思い掛けない応対
● 西アフリカのある町で人々の家を訪問していたとき,あるエホバの証人は全く思い掛けない応対を受けました。一人の女性がほほえみながら走るようにして出て来て,そのエホバの証人に抱き付こうとしました。彼は何とか後ずさりして,口づけされないで済みました。そうした応対の仕方は配偶者にはふさわしいものであっても,初対面の人にはふさわしくないことを親切に説明しました。そして,自分の訪問の目的を告げました。たまたま売春婦だったその女性は,腹を立て,彼女の歓迎を受け入れないような男性には来てほしくないと述べて,立ち去るよう求めました。
一週間後,そのエホバの証人は再び同じ区域に来たので,この家を再訪問することにしました。驚いたことに,その女性は耳を傾け,聖書研究にも応じました。彼女はエホバの証人の集会に出席し始め,まもなく自分の生活が聖書と調和しないことに気付きました。自分の習慣を変えたいと誠実に願い,それまでに学んだすばらしい真理について両親に話しました。しかし家族の者たちは,自分たちの家の建築資金を彼女の今までの収入から得ていたので,そうした生活を捨てたいという彼女の願いを快くは思いませんでした。しかしこの女性は,家族のために思いとどまることはありませんでした。自分の生活を整理し,今ではバプテスマを受けたエホバの証人として,他の人に「良いたより」を宣明できることを喜んでいます。