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目ざめよ! 1975
目75 11/8 25–27ページ

神の主権 地域大会

大阪・吹田市

今年,日本の五か所で開かれた「神の主権」地域大会の4番目のものは大阪・吹田市の万博会場のお祭り広場跡で行なわれました。2年前にも同じ場所でエホバの証人たちが国際大会を行なったことを覚えている人も多いことでしょう。有名になったあの太陽の塔の周囲には,いまだに巨大な鉄骨の屋根が残されており,その屋根の下の広場に簡易ベンチが設置されました。約1万5,000人分のベンチが証人たちによって作られたので,太陽の塔の周囲の席にすわった人々を含め,最高潮の日曜日に出席した1万8,700人もの人々は,すわって話を聞くことができました。

聖書から与えられる良い教えをできるだけ気持ち良く見聞きできるようにと,近隣の証人たちは会場を立派に整えました。高さ9㍍50㌢のステージの飾り付けには建設工事で使うビテ足場140組が用いられ,しかもほとんど全部は素人である証人たち自身の手で組立てられました。奈良市で聖書を研究しているひとりの人は,奈良県境にある,自分の山林から約200本の桧の木を提供してそれらをステージの周囲に配置し,涼味を添えました。また,会場内のどこに居ても,講演者の語が良く聞こえるように大規模な音響設備が組立てられました。ですからかなりの人々は周辺の木陰にすわってゆっくりと話を楽しみ,ある人々はFMラジオの周波数を合わせてさらに明瞭に話を聞くことができたのです。専門的な技術を持つある証人たちは,2種類の音域特性をもつスピーカーを採用しそれぞれをマイクの近くと場内とに分けて配置し,最小限のスピーカーで効果を上げることに成功しました。

1万5,000人以上の人々が一日中プログラムを楽しめるように,他の面でも大きな努力が払われました。大会出席者のために冷たい飲み物を準備したり,10万食以上の弁当を供給する簡易食堂が設置されねばなりませんでした。ここでも近隣の会衆の証人たちは熱心に働きました。この食堂の施設全体の動きを集中管理するために,リモートコントロールで回転できるテレビカメラが設けられたため,非常に円滑に食事を供給することができました。ある時には1万5,000食をわずか15分間で供給することができました。暑い真夏の時節に大会が開かれるため,大量の食品を冷蔵しておくことが必要でした。どこにも借りられそうな冷凍車がありませんでしたし,あっても一日25万円もするものでした。しかし,ひとりの兄弟は日本でも有数の清涼飲料会社の常務取締役に会うことができ,そこで大会の目的について熱心に説明しました。常務は非常に感動して,「是非協力しましょう」といわれ,その場で運輸会社に連絡してその社長を呼びました。話し合いの後に,ひとりの取扱い専門家を付けて4日間無料で貸しましょうということになったのです。またこの常務は6台の製氷機を色々な所から取りよせて(2台は九州から送られた),大会中証人たちが使用できるように取り計らいました。この様な協力は他の多くの人々からも示されました。

エホバの証人たちの振る舞いは,それを見ている他の人に好ましい印象を与えます。ひとつの例として,名古屋に住むひとりの主婦は,2年前には大阪に住んでいて,この万博会場で開かれた国際大会に出席したエホバの証人の兄嫁を泊めました。この主婦はその時の大会には一度も出席しませんでしたが,大阪駅まで出迎えに行った時に会った他の証人たちやその子供たちの振る舞いを見ました。また,自分の家に泊った兄嫁とその子供の敬虔な祈りに感動させられたのです。その結果としてこの主婦も名古屋に移ってから聖書の研究を始め,2年後のこの同じ会場での大会でバプテスマを受けました。この主婦を含めて,800名が大阪での大会で水のバプテスマによってその献身を表わしました。

聖書に関するより深い理解を望んでいるエホバの証人および聖書を読んでいる他の人々は毎年夏の大会を楽しみにしていますが,それには十分の理由があります。わたしたちの周囲に見られる問題,日常生活で経験する緊張感,家庭生活,子供の教育などについてより明確で実際的な助言や提案が本当に豊かに与えられるからです。この大会にも非常に多くの親が子供を伴って出席していましたが,大会最終日に行なわれた「清く正しい行状 ― 子どもの人生に必要なもの」と題する聖書劇から強い感動を受けました。預言者サムエルの幼少期をとりあげたこの劇では,子供に聖書の道徳を教えるのは,子供がかなり成長してからではなく,ごく幼いときから始めなければ成功しにくいということが示されました。立派な少年として成長してゆくサムエルとその両親の幸福そうな生活は,見ている人々を動かし,多くの人の目には感動の涙が光っていました。

証人たちの期待どおりに,この一連の大会でも2冊の日本語の聖書研究の手引が発表されました。そのうちの一冊を手にしたひとりの主婦はこう言いました,「未信者の方にプレゼントしたいと思っていた本がやっと出ました」。彼女は「今ある命がすべてですか」と題する本のことを述べていたのです。また,京都会衆のひとりの長老は,「この本は日本人のことが良く配慮された本ですね」と言いました。確かに,人の命や死についてこの本は真理をわかりやすく説明しているので,多くの人を偽りの伝統や,死に対する誤った恐れから解放するために役立つでしょう。

東京・府中

一連の「神の主権」地域大会の最後の大会は,8月7日から10日まで東京・府中市の東京競馬場で開かれました。公園のような美しい施設は普段とはまったく違う目的のために用いられることになり,昨年と同様に中央競馬会の協力を得て,聖書に基づいた教育の催しが行なわれました。広々とした施設は出席した最高数の2万2,396人を十分に収容しました。競馬場としては世界で一,二の施設を誇るこの会場には立派な音響設備があります。証人たちはさらにスピーカーを増設し,まったく申し分のないものにしました。大会の目的が聖書の話を聞くことにあるのですから,このすばらしい音響施設は出席者たちから感謝されました。

同じ会場で開かれた昨年の大会の良い印象は,今年の大会準備に貢献するものが多かったと言えます。例えば立川の旅館組合長は昨年の大会後,大変親切な手紙を書き,市内に宿泊した証人たちが礼儀正しいことに感謝しましたが,そのことが今年の準備を円滑にしました。今年も同様のことばが聞かれました。国分寺市のあるビジネスホテルの職員は,大会の2日目の夜泊っていたエホバの証人にこう言いました,「来年もあるんですか。もしあるなら来年全室あなたがたに使っていただきたい」。証人たちの間に“でたらめな人”が一人もいないからというのがその理由でした。

競馬場までの交通機関である京王電鉄は出席者のために特別な取り計らいをしました。その主要な理由は,証人たちののった特別の臨時電車からは一片の紙屑も見つけることができないというものでした。主要な駅ごとに,「この電車は府中の聖書教育大会にゆくクリスチャンの専用車です」というアナウンスがありましたので,出席者は電車を間違えずに乗ることができました。ひとりの若いクリスチャンは,目の前で扉がしまって乗れませんでしたが,後部の車掌は,その胸のバッジを見てエホバの証人であることを知り,ドアを開いてくれました。子供たちが急いで自分の席を取ろうとする時も,それを制する親たちを見て駅員のひとりは,「たとえみなさんが大会のバッジを胸に付けていなくても,みなさんがエホバの証人のグループであることがわかるのではないでしょうか」と言った程です。

大会場の警備を担当している警備保障会社の警備員のひとりは,毎日大会の様子を見に来ましたが,彼の妻がその大会に関心を持ちました。その警備員は大会本部にやって来て,妻を連れて来たいが,入場するのにバッジが必要かどうか尋ねました。早速バッジとプログラムが与えられ,その妻は最終日には出席しました。地元の証人が後にその方を訪問する取り決めも作られたのです。

出席者たちの食事をまかなう施設も大変立派なものでした。保健所の職員は毎日会場に来てその組織された働き,衛生に対する配慮を見ました。最終日に課長は,毎食の食数や競馬場内の一部に仮設された炊事場の設置,手順のよさなどに感心して,「これほどの組織をする団体を見たことがない」と言いました。4日間で13万食以上の食事が供給され,その他に10万食のそばや8万個のパンが供給されました。水道工事関係の職をもつ証人は,会場の簡易食堂のどこででも手近にお茶をくむことができる設備を,数百メートルにもおよぶビニールパイプを投じて作りました。また他の証人たちは建設で用いるベルトコンベアーを数台使って,自動皿洗い機を作りましたので,皿洗いに用する人手を大幅に減らすことに成功しました。確かに大勢の近隣の証人たちは,この大会を成功させるために力をつくして協力し合ったことがわかります。

以前は種々の宗教に帰依していた人や様々な背景を持っていた人々も,聖書に正しく基づく真理によって自由にされています。大会で行なわれたバプテスマにおいて受浸した896名もそれぞれの背景をもつ人々でした。例えば千葉・館山市から出席したひとりの婦人は40年間カトリック教徒として,そのうちの20年は教会の公教要理の教師として生活してきた人でした。自分の持っていた疑問,たとえば三位一体,教皇の不びゅう権などについて永年にわたって司祭たちに尋ねて来ましたが,満足な答えが得られませんでした。1972年にエホバの証人との聖書の研究が始まり,この研究から自分の疑問に答えが得られることを期待しました。のちに東京に嫁いでいる自分の娘にも証人と研究するよう励ましました。娘は今年の3月に,そしてこの婦人自身は府中の大会でバプテスマを受けたのです。彼女は,「私は今自分が真理であると確信するものを得てエホバの証人のひとりとして自分の献身を公に表わすことができて心から喜んでいます」と述べました。この会場内に設けられた仮設のプールでバプテスマを受けた人々に出席者たちはおしみない拍手を送っていました。

この大会で話された経験のひとつは岡谷会衆で奉仕している姉妹のものです。彼女は息子と共に東京から移転して岡谷で開拓伝道を始めました。交通事情が十分でないため自転車に乗ることを生まれて初めて決意し,のちに上手に乗れるようになりました。71歳という高齢にもかかわらず,羊のような人々を援助したいという強い願いから種々の困難を乗り越えました。2年足らずのうちに,10名前後だった集会は45名程の出席を見るようになり,エホバの祝福を感謝しています。その期間に5人の人々をバプテスマに導くことができたことを喜んでいます。

この府中大会中ずっと,真夏には期待できない程の涼しい風が吹いていたので,出席者たちは暑さを忘れて,ステージで話される講演に耳を傾けることができました。日曜日午後の最高潮には2万人以上が出席して,「神の主権の下に置かれる,一つの世界,一つの政府」と題する公開講演を聞きました。国家集団ごとに独立し,互いに愛国心を鼓舞しあう今日の世界には,世界を一つにする政府を期待できないのです。そうです,その講演者が述べた通り,エホバ神の立てたキリストによる神の政府を認め,宇宙の主権者なる主エホバと無私の協力関係を築く人々の間にこそ一つの政府の下に置かれる一つの世界が可能なのです。

この大会の結びの言葉の中で,将来ものみの塔聖書冊子協会が,ヘブライ語聖書の新世界訳を日本語に翻訳して出版する計画のあることが発表されたとき,聴衆は心からの喜びを拍手によって表わしました。主権者エホバに感謝する賛美の歌が全員によって高らかに心を込めてうたわれた後,大会中出席者を豊かに祝福してくださったエホバへの感謝の祈りがささげられて,この夏の日本の地域大会は幕を閉じました。

[27ページの図表]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

日本の「神の主権」地域大会 ― 概要

日付 都市 最高出席者 バプテスマを受けた人

7/24-27 札幌 5,512人 209人

7/24-27 福山 4,662人 194人

7/24-27 北九州 6,169人 268人

7/31-8/3 大阪・吹田 18,700人 800人

8/7-10 東京・府中 22,396人 896人

―――― ――――

今年の合計 57,439人 2,367人

昨年の合計 46,070人 2,796人

[25ページの写真]

日本の五つの地域大会で合計2,367人がバプテスマを受けた

[26ページの写真]

東京競馬場で開かれた大会には,日曜日に2万2,396人の人が出席した

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