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  • 社会秩序の崩壊は何を意味するか
  • 目ざめよ! 1970
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  • 人口の増加と報告方法の進歩のためですか
  • ただ“犯罪分子”だけの行動か
  • 明白な一つのこと
  • どこに頼るべきか
  • 人間が失敗する理由
  • 今日の崩壊が真に意味するもの
目ざめよ! 1970
目70 1/8 8–10ページ

社会秩序の崩壊は何を意味するか

確かに,社会秩序の崩壊したことは,人類史上の他の時期にもありました。ローマ帝国の衰亡期には,それが大きな規模で起こりました。今日の犯罪と暴力を『ごく正常なもの』とみなし,『歴史はくり返すのだ』と論ずる人がいるのはそのためです。

しかし,今日の社会秩序の乱れにはそれ以上の意味があります。それは単に一か国の問題ではないのです。地上のすべての国で,社会のあらゆる要素がこれほどの崩壊を同時に経験したのはかつてないことであり,問題の担当者はその点を悟っています。

しかしこれは人口の増加と報告方法の進歩のためであると言う人がいます。それはほんとうですか。

人口の増加と報告方法の進歩のためですか

社会秩序の乱れが単に人口の増加によるものならば,犯罪の増加は人口の増加とほぼ同じような比率を示しているはずです。実際にそうですか。

フランスの事情について,フィガロ紙は,「少年非行は1955年以来4倍に達した」と述べました。しかし,その間の少年人口は増加していないのです。スウェーデンの場合,犯罪は人口の12倍の速さで増加しています。ドイツにおいては10倍であり,アメリカについて見ると,1960年から1968年までの8年間に,犯罪は人口の11倍もふえました。そして,1968年1年間だけについて見ると,犯罪は人口の17倍の速さで増加したのです!

警察当局者によると,犯罪の過半ではないまでも,その多くは報告されていません。この点も考えてください。報告件数の3倍の夜盗が起き,それを上まわる強姦事件の起きている場所もあります。そして,ある種の犯罪については全体の10分の1しか報告されていない都市もあります。

人口の増加と報告方法の進歩がほんとうの理由でないことは,AP通信の次の報道に述べられています。

「アメリカ連邦検察局のJ・エドガー・フーバー長官は,きょう,青少年人口の大幅な増加,および警察当局の資料の完備をあげて米国の犯罪問題を軽視する人々を強く非難した。……同長官によると,『犯罪統計の背後にある恐るべき事実を言いのがれ』ようとする者は必ず失敗に終わる」。

ただ“犯罪分子”だけの行動か

こうした不法な傾向に加わっているのはいわゆる“犯罪分子”だけであると考えてもなりません。アメリカ,フィラデルフィアのサンデー・ブルテン紙はこう伝えました。「犯罪の大部分は,上等でこぎれいなシャツを着て毎日職場に通い,昼食時には職場の食堂や町のレストランに集まって,社会の不法と無秩序ぶりを責める人々によってなされている」。

同じ新聞は,“卑しからぬ”とされる人々が,凶器を持って侵入する強盗などの何倍もの商品や金銭を,自分の職場から盗み出していることを示しています。アメリカの場合,この種の人々が会社から盗み取った金品は年額40億ドルに達し,外部から侵入するいわゆる“犯罪者”が盗んだ5,300万ドルの70倍以上に及んでいます。

それで,問題に関係しているのは常習的な犯罪者だけではありません。盗み,不正,また暴力に訴える傾向などは,人類家族の大きな部分に浸透しているのです。

明白な一つのこと

この広範囲な秩序の乱れには一つの明白な意味があります。政治評論家ディビッド・ローレンスはその点をこう述べます。「我々は言いわけを求めれば求めるほど,地上の不幸が,人間によるものであることを認めざるを得ない。我々の根本的な弱みは,自らを治めるという問題を,いまだに解決していないことである」。人間は自らを治めるという点で成功していないのです。

確かに人間は知的な面ですぐれた能力を備えています。人間は驚くべき機械を発明し,大洋の底を探検し,月にロケットを打ち上げました。しかしその知恵と判断力をもってしても,人間は人間どうしの関係を正しく保つという点でうまくいっていません。

人間はまだ十分な試みをしていない,とは言えません。歴史は,これまで数千年にわたり,人間が行なう支配という面で,考え得るかぎりのものが試みられてきたことを示しています。それで,いま少しの時間が必要であると論ずることはできません。そして,人間の企てにおいて成功を期待すべき時代があるとすれば,それは今の時代です。ところが今日,人間は,秩序の維持という点で最悪のものを経験しています。

どこに頼るべきか

失敗の明白なものに導きをあおぎ続けるのは分別のないことです。わたしたちはどこかほかの所に導きを求めねばなりません。

しかしどこにですか。人類がかかえる諸問題の解決は,人間を創造されたかたにあおぐべきではありませんか。人間のかかえる問題が最初に始まった時,今日のわたしたちはだれも生きていませんでした。しかし創造者はその時にも存在しておられました。創造者は今日の危機に至ったすべての経過を見てこられました。確かに人間の創造者は今の人類社会が崩壊過程にある理由を最もよく知っておられます。そしてそのための解決策をも知っておられるのです。

またわたしたちはその解決策がどんなものかといぶかる必要もありません。神はその重要な知らせを,それを誠実に求める人すべてが学べる形で備えられました。その真実で納得のゆく解答は,人類家族を導くためのものとして神が霊感の下にしるさせた聖書の中に収められています。『聖書はすべて神の霊感によるものであり,物事を正すのに有益』な本です。―テモテ後 3:16,新。

人間が失敗する理由

神に創造された人間は,自分の創造者なる神から離れて自らを成功裏に治める権利また能力を与えられませんでした。聖書はこの点を明確に示しています。エレミヤ記 10章23節(新)はこうです。「地上の人間の道は人間が決めるもので(は)ない……自分の歩みを定めることさえ,歩く人に属してはいない」。

人間に必要な食物を例にしてこの点を説明しましょう。人間が生命を維持するには食物を欠くことができず,神はそのようなものとして人間を創造されました。人間は食物なしでは生きられません。食物を取り入れることをやめるなら,人のからだは衰弱します。

同様に,神は精神面での正しい糧が絶対に必要なものとして人間を創造されました。精神面での正しい糧とは,神の教え,および神からの導きです。人間はそれなくしては健全な生活を営めません。(マタイ 4:4)もしこの導きを退けるなら,人間の行なう物事は破たんを招きます。それは,食物を取らず,あるいは栄養の欠けた食事をするなら,身体的な破局を招くのと同じです。それゆえ箴言 3章5節はこう助言しています。「こころをつくしてエホバにより頼め,おのれのさとりによることなかれ」。

ここに根本的な問題があります。人類は概して神の至上の知恵を無視し,自らの劣った考えに頼ってきました。神の導きに逆らった,わたしたちの最初の先祖の場合がそうでした。(創世記第3章)以来6,000年近くにわたり,民および支配者のほとんどは,同様の行動をとってきました。人間を倫理面で自由な行為者として創造された神は,人間がそうした道を選択することを許されました。しかし,人間は自分の選んだ行為に対する責任を負わねばなりません。

そうした歩みの結果はわたしたちの目の前にあります。それは「人が人を治めて傷つけた」という聖書のことばどおりです。(伝道 8:9,新)神の導きから離れた人間の支配は破たんをもたらしました。それは不可避なものでした。神は人間が勝手な道を求めるという悲劇的な経験を許されましたが,同時にその期限をも明確に定められました。神は不法な事態が無制限に続くことを許されないのです。―エペソ 1:10。黙示 11:18。

今日の崩壊が真に意味するもの

今日,全世界に見られる法と秩序のはなはだしい乱れには重大な意味があり,聖書はその点を明示しています。つまりそれは神から離反した今の事物の体制が,神の許された期限の終わりに近づいたことを示しているのです! この事物の体制はその最期を迎えようとしています。

聖書に頼って物事を判断しない人々でさえ,世界が大詰めを迎えようとしていることを意識しています。ノーベル賞を受けたハーバード大学のジョージ・ワルド博士は,1969年4月9日付,カナダ,ビクトリアのデイリー・タイムズ紙の中でこう述べました。

「過去数年の間,わたしは何事かがはなはだしく誤っていることを感じてきた。この意識はしだいに強くなり,ことしは昨年よりずっと強く感ずる。……我々は大きな決定の時期に来たと思う。それは単に我々の国,また人類全体だけではなく,地上の生物全体にとってである」。

英国の大学教授フレッド・ホイルは,社会は「すでに崩壊しはじめている」と警告しました ― 69年3月4日付,メルボルンのエイジ紙。

これこそ,神の許された人間による支配が終わりを迎えた時に起こる事として,聖書が予告していた点です。テモテ後書 3章1節(新)は,「終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来るであろう」と予告していました。

聖書預言の成就となったすべての証拠は,「終わりの日」が1914年に始まったことを示しています。タイム誌1968年8月30日号は,「20世紀の運命を決定した最大の年は1914年であった」と述べました。第一次世界大戦のぼっ発によって,現在の体制は人間による支配の最終期にはいりました。史上最悪の秩序崩壊が始まったのです。以来,それはしだいに度合いを強めてきました。

この「終わりの日」のしるしとして聖書があげる事柄をご自身でお読み下さい。テモテ後書 3章は細かな点を述べています。マタイ伝 24章はイエスの語られたしるしについて多く述べています。その一つは,「不法が増す」ことであり,わたしたちは至る所にそれを見ています。―マタイ 24:12,新。

しかし,「終わりの日」に生きているということは,前途に希望がないという意味ではありません。正義と公正,また法と秩序の守られる良い状態が決して実現しないという意味ではないのです。

むしろ,その正反対であり,今日の全世界的な秩序の混乱は,誠実な人々の待望する健全な状態の実現が近いことを示す明確な証拠なのです!

[8ページのグラフ]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

140%

120% 犯罪

100%

80%

60%

40%

20%

人口

1960年から1968年にかけて,アメリカの人口は11%増加した。しかし,同じ期間の犯罪の増加は122%であり,人口増加の11倍である!

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