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  • 聖書理解の助け ― 武器,武具(続き),贖罪
  • 目ざめよ! 1979
  • 副見出し
  • かぶと
  • 贖罪の必要性
  • 予表的な贖罪の犠牲
  • キリスト・イエスによる成就
  • 開かれた和解の道
  • なだめにより満たされた公正の原則
  • 愛ある備えは信仰による応答を求める
目ざめよ! 1979
目79 10/22 29–31ページ

聖書理解の助け ― 武器,武具(続き),贖罪

「知恵は主要なものである。知恵を得よ。自分の得るすべてのものをもって,悟りを得よ」― 箴 4:7,新。

武器,武具(続き)

かぶと

戦いの際の戦士の保護を目的として作られた戦闘用のかぶり物で,基本的防御用具の一つです。ごく早い時代にかぶとは,い草類で作られ,蜂の巣あるいは頭がいずきんのような形をしていました。動物の頭皮を頭にかぶる場合もありました。これは兵士の身を隠すため,敵を威かくするため,あるいは着用している者がそれによってその動物の強さを身に帯びると感じたためでしょう。金属製のかぶとを最初に考案したのはエラム人(バビロニア東方の)であったと思われます。

かぶとの形状は様々でしたが,多くの場合その形にはそれなりの目的がありました。例えば,丸いあるいは円錐形のかぶとは刃物の貫通を防ぎ,失をそらせることができました。かぶとの形と飾りとは戦場で敵と味方を識別するのにも役立ちました。同じ軍隊に属する幾つかの部隊が違った形状のかぶとを着用する場合もありました。それによって司令官はそれぞれの部隊がどこにいるかを常に見ることができました。しかし,軍事的な目的というよりそれの属する伝統がかぶとの形や飾りを決定している場合もありました。

当初,イスラエル人のかぶとは革で作られていたようです。後にそれには銅または鉄がかぶせられ,毛,フェルト,革などのずきんの上に着用されました。イスラエルにおいて銅のかぶとは既にサウル王の時代に使用されています。(サムエル前 17:38)初めのうちかぶとは王や他の指導者たちだけのものであったかもしれませんが,後にはごく一般にも使用されたようです。ウジヤは自分の全軍にかぶとを支給しました。(歴代下 26:14)聖書そのものはイスラエル人のかぶとが実際にどのようなものであったかについて何も述べていません。

エジプト人の間では,革のかぶとも使用されましたが,亜麻布に刺し子をしたものの方が一般的でした。ペリシテ人は金属製のかぶとを持ち,ゴリアテは銅のかぶとをかぶっていました。(サムエル前 17:5)メディネト・ハブにあるラムセス三世の神殿の浮き彫りには戦死したペリシテ人の戦士が描かれていますが,それらの戦士は重武装をし,羽毛つきのかぶとをかぶっています。アッシリア人のかぶとは時代により形状が異なっています。古代の記念碑などに示されるとおり,あるものはただの丸いかぶり物で,イスラエル人がかぶったのもそのようなものであったかもしれません。アッシリアの他のかぶとは鉄製で,上端がとがっていました。これは撃ちかかる襲撃者の剣をそらすことができました。耳と後頭部を保護するためにひさしを付け,鱗とじの金属板を肩まで垂らしたものもありました。バビロニア人のかぶとにも耳おおいがついていました。

エゼキエルはペルシャ人やエチオピア人に関連してかぶとのことを述べています。(エゼキエル 27:10; 38:5)ヘロデ時代のギリシャ人やローマ人のかぶとは一般に革や青銅で作られていました。初期のギリシャのかぶとは首から上にすっぽりかぶるものでしたが,後にそれは小さくなり,面頬や前立て,時には羽毛も取り付けられました。ローマ兵のかぶとには可動式の耳おおいと羽毛がついていました。

イザヤはエホバが比喩的な意味で「救いのかぶと」を着けられたことを記しています。(イザヤ 59:15-17,新)使徒パウロはクリスチャンが着用すべき「神からのよろい」の一部として「救いのかぶと」を挙げました。(エフェソス 6:13,17)パウロはまた「かぶととして救いの希望」を身に着けるよう促しています。―テサロニケ第一 5:8。

贖罪 贖罪と訳される英語の言葉atonementは“at one”(一つになって)という表現から来ており,聖書的には,罪を覆うという意味で使われています。ヘブライ語聖書には贖罪と関係のある用語が数多く出ており,特にレビ記と民数紀に多くあります。贖罪をするという意味のヘブライ語はカーファルで,この語の原義は「覆う」であったと思われますが,「ぬぐう」の意味に取る見方も提出されています。

贖罪の必要性

人間は受け継いだ罪のために罪の覆いすなわち贖罪が必要です。(列王上 8:46。詩 51:5。伝道 7:20。ローマ 3:23)これに対する責任は神の側ではなく,人間自身にあります。(申命 32:4,5)アダムは人間として完全な状態での永遠の命を失い,自分の子孫に罪と死を譲り渡しました。(ローマ 5:12)そのためアダムの子孫は死の有罪宣告下にあります。神の公正の法は同類のものをもって償うことを定めていましたから(申命 19:21),人間が再度永遠の命の機会を持つためには,このようにして失ったと同等のものをもって贖罪をすることが必要でした。

聖書中の用例で言えば,「贖罪」という語には基本的に「覆う」もしくは「引き換える」という意味があります。そして,引き換えに与えられるもの,またあるものに対する「覆い」として与えられるものは,元のものと同等でなければなりません。つまり,失われ,喪失された物のその跡を満たすべき物は,初めのものと「一つになって」いて,厳密に等価値のものとしてそれをちょうど覆うものでなければなりません。はみ出しも多少の不足も許されません。不完全な人間はだれも,だれかにあるいは全人類に完全な人間の命を取り戻させるため,そのような覆いもしくは贖罪を差し出すことはできません。(詩 49:7,8)アダムの喪失したものに見合う贖罪をするためには,完全な人間の命と全く等価値の捧げ物が必要です。

エホバ神はイスラエル人の間に贖罪の取り決めを創始されましたが,それはより大きな贖罪の備えを予示するものでした。受け継いだ罪を覆ってその結果である死の有罪宣告から人を救済するための贖罪の方法を決定してそれを明らかにした功は,人間ではなく,エホバに帰せられるべきです。

予表的な贖罪の犠牲

神の指示に従い,イスラエル人は贖罪を行なうために,罪の捧げ物としての犠牲を捧げることになっていました。(出エジプト 29:36。レビ 4:20)特に重要であったのは年ごとの贖罪の日です。その日,イスラエルの大祭司は動物の犠牲を捧げて自分自身のため,他のレビ人のため,そして祭司でない残りのイスラエル諸部族のために贖罪を行ないました。(レビ記 16章)犠牲の動物はきずのないものでなければなりませんでした。それは,その対型となるものが完全であるべきことを予示していました。また,その贖罪が非常に貴重なものであることは,贖罪のためにその犠牲動物の命が与えられ,その血が流されたことによって示されていました。(レビ 17:11)イスラエル人の捧げた罪の捧げ物,また年ごとの贖罪の日の種々の特色は,人の持つ罪の状態の重大さ,そして完全な贖罪の切実な必要性をその人々の脳裏に深く銘記させたに違いありません。しかし,動物の犠牲は人間の罪に対する完全な贖罪とはなり得ませんでした。人間は獣を支配する立場に置かれ,獣は人間に劣る存在であったからです。―創世 1:28。詩 8:4-8。ヘブライ 10:1-4。

キリスト・イエスによる成就

クリスチャン・ギリシャ語聖書は人間の罪のための完全な贖罪とイエス・キリストとを明瞭に結び付けています。イエス・キリストの中にモーセの律法中の予表と影とが成就しているのであり,それに基づく各種の動物の犠牲があらかじめ指し示していたのはこのイエスです。完全で罪のない人間であったイエスはアダムの子孫すべてのための罪の捧げ物となり,やがてアダムの子孫は受け継いだ罪と死の定めから救い出されることになります。(コリント第二 5:21)キリストは「罪のために一つの犠牲を永久にささげ(た)」のであり(ヘブライ 10:12),まさしくイエスは「世の罪を取り去る,神の子羊」です。(ヨハネ 1:29,36。コリント第一 5:7。啓示 5:12; 13:8。イザヤ 53:7と比較せよ)罪の赦しは血を注ぎ出すことにかかっており(ヘブライ 9:22),光のうちを歩むクリスチャンは「[神の]子イエスの血がわたしたちをすべての罪から清める」ことを保証されています。―ヨハネ第一 1:7。ヘブライ 9:13,14。啓示 1:5。

犠牲として捧げられたイエスの完全な人間の命は,かつての罪の捧げ物の対型です。それは人類を買い取り,受け継いだ罪と死から請け戻すことのできる価値あるものです。(テトス 2:13,14。ヘブライ 2:9)キリスト自身こう宣言しました。「人の子(は)仕えられるためではなく,むしろ仕えるため,そして多くの人と引き換える贖い[ギリシャ語,リュトロン]として自分の魂を与えるために来た」。(マルコ 10:45)イエスの犠牲はまさに罪人アダムの喪失したものを贖うものでした。イエスは完全な人間であり,最初の人間アダムが罪を犯す前と同等の存在であったからです。―テモテ第一 2:5,6。エフェソス 1:7。

開かれた和解の道

人間の罪は神と人との間に不和をもたらします。エホバは罪を容認されないからです。そのような罪のための真の『覆い』もしくは贖罪の要求を満たすことによってのみ人間と創造者との間の不和は癒されます。(イザヤ 59:2。ハバクク 1:13。エフェソス 2:3)そしてエホバ神は完全な人間イエス・キリストによって罪ある人類とご自身との間の和解を可能にされました。そのため使徒パウロはこう書いています。「わたしたちはさらに,わたしたちの主イエス・キリストを通して神を歓喜しています。このキリストを通して,わたしたちは今や和解を授かったのです」。(ローマ 5:11)エホバの恵みに入るためには,キリストを通してなされる和解のための神の備えを受け入れなければなりません。そうすることによってのみ人は罪を犯す以前のアダムに並ぶ立場に立つことができます。このような和解の道を開くことによって神は愛を表明されました。―ローマ 5:6-10。

なだめにより満たされた公正の原則

しかしなお公正の要求が満たされねばなりませんでした。人間は完全なものとして創造されたのに,罪のためにその状態から外れ,こうしてアダムとその子孫は神からの有罪宣告下に置かれました。公正および義の原則に対する忠実のゆえに神は不従順なアダムに対してご自分の律法を執行しなければなりませんでした。しかし同時に神は愛によって代わりの取り決めを設けられ,公正の要求を満たし,しかも公正の定めを少しも犯すことなく,罪人アダムの子孫で悔い改める人々が赦しを受けて神との平和を達成できるようにされました。(コロサイ 1:19-23)こうしてエホバは「ご自分のみ子をわたしたちの罪のためのなだめの犠牲として遣わしてくださった」のです。(ヨハネ第一 4:10。ヘブライ 2:17)なだめるとは,和らげること,好意的にすることです。イエスのなだめの犠牲によって神が人間を有罪下に置く理由が除かれ,神の好意,憐れみ,愛に満ちる親切が人に差し伸べられるようになりました。このなだめの犠牲が,霊的イスラエルとこの取り決めに頼る他のすべての人々に対し,その罪のとがめとそれから来る死の定めとを除き去るものとなります。―ヨハネ第一 2:1,2。ローマ 6:23。

身代わりという考えは贖罪に関する幾つかの聖句の中に明瞭に示されています。例えばパウロは,「キリスト(は)聖書にしたがってわたしたちの罪のために死んでくださった」(コリント第一 15:3)と述べ,さらに,「キリストはわたしたち[ユダヤ人]の代わりにのろわれたものとなり,こうしてわたしたちを律法ののろいから買い取って釈放してくださったのです。『杭にかけられる者はみなのろわれた者である』と書かれているからです」と記しています。(ガラテア 3:13。申命 21:23)ペテロはこう注解しました。「[キリストは]杭の上でわたしたちの罪をご自分の体に負い,わたしたちが罪を断ち,義に対して生きるようにしてくださったのです。そして,『彼の打ち傷によってあなたがたはいやされました』」。(ペテロ第一 2:24。イザヤ 53:5)使徒ペテロはさらにこう言明しています。「キリストでさえ罪に関して一度かぎり死にました。義なるかたが不義の者たちのためにです。それはあなたがたを神に導くためでした」― ペテロ第一 3:18。

愛ある備えは信仰による応答を求める

人間の相続した罪のための完全な贖罪の備えに関連して神とキリストの愛が具体的に示されました。(ヨハネ 3:16。ローマ 8:32。ヨハネ第一 3:16)しかし,これから益を受けるために,人は真に悔い改め,信仰を働かせなければなりません。ユダの犠牲に正しい態度が伴っていなかった時,エホバはそれを喜びとされませんでした。(イザヤ 1:10-17)神はキリストを「その血に対する信仰によるなだめのためのささげ物として」遣わされました。(ローマ 3:21-26)イエス・キリストを通してなされた神の贖罪の取り決めを信仰によって受け入れる人々は救いを得ることができます。しかし,それを退ける人は得られません。(使徒 4:12)そして,「真理の正確な知識を受けたのち,故意に罪をならわしにするなら,罪のための犠牲はもはや何も残されておらず,むしろ,裁きに対するある種の恐ろしい予期」を持つことになります。―ヘブライ 10:26-31。

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