「限界に迫る」
● 世界の人口に関する討義の際,人口統計学の教授ネイサン・キーフィッツは,1825年から1927年までの102年間に世界の人口が2倍になった事実を指摘した。そのあと1975年までのわずか48年間に,20億から40億へとさらに2倍になることを証拠は示している。しかし同教授は,増加率が上昇しているので人口の倍増に要する時間はさらに短くなるかもしれないと指摘している。同教授はさらに次のことを付け加えている。「地球に住める ― 住みごこちの良い状態ではないが ― 人口に関する最も楽観的な観測によれば,人口が倍増できるのはあとわずか2,3回だけである。最も良い状況の下でも,すでに生まれている子どもたちの生存中に到達すると考えられる限界にわれわれは迫っているのである」。―「環境 ― 資源,汚染と社会」(1971年),32ページ。