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目ざめよ! 1974
目74 12/8 20–22ページ

月旅行はどうなりましたか

全世界の幾百幾千万の人は,1969年7月20日,自分のテレビの前に“釘づけ”にされました。人々はまさに驚嘆すべき偉業を見守っていました。人間が初めて月面に足を付けようとしていたのです。

そのアメリカ人の宇宙飛行士は,月面に降り立った時,「人類の偉大な飛躍」ということばを語りました。いたる所で,人々の想像は沸き立ちました。これこそ宇宙空間への突破口であると考えた人もいます。他の惑星へ,さらには“遠い恒星”への有人飛行についても語られました。

しかし,アメリカ人による月着陸は,合計六回なされたのち,3年後の1972年で打ち切られ,それ以後行なわれなくなりました。そして,現在計画されているものもありません。1975年の米ソ合同地球周回飛行を除けば,1980年ごろに計画されている“宇宙バス”が完成するまで,アメリカの宇宙飛行士が宇宙空間に戻る予定はありません。

一時,月着陸は多くの人の想像力をとりこにしましたが,今ではそうではありません。大多数の人は,月植民地とか月旅行がもたらす重要な科学的発見,またさらに多くの「月の石」を持ち帰ることなどに関する話にもはやそれほどの熱意を示しません。確かに,非常に多くの人にとって,月探険に対する関心は,「絶滅したドードー鳥のように」なっています。

何が起きたのですか。なぜアメリカ人が月に着陸する予定はもう無いのですか。どうして一般の人々の関心はこれほど薄れたのですか。

幻滅の理由

なるほど,月旅行によって成し遂げられた事がらもあります。そこに行き着くことだけでも,人類史上最大の偉業の一つです。また,月や太陽系の他の部分に関する一層多くの情報も得られました。さらに,工業に利用できる幾つかの事がらも学びました。

しかし,わずか数人の人を月に送るために投じた幾十億㌦という費用を,多額の資金を使ってほとんど見返りがないことの見本と感じている人が多くいます。そうした人々は,太陽系に関する新しい情報や工業に役立つ新知識は,無人の宇宙探査によってはるかに安く得られたであろう,と感じているのです。そのために使われた費用,頭悩,そして労力などはこの地球上での他の科学や産業上の計画に使ったほうがましであった,と感じている人さえ多くいます。

アポロ月計画だけでも200億㌦(約6兆円)を軽く超える費用がかかっています。他の“宇宙”探険にはそれ以上の費用がかかります。しかし,人類の間にはこれほどの貧困,飢え,物不足,その他の問題があるのですから,実用的な見返りが極めて少なく思える事業に巨額の費用を注ぎ込んだことに幻滅を感じる人が多いのももっともです。たいていの人は,政府がそれだけの資金を使わず,その分を減税にまわしたとすれば,そのほうがむしろよいと思うでしょう!

幻滅感が漂っていることは広く認められています。1973年の末に三人の飛行士を乗せて84日間地球を回った“スカイラブ3号”の飛行中,ニューヨーク・タイムズ紙は次のように述べました。

「宇宙飛行が始まって16年がたった今,人間が幾週間もの間93分ごとに地球を一周していても,それはあまり注目されなくなった。……

「そして,ニール・A・アームストロングが,『人間の小さな一歩,人類の偉大な飛躍』を遂げてからわずか四年半しかたっていないのに,人間がもう月に行かれないということに対して不平を言う者はほとんどいない」。

同タイムズ紙は,「新しい宇宙船が打ち上げられることに対するほとんど無関心な反応」について述べました。そして寄稿家ラッセル・ベーカーは次のように論評しました。

「ケープ・ケネディで絶え間ない秒読みを見守った人々にもそれは無意味なものに思えた。

「例えば,月へ行くことである。月から持ち帰った岩石,塵,その他の何にでも科学者たちが胸を躍らせたことを我々は知っている。しかし,我々の取った非科学的な反応について正直になろう。

「テレビの前に座って月旅行を見ながら,ほとんどの人は,『それがどうしたと言うのだ』という多少不愉快な衝動を抱いたであろう。

「ここに,はるばる月まで行った男たちがいる。そして着いて見ると,14マイル(約23㌔)のハイキングに出かける以外に何もすることがなかった。それくらいのことなら,同じような風景のワイオミング州ではるかに安上がりに出来た。

「それは確かにすばらしいことではあったが,我々のほとんどにとって本当に視野を開くものとはならなかった。これが人間の運命をどう切り開くかは理解し難い問題であった」。

また,わずか数人の人を地球の外に出すのにこれほど膨大な努力が要るのですから,一般の人々にとって宇宙旅行がその生涯中には望み難いものであることも一層明らかになりました。月や,そのほか地球から離れた所への安い切符はありません。実際,最近では,地球上を旅行するのにさえ安い切符はまずないのです。

月着陸の結果に対する失望も見られます。ニューヨーク・タイムズ紙はこう伝えます。

「最初の月着陸の幾年も前から,科学者たちは,[月の起源に関する]種々の理論をめぐって激しい議論をしていた。しかし,それは行き詰まっていた。

「すべての人は,月着陸によってこの議論はすぐに決着がつくと期待していた。月が何で出来ているかわかれば,その起源も容易にわかるであろうと思えた……

「こうした希望は実現しなかった。月の岩石を分析したところ,その化学組成が異なっていたため,月は地球から分かれたものではないことが示された。しかしそれは,それに代わる理論を何ら提示しなかった。

「月の起源は,アポロ計画以前と同じように,ベールに覆われたままなのである」。

科学者にとってもう一つの失望は,月に全く生命のないことが判明したことです。そこに生物体が生存していた形跡すら見つかりませんでした。このことは,月が,生命の起源に関する自分たちの進化論的持論を支持するであろうというある科学者たちの希望を打ち砕きました。

望ましいものではない

多くの人が関心を失ったもう一つの理由は,宇宙飛行がそれほど快いものではなく,それを試みる人にとって重圧となるものであることがわかったことです。それは,人が自分の家庭での安楽と取り代えたいと思うようなものではありません。何かの事故や宇宙線またいん石による損傷などのために危険であるだけでなく,束縛された状態,身体・知能・感情などへの圧迫は,たいていの人にとって望ましいものには見えません。

例えば,地球の引力圏から離れた長期の無重力状態が身体と知能にもたらす挑戦があります。それは,宇宙飛行士の循環系に,また筋肉や体液や体の諸機能に望ましくない変化を与えました。それは骨のカルシウム量をも減少させました。

もう一つの望ましくない結果は,1964年,アメリカの二人の宇宙飛行士が4日にわたって地球を回る飛行を行なった時から注目されるようになりました。帰還した飛行士たちを検査した医師は,地球を周回する間に彼らが血液を失った事に気付きました。すぐ次の飛行で行なわれた実験も,血液の損失を裏付けていました。ジェミニ5号の二人の宇宙飛行士は,8日間の飛行の間に赤血球の8%を失いました。それは約250CCの血液にあたります。別の二人の宇宙飛行士は14日間の飛行によって500CC近くの血液を失いました!

同様の現象は,最近のスカイラブ計画,つまり地球を回る軌道に乗った“空の実験室”(スカイ・ラブラトリー)に乗り込んだ幾組かの宇宙飛行士による三度の飛行の時,さらに著しく見られました。一回目の飛行をした乗組員は,赤血球を15%失い,二回目では,12%の減少を経験しました。一回目の乗組員は血漿の10%をも失い,二回目の乗組員は13%を失いました。三回目の乗組員もやはり血液を失っていました。

これについて論評したアトランタ市のジャーナル・アンド・コンスティテューション紙は,次のように述べています。「その理由が何であろうと,赤血球や血漿そして細胞内の体液の損失は,宇宙医学上の重大な謎である。有人宇宙飛行の将来はこの問題の解決にかかっているとするのは大げさかもしれないが,真実からそれほど離れてはいまい」。これを実際に経験した一人の宇宙飛行士は,この問題があるので,「自分は,今我々が持つ知識だけで明日火星へ行くつもりはない」と語りました。

血液が失われただけではありません。帰還したある宇宙飛行士たちが飛行中に失った血液を取り戻すまでには幾週間もかかりました。ある場合,宇宙飛行士の体が新しい赤血球を作り始めるまでに四週間もかかりました。

大多数の人にとって宇宙飛行を魅力のないものにしている他の多くの問題の中に,USニューズ・アンド・ワールド・リポート誌に載せられた次の点があります。

「[スカイラブ3号の]乗組員を非常に当惑させた問題は,飲料水の中の気泡,無重力状態,そして宇宙食などが相まって引き起こしたものであった。

「一番困った健康上の問題は何かと聞かれた時,ポーグ飛行士は次のように述べた。「多量のガスを排せつしなければならないことだ。これを軽く見過ごしたくない。なぜなら,1日に500回もガスを出すのは,あまり気持ちのよいことではないと思う。……ただ一つ救いとなるのは,出す量が皆同じだという点である」。

2年もかかるとされる火星への飛行など,さらに長い飛行は,もっと多くの重大な問題を提起します。その理由で,サタデー・レビュー(ワールド)誌は次のように述べています。「宇宙飛行士は,火星の上でかなりうまくやって行けるかもしれないが,地球の重力に戻った時足元に注意したほうがよい,とアメリカ航空宇宙局の医師団は警告した。燐や窒素の減少した筋肉を帰還してすぐに使おうとすれば,少し転んだだけでも,カルシウムの不足した骨を折る危険がある」。

より現実的に

これら,また他の多くの理由のために月や宇宙空間のどこへ行くにせよ,有人宇宙飛行に対するより現実的な評価が最近なされています。今では,宇宙における人間の“進歩”がまだ非常に限られたものである事が,よりいっそう理解されています。月旅行でさえ“のみの一跳び”にすぎず,とても宇宙空間への旅行などとは言えない,と多くの科学者は考えています。

“遠い恒星へ”人を送り出すというようなことは現段階では愚かな話であるということも一層認識されるようになっています。太陽系外の一番近い星でさえ,人間が一生かかって旅行しても行き着けないのです。

月やその先への有人飛行が非常に有用であることがわかったとすれば,諸政府は利益を獲得するためにそこへ殺到していることでしょう。しかしそうなってはいません。そのような冒険に対する熱意は,疑いもなく消え失せました。それで,月旅行は一時的に人々を沸かせましたが,関連する問題や多額の費用のわりにほんの少しの実用的な利益しかなかったという現実が,一般市民と政府双方の関心を冷やしたのです。

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