ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目73 12/22 25ページ
  • メキシコのジャンピング・ビーンズが跳びはねる理由

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • メキシコのジャンピング・ビーンズが跳びはねる理由
  • 目ざめよ! 1973
  • 関連する記事
  • そら豆
    聖書に対する洞察,第2巻
  • ひよこ豆をご存じですか
    目ざめよ! 1974
  • チョコレート ― 苦い豆がお菓子になるまで
    目ざめよ! 2005
  • 動物界の跳躍の名手たち
    目ざめよ! 1975
もっと見る
目ざめよ! 1973
目73 12/22 25ページ

メキシコのジャンピング・ビーンズが跳びはねる理由

メキシコのジャンピング・ビーンズ(跳びはねる豆)は思わず人の目を引きつけます。平らな所に置かれると,その豆はまるで生きているかのように,ごろごろ転がったり,一方の端で起き上がったり,実際に跳びはねたりします。その光景はいかにも信じ難いため,中には魔術や霊媒術が関係しているのではないかと考えている人もいます。これにはそうしたことがらが関係しているのでしょうか。

跳びはねる豆は特定の種類の豆だけです。つまり,それはトウダイグサ科のメキシコ産のある低木の種子です。その低木は3から6㍍の高さになり,1㌢足らずの種子が1つのさやの中に3つずつ入っています。それぞれの種子には平らな面が2つと凸状になった面が1つあり,全体として3角形のように見えます。

「1921年にあるアメリカ人がアラモスを発見しました」と,その当時まだほんの若者にすぎなかったジョアキン・ヘルナンデス氏は語っています。彼はつづいてこう説明しています。「そのアメリカ人はジャンピング・ビーンズにすっかり魅せられてしまいました。彼は,他のアメリカ人にも売りたいから,私が集められるだけの豆を全部買いたいと言いました。豆を集めるために,私は町中の子どもたちに手伝ってもらいました」。

これが,現在この地方で盛んに行なわれているジャンピング・ビーンズ業の始まりでした。ヘルナンデス氏はこう語っています。「アラモスの住民のすべてがこの豆を刈り集めており,運のいい者は1日に200ペソ(約4,160円)もかせぐことがあります」。豆はヘルナンデス氏の農場に運ばれます。その農場では約60人の女子従業員が発送の準備をしています。豊作の年には,3,000万粒以上ものジャンピング・ビーンズが集められます。

「メキシコに残る豆はごくわずかしかなく,おおかたのメキシコ人はジャンピング・ビーンズについて聞いたことさえありません。わずかにこの近くの人びとがジャンピング・ビーンズを知っているのと,国境付近の町の人びとが,おみやげとして売られているこの豆を目にするだけです」と,ヘルナンデス氏は語っています。その理由は,ジャンピング・ビーンズの大半が輸出されているためです。

「私が送り出すジャンピング・ビーンズの半分は鉄道でアメリカへ運ばれます」と,市場の専売権を持つヘルナンデス氏は語っています。「約40%がヨーロッパに送られ,10%近くが日本へ,また数千粒が国境付近のメキシコの町々に送られます」。

転がったり,ひっくり返ったり,跳びはねたりする,人を魅了する豆の動きの秘密は簡単に説明できます。それぞれの豆の中には,ある小さなガの幼虫である黄色の小さいイモ虫がいます。イモ虫はどのようにして豆の中に入り込むのでしょうか。そのガはトウダイグサの低木の花に卵を産みます。やがて卵はかえり,次いで幼虫は花の奥深くに入り込んで,最後には種子の中に包まれてしまう,と言われています。

その小さな住みかの五分の一ほどを占有するために,イモ虫は種子の内側のかなりの部分を食べてしまいます。豆を動かすために,イモ虫は豆の内側の柔らかい壁を足でしっかりつかみ,体を激しく動かして,頭を豆の反対側の端に打ちつけます。こうして,豆はあっちこっちに動き回ります。実際,豆は一度に10数㌢も動いたり,飛び上がったりすることがあります。中には,この豆をその跳びはね方にちなんで,ブロンコ・ビーンズ(野性の小馬のような豆)と呼ぶ人もいます。

ヘルナンデス氏はこう語っています。「わたしたちは,中にいる虫がなぜそれほど休みなく動き回るのか知りませんが,こうしてくれることをうれしく思っています。虫は外に出ようとしません。それは確かです。外皮が破れると,中の虫は直ちに糸状の分泌物を出してその修理にとりかかります。家の修繕が終わると,虫は前にもまして激しく跳びはね始めます」。

ジャンピング・ビーンズは6か月ほどそうしたこっけいな動きを続けます。そして最後に,イモ虫はその住まいから出てきてガになります。

アラモスの付近では6月と7月にこの豆の収穫が行なわれます。豆が持ち込まれると,女子従業員はその数をかぞえて,ひとつひとつ振ってみます。もし,ガタガタ音がするなら,中のイモ虫は死んでいますから,その豆は捨てられます。豆は生きていくために呼吸しなければならないので,輸送の時は穴のあいた特製のブリキ容器に入れられます。

このように,ジャンピング・ビーンズのこっけいな動きに,魔術や霊媒術が関係していないことは明らかです。それは,人の目を思わず引きつける,エホバ神の驚くべき創造物の単なるひとつの呼び物にすぎません。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする