために知力を十分に働かせた人の一人で,アレオパゴスで話をした際,ストア派の哲学者の言葉を引用し,証言に説得力を加えました。(使徒 17:28)また,パウロは1世紀当時の兵士の装備やローマの凱旋行列に精通していたので,それらを例えに用い,人々を効果的に教えました。―エフェ 6:14-17。コリ二 2:14-16。

10 わたしたちもイエスやパウロの模範に倣う必要があります。人口の28人に一人がエホバの証人となっているグアドループのある会衆の奉仕監督は,「私たちのほうに興味深い話題さえあれば,人々はいつでも聴いてくれます」と述べています。(鑑95 166ページ)宗教的な事柄に興味を示さない人でも,経済や環境問題,近所付き合いや人間関係,仕事や家族の問題などについては関心を示し,喜んで会話に応じる場合が少なくありません。ですから,人々の生活や人そのものにもっと関心を持ち,感性をぜひ磨いてください。また,豊富な話題の持ち主となり,それらを臨機応変に用いることを目標にしましょう。

11 大抵の人は,外国や遠い地域の出来事よりも,自分の身近な所で生じる出来事に関心を持つものです。それで,一体何が人々にとって身近な話題なのかを見いだす点で機敏であってください。可能な限り,その話題と音信を結びつけるようにしてください。例えば次のように言えるかもしれません。

「最近は自転車や植木鉢が盗まれるという話をよく聞きますが,ご近所でもそうしたことがありますか。[家の人の答えの間を置く。] わたしたちの周囲でも犯罪は増える一方ですが,警察官を増やしたり法律を厳しくしたりすれば,少なくなると思われますか。[家の人の考えを聞く。] 人の心が変わらなければ犯罪はなくならないとおっしゃる方もいます。この言葉を皆が考えるようになるなら,世の中はもっと良くなると思われませんか。[マタイ 7:12を説明する]」。

「学校でのいじめが相変わらず社会問題になっていますが,__さんも親の一人として心を痛めておられるのではないでしょうか。子供たちを自殺に追いやるまでいじめてしまう原因はどこにあると思われますか。学校でしょうか,それとも家庭でしょうか。[家の人の考えを聞く。] 様々な意見をご近所の人から伺いましたが,わたしの読んでいるこの本にはこのように書かれています」。

「最近,わたしたちの周りでも若いご夫婦(または熟年のご夫婦)の間で離婚が増えていますが,__さんも,そういう傾向を気にしておられるのではないでしょうか。主な原因はどこにあると思われますか。男性の側でしょうか,女性の側でしょうか。[家の人の考えを聞く。] 今日は,その点について述べている興味深い出版物を紹介しています」。

12 相手に対する純粋の気遣いを示す: 今日,多くの人が抱く基本的な感情の一つは,“自分に関係のないことはお断わり”というものであり,特に宗教的な話題はあまり好まれません。この種の“壁”を克服するには,相手に対する純粋の気遣いを示す必要があります。そのためには,家の人を褒めたりねぎらったりして個人的な関心を惜しみなく示すと共に,家の人が抱いているかもしれない心配や恐れのようなものを早めに取り除くようにしてください。ある奉仕者は次のように述べて成功しています。

「こんにちは。__に住む,__と言います。ご近所を短く訪問しています。お花がとてもきれいですが,ここを通る皆さんも同じようにおっしゃいませんか。家の前に花を飾る方は,自分だけでなく他の人にも喜んでもらいたいという気持ちをお持ちのようですが,__さんもそうではないでしょうか。[家の人の考えを聞く。] 世の中の人が__さんのように他の人を気遣う余裕があれば,本当に平和な社会になるでしょうね。しかし,ご存じのように最近は他の人のことをあまり考えない傾向が強くなり,残念なニュースが毎日聞かれるようになりました」。

頻繁に網羅されている区域で証言する

13 大抵の会衆では月に一度かそれ以上の早さで区域が網羅されているため,型通りの紹介の言葉はほとんど新鮮な感じを与えないかもしれません。どのように紹介の言葉を工夫できるでしょうか。

14 前回の訪問の続きという形を取る: 頻繁に網羅されている区域でもよく会話している奉仕者は少なくありません。ある奉仕者は,前回訪問した時の家の人の状況や反応をよく覚えており,自然な形で話を進めています。そのような場合には,すでに互いが顔見知りであるため,長々とした型通りの紹介の言葉は必要ないでしょう。

15 例えば,「この前訪問した時少し具合が悪かったようですが,良くなられましたか」とか,「前にお伺いした時はまだつぼみでしたが,きれいな花が咲きましたね」などと言えます。また,「クリスチャンの奉仕活動をしている__ですが,今日お訪ねしたのは,子供の将来を真剣に考えておられる方々と,思いやりのある子供を育てる方法について話し合うためです」と述べることもできます。このように「今日お訪ねしたのは」と述べることにより,訪問ごとに家の人に分かち合いたい特定の情報を持っていることを印象づけることができます。

16 会話できる人かどうかを見極める: 頻繁に網羅されている区域では,洞察力と観察力が特に求められます。できるだけ家の人に関係のある話題を取り上げ,その人の心に訴えるようにすることです。例えば,「__の__と言います。今年は冷夏だと言われていたのに,熱い日が続きますね。ご家族の皆さんはお元気ですか」とか,「ずいぶん秋らしくなってきましたね。夏の疲れが出るころですが,皆さんはお変わりありませんか」などと述べ,家の人を心から気遣うようにします。相手があいさつにこたえ応じ,話し合いができそうなら,用意した特定の話題に移ることができるでしょう。その際,単に「家族生活を幸福にする秘訣」とか「将来についての積極的な見方」などのような漠然とした言い方にならないよう注意します。次のように話せるかもしれません。

「それは何よりですね。ところで,最近のニュースで暴走族に忠告し,うらみを買って殺された人のことが報道されましたが,ご存じのことと思います。以前はよその子供でも悪いことをしていたら注意できましたが,今では仕返しが恐くて注意できなくなったと嘆いている方が多いようです。__さんもそのように思われますか」。このように相手の人に対して愛ある個人的な関心をはっきり示すと同時に,手短に具体的な話題を投げかけて,相手の心に訴えるようにしてください。

小さな町や村の区域で証言する

17 一人の特別開拓者は,小さな町の中心部から一,二キロ離れた所で奉仕した際,「このような所に住んでいると世の中の動きにうとくなりませんか」と家の人に尋ねたところ,家の人はそれを否定し,「週に一度は町に行くので,どこの家で子牛が生まれたかすぐに分かる」と答えました。したがって,地方都市や田舎の区域では,世界情勢や都会の出来事よりも地域に密着したニュースを話題として取り上げるほうがより効果的です。授業参観などで学校の先生から得た情報,市町村が発行している広報や新聞などに載せられる地元の話題を用いて証言するなら,人々は喜んで反応するかもしれません。

18 例えば,農家の人には次のように証言できます。

「農家の方々は,昔から家族全員が力を合わせ,助け合いながら働いてこられたので家族の絆も強かったようですね。最近は仕事が別々だったり,離れて暮らしたりする家族が増えてきたと聞いています」。

「今日はご近所の年配の方々と少しお話して,皆さんが老後の生活をどのように生きがいのあるものにしているのかお尋ねしています。お孫さんの世話や畑仕事などでまだまだ忙しいという方もいらっしゃいますが,__さんはいかがですか。[家の人の答えの間を置く。] やっと自分の時間が持てるようになった時には,体が言うことを利かなくなったとおっしゃる方もいますが,お年を取っても楽しい人生を送る秘訣は何だと思われますか」。このように,多くの場合,紹介の言葉の中に地元に密着した話題を含めるのはたいへん効果的です。

新しい人や年若い奉仕者を援助する

19 会衆の中で新しい奉仕者や年若い奉仕者の占める割合が高くなっています。そのような経験の少ない奉仕者を援助する際,彼らがすぐに用いられるような証言例を提案してあげる必要があります。同時に,単に特定の証言例を教えるだけでなく,紹介の言葉の基本的なスタイルを教えてあげるなら,自信をもって証言できるようになります。

20 紹介の言葉の基本的なスタイルを習得する: 紹介の言葉の中に含めることのできる基本的な要素には次のようなものがあります。

(1)時候のあいさつやねぎらいの言葉

(2)自分の名前や住所,身分,立場など

(3)話そうとしているテーマや論点

(4)最近のニュースや区域の人々の関心事

(5)相手の考えを知るための質問

(6)出版物の中の挿絵や短い言葉

これらの要素を考慮し,次のような紹介の言葉を準備できるかもしれません。

「おはようございます。わたしは__と申します。今日はご近所の皆さんを短く訪問し,犯罪のない社会について聖書から学んでいることをお伝えしています。最近,高い地位にある人が不正直なことを行なったというニュースが続いているので,多くの人はとても残念に感じているようです。__さんはどう思われますか。近い将来,犯罪や不正直のない社会が来ると思われますか。[家の人の意見を聞き,関係する出版物の中の挿絵や一文を示しながら] どうぞ,ここをご覧ください」。

21 集会への招待で証言を始める: インターホンで証言する際には,家の人を集会に招待することを紹介の言葉として用いることができます。これは,新しい人や年若い奉仕者でも容易に用いられる方法です。次のように述べてください。

「おはようございます。わたしは__と申しまして,__ [土地の名前を述べる] にある王国会館から伺っています。[休止を置かず,ゆっくり,はっきりと] 今日は,_月_日にその王国会館で行なわれる__[講演の主題を言う] という題の聖書講演会のお知らせをしています。午前10時からですが,今度の日曜日のご都合はいかがですか」。もし,家の人が玄関に出てきたなら,自分で作った招待状か,協会が印刷している集会案内のビラを手渡します。もし,都合が悪いというなら,続いて次のように言えます。「よく分かりました。主婦の皆さんは,日曜日も忙しいですね。ご苦労さまです。ところで……」と言って,「王国宣教」が提案している証言に移るか,あるいは手短に最新号の雑誌やブロシュアーを無償で差し上げることができます。これは,インターホンの証言以外にも用いることができるでしょう。

22 年若い奉仕者が行なう効果的な証言: 若者が一人で証言する場合,きちんとあいさつを交わし,適切な敬語を用いるなら,家の人は進んで耳を傾けるようです。また,年若い奉仕者は,いつでも自分の意見や考えをはっきり述べることも大切です。家の人はしばしば,「君はどう思っているのか」などと尋ねることがあります。そのような場合には,暗記した証言では対応できず,家の人の敬意を勝ち得ることは難しくなります。ですから,自分はなぜ宣教活動に参加しているのか,自分の信仰の根拠は何か,人々に何を伝えたいかをきちんと説明できるように準備しておいてください。

23 夕方や晩に若者同士が組んで証言すると,家の人は,「若者二人で何をしているのか」と感じ,敬意を持って耳を傾けてくれない場合があるようです。また,大人が子供を紹介して証言させようとしても,紹介の言葉を述べている間に断わられ,実際に子供が証言する機会はかなり限られてしまうこともあります。一方,年若い奉仕者が親と一緒に活動していることを知ると,誠実な人はそのことに感銘を受ける可能性があります。

24 その際,次のように言うことができます。

「__学校に通う__ですが,[または__に住む__ですが] 毎週一回放課後に母と一緒にご近所を訪問させていただき,__[今回の話題] について皆さんのご意見を伺っています」。「わたしは__と申します。今日は学校の休みを用いて父と二人でクリスチャンの奉仕活動に参加しています」。それで,年若い奉仕者ができるだけ親と共に宣教に参加するのはとても効果的です。

宣教の効果性を増し加える

25 区域の人々の生活様式や関心が急速に変化しつつある今日,できるだけ多くの人に王国の音信を伝えるため,わたしたちは宣教の効果性をいっそう増し加えたいと願っています。今や,わたしたちの側に順応性が大いに求められています。パウロは,「わたしはあらゆる人に対してあらゆるものとなってきました。何とかして幾人かでも救うためです。わたしは良いたよりのためにすべての事をするのです。それを他の人々と分かち合う者となるためです」と述べました。(コリ一 9:22,23)どのような形で福音宣明の業にあずかるにせよ,その背後には,「あらゆる人」に真理を伝えるというエホバのご意志が関係していることを決して忘れるべきではありません。―テモ一 2:4。

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