教えるための道具箱
1 職人は様々な道具を使います。特定の仕事をするために時々使う道具もあれば,頻繁に使う基本的な道具もあります。熟練した職人は,基本的な道具をいつも自分の道具箱に入れていて,それらを十分に使いこなすことができます。クリスチャン各人は,宣教に専念して「何ら恥ずべきところのない働き人」となるよう聖書の中で勧められています。(テモ二2:15)自分の道具箱に入っている一番重要な道具は何でしょうか。それは神の言葉です。「人々を弟子と」するために使う主要な道具です。(マタ28:19,20)それで,「真理の言葉を正しく扱う」点で熟達した者となれるよう努力すべきです。道具箱に入っていて,すべてのクリスチャンが使い方を習得すべき真理を教えるための道具は他にもあります。―箴22:29。
2 教えるための基本的な道具:聖書のほかに,使うべきどんな道具があるでしょうか。聖書の真理を教える道具として最初に挙げられるのは「聖書は実際に何を教えていますか」です。この出版物を研究生と共に学び終えたなら,「自分を神の愛のうちに保ちなさい」を用いて,聖書の原則を日常生活で当てはめる方法を教えます。この2つの出版物の使い方に精通しておきましょう。自分の道具箱に他の幾つかの出版物も入れておくべきです。聖書研究を始めるための主な道具の1つは「神からの良い知らせ」です。手話の能力の限られている人や,わたしたちの出版物がほとんどない言語を話す人が区域内にいるなら,「神の言われることを聞いてください」や「神の言われることを聞いて,いつまでも生きつづけてください」を使うこともできるでしょう。組織について研究生に教えるための基本的な道具は,「今の時代にだれがエホバのご意志を行なっていますか」です。弟子を作るのに役立つビデオもあります。「聖書を学ぶべきなのはなぜですか」や「王国会館においでください」などを上手に活用する方法も学んでおきましょう。
3 教えるための基本的な出版物の幾つかを上手に活用する方法については,「わたしたちの王国宣教」の今後の号で取り上げられます。道具箱に入っているこれらの道具を巧みに用いるよう努めるなら,霊感による次の助言を心に留めていることになります。「自分自身と自分の教えとに絶えず注意を払いなさい。これらのことをずっと続けなさい。そうすることによって,あなたは,自分と自分のことばを聴く人たちとを救うことになるのです」。―テモ一4:16。
[研究用の質問]
1. 福音宣明者はどんな点で職人と似ていますか。
2. 教えるための基本的な道具には何がありますか。
3. 「わたしたちの王国宣教」の今後の号からどんな益が得られますか。