興奮を誘う,公の証言のための新たな試み
1区域内に人の往来の多い場所を持つ手話会衆は,テーブルや移動式ディスプレーを用いた公の証言を組織するよう励まされています。ディスプレーの近くに少なくとも2人が立つ,もしくは座るべきです。ディスプレーの近くに3人いるほうが効果的であるという区域もあるでしょう。そのようにして,健聴者がカートやテーブルに来た時は1人の奉仕者が話し,ほかの2人はろう者が近づいて来た時に手話で話しかけられるようにします。手話のDVDを2つか3つ紹介し,その同じ出版物の日本語の印刷版を準備しておきます。このようにして,関心を示すろう者だけでなく,ろう者の子どもを持つ健聴者の親やディスプレーに関心を示す他の健聴者にも紹介できるかもしれません。関心を示す健聴者に,だれかろう者でこうした出版物から益を得る人がいないか尋ねることができるでしょう。
2ディスプレーの近くに立つ人は,温かくて親しみ深くあり,立ち寄りやすい雰囲気となるよう努めます。会話の際に手話を使うことによって,そこを通るろう者の注意を引くことができるかもしれません。ディスプレーに関心を示す人がいるなら,1人の奉仕者が「この話題について聖書が何と述べているか,お考えになったことがありますか」と尋ねて,会話を始められるでしょう。残る1人か2人の奉仕者は,だれかに話しかけている場合にも,ディスプレーが見える範囲にいるようにします。
3バス停にいたある女性は,手話の出版物が並べられたカートに気づいて,それらのDVDは無料かどうか尋ねました。奉仕者が無料ですと答え,なぜ関心を持ったのですかと尋ねると,その女性は,自分の孫がろう者で,その子を教会に連れて行ったところ,教えられていることを理解するのが難しい様子だったとのことでした。霊的なことに関心はあるものの,教会では退屈そうだったようです。そのDVDは,自分たち家族がまさに探していたものだったと語りました。その女性は,孫のためにDVDを,またそのDVDの内容を自分もその子の両親も理解できるよう英語で書かれた同じ出版物の印刷版を受け取りました。さらに集会の招待状も受け取り,何とか都合をつけてみんなで一度は集会に行きたいと述べました。
4ある手話の会衆は,地元で行なわれたろう者のためのイベントで公の証言のためのテーブルを設置しました。年配のろう者の男性がテーブルに近づいて来て,聖書を理解できるよう個々のろう者を助ける活動をしているのはとても立派なことだと述べました。聖書について話し合い,どうしたらろう者が聖書をもっとよく理解できるかを伝えるためにその人の家をお訪ねしますという申し出に応じました。あるろう者の女性は,子どものためのDVDが並んでいるのを見て喜びました。DVD数枚を受け取り,エホバの証人がお宅を訪問しますという申し出にも応じました。1人の姉妹はこう述べています。「これは興奮を誘う,証言のための新たな方法です。ともかく好奇心をもって,向こうから近づいて来てくれるのですから」。
5ディスプレーを同じ場所に,そして毎週同じ曜日の同じ時間に設置するとよいでしょう。そのようにすると,人々はディスプレーに慣れ親しみ,ついには近づいてきて質問したり文書を求めたりしたいと思うようになるでしょう。あなたの会衆では公の証言が組織されていますか。もしそうなら,「神の王国を広く宣明」する楽しくて実りあるこの活動にあなたも参加できるでしょう。―ルカ9:60。
[研究用の質問]
1.区域内に人の往来の多い場所を持つ会衆は何をするよう励まされていますか。
2.ディスプレーのところでどのように会話を始めることができますか。
3.文書ディスプレーを用いた公の証言が効果的であることを示す経験を述べてください。
4.ある人たちはディスプレーを見てどのように反応しましたか。
5.文書ディスプレーを毎週同じ時間と場所に設置するとよいのはなぜですか。