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  • どうして良心に責められるのだろう
  • 目ざめよ! 1986
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目ざめよ! 1986
目86 4/8 12–14ページ

若い人は尋ねる…

どうして良心に責められるのだろう

ソラヤは13歳のときだんだんやせていきました。流行の食事療法をしていたからではありません。ソラヤはこう説明します。「学校でよくないグループに巻き込まれたのです。それが悪いことはよく分かっていましたが,仲間は絶え間なく圧力をかけてきました。そのうちにボーイフレンドができましたが,その子は麻薬を使っていました」。ではそれとソラヤがやせたこととはどんな関係があったのでしょうか。「良心にひどく責められて食事がのどを通らなかったのです」。

7歳のアレックスは自分の体を苦しめていました。床に米をまき,痛い思いをしながら素肌でその上にひざまずいていました。理由ですか?親に反抗したので,自分で自分に罰を加えることにしたのです。

この子供たちは両方とも,聖書が良心と呼ぶものに,それもかなり激しく反応していたのです。良心とは内なる声のことで,神の僕たちでさえ,悪を行なったときにはこれに責めさいなまれました。ダビデは姦淫を犯したあと,「わたしの骨には平安はありません」と書いています。(詩編 38:3)ヨセフの兄弟たちも,ねたみからかっとなってヨセフを奴隷に売り飛ばしましたが,そのあとやはり罪悪感に苦しめられました。20年以上たっても彼らはまだ,ヨセフが『彼らの同情を請い求めていた』ことを思い出せたのです。それは非常に苦しい思い出だったに違いありません。―創世記 37:18-36; 42:21。

確かにやましい良心は心痛と感情面の苦痛をもたらすことがありますが,逆に,正しい良心は満足と喜びをもたらします。ソ連で何千人もの若者を対象に行なわれた,人生における価値基準についての調査で,「やましいところのない良心が最も重要なものと評価された」理由は,そこにあるに違いありません。(ソビエト月刊ダイジェスト,1983年7月号)しかし,クリスチャンが最も大きな関心を抱いているのは,聖書が「正しい良心を保ちなさい」と述べている事実です。(ペテロ第一 3:16)でもどうすればそれができるのでしょうか。それにはまず,良心とは何か,良心はどのように働くかを理解しなければなりません。

良心とは何か

100年余り昔に,イタリアの作家カルロ・コロディはピノキオという有名な長編の童話を作りました。ピノキオは木彫りの操り人形の男の子で,問題を引き起こす癖がありました。大抵その場にいてピノキオを懲らしまた正すのは,もの言う昆虫のジミニー・クリケットでした。その昆虫は要するにピノキオの良心でした。同様に良心は,間違ったこと,または正しいことをする前か後に発せられる声,あるいは警報に例えることができるでしょう。

ある発明家はこの考えを,ダイエット・コンシェンスと呼ばれる装置に応用しました。それは電池で働く装置で,冷蔵庫の内側とか,台所のキャビネットの扉の内側に置かれます。扉を開ける度にテープが,「また食べるつもりか,恥を知れ」と言うのです。

しかし人の良心は,ジミニー・クリケットや人間が作った装置などと違い,人の内部にあるものです。聖書の説明によると,良心は内部で『証しをするもの』で,ある行為の正しさもしくは間違いを証明します。(ローマ 2:15)それにしても,この良心という機能はどこから来たのでしょうか。

先天的な機能

わたしたちは確かに,正しいことや間違ったことについて,両親や他の人々から多くのことを学びます。それでも聖書は,良心が先天的なものであることを示しています。ローマ 2章14節で聖書は,「諸国民の者たちが生まれながらに律法にある事柄を行なう」ことについて述べています。

ですから基本的な道徳規準は人間の思考に本質的に備わっているように見えます。人間は「神の像」に造られ,神の知恵と公正をある程度反映していることを思い出してください。(創世記 1:27)世界中の国々が,殺人,盗み,近親相姦といった事柄を禁ずる法律を持っている理由はそこにあるに違いありません。

小さな事柄においても,良心の声は聞こえます。それである百貨店は人々の良心に訴え,かぎのかかっていない自動販売機で買い物袋を売りました。硬貨投げ入れ口の上には,「あなたの良心が,わたしの唯一の守りです」と書かれたサインがぶら下げてあります。そうです,ほとんどの人によく働く良心があるという事実は,わたしたちの益になるのです。そうでないとしたら,わたしたちの命や財産はもっと大きな危険にさらされることでしょう。

良心を訓練しなさい

良心は先天的なものですが,それでも誤ることが絶対にないというようなものでは決してありません。例えば,聖書は「弱い」良心を持つ人々について述べています。(コリント第一 8:7)そのような人たちには,間違った知識のせいで,特定の状況に過度に反応し,必要のない恐れを抱く傾向があるかもしれません。かと思うと,ある人々は良心に「焼き金によるような印を付けられ」ています。(テモテ第一 4:2)そういう人々の良心は,焼き金で焼かれたあとの筋肉のように無感覚です。

ナチの戦犯,アドルフ・アイヒマンのことを考えてみてください。アイヒマンは600万人のユダヤ人を殺害したかどで有罪を宣告され,絞首刑に処せられました。彼は罪悪感を感じたことがあったでしょうか。精神科医のI・S・クルスカーがそれと同じ質問をしたところ,アイヒマンは,「はい,学校をさぼったために一,二度そういうことがありました」と言いました。何というひねくれようでしょう。アイヒマンは自分の良心にそっぽを向くことを学んでいたようです。精神分析学者のウィラード・ゲイリンは,「罪悪感のないことが,精神病質者や反社会的な人間の根本的な欠陥である」と述べています。

では,自分の良心が正しく働いているかどうか,どうすれば確かめられるでしょうか。それにはまず,良心が正しく教育される必要があります。どんな方法で教育しますか。神の言葉を研究しそれを黙想するという方法です。これは,神の規準を学び,「思いを作り直す」ことによって良心を微調整することに役立ちます。(ローマ 12:2)正しく訓練された人の良心は,その人が悪いことをした後その人を厳しく罰するだけで終わるのではなく,それ以上のことを行ないます。つまり,その人の行為を良いとか悪いとか言ってくれる人がたとえ周囲にいなくても,最初から悪行を避けるよう助けてくれるのです。

良心の声に耳を傾けなさい

しかし,正しいか間違いかを知るだけがすべてではありません。良心の助けを得るには,良心の声に耳を傾けることを学ばねばなりません。もちろんそれは,四六時中罪悪感を抱いて歩き回るとか,極端な方法で自分を厳しく罰するということではありません。確かにわたしたちは不完全です。それでも聖書の詩編 103編13節には,「父が自分の子らを憐れむように,エホバはご自分を恐れる者たちを憐れんでくださった」とあります。神の憐れみと許しがあるからこそ,わたしたちは不完全でも生きているのです。

とは言っても,わたしたちの良心の声は時に,適正な行動をとるようわたしたちを鼓舞するはずです。レスター・デイビッドは「シニア・スコラスティックス」誌の中で,「あなたは約束や規則を破りましたか。タブーを犯しましたか。人の感情を害したり,うそをついたり,ごまかしたりしましたか。……できれば謝り,どんな方法にせよ適正な方法で悪い行ないを正しなさい。だれかに相談しなさい」と述べています。冒頭で述べたソラヤが行なったのはそれでした。悪かったと思っただけで終わったのではなく,問題について両親と話し合いました。そして両親の助言にしたがったとき,「気持ちがずっと楽になるのを感じました」と,ソラヤは言っています。

そうです,聖書に訓練された良心に動かされて行動するときに,良心は益になるのです。例えば,ビルという名の若者は十代の非行少年のグループとかかわりを持つようになりました。でもその後ビルは,「友達の一人が人を殺して刑務所に入れられたのを見ました。そのとき僕は,全く愚かなことだ,あなたはしてはいけない,という良心の声を聞きました」と語りました。でも罪悪感を感じただけで,あと何もしなかったのでしょうか。そうではありません。「僕はそのグループから出ました」とビルは言っています。

トニーという名前の別の若者は,他の面で良心から益を得ました。トニーはエホバの証人です。トニーの良心は,人々の家庭を訪ねて神の言葉を宣べ伝え,聖書を教える運動に,1か月に90時間を自発的にささげるよう,トニーを動かしました。(マタイ 24:14; 28:19,20)「人々に会うのは本当に楽しいことでした。そのうえ良いパートタイムの仕事が見つかり,自分の車も持てました。また住んでいた場所も好きでした。でも,僕のような若い者が,もっと必要の大きい所へ行って奉仕しないで,これだけのことしかしていないという,罪悪感を感じるようになりました」と,トニーは語っています。

何という気高い良心の発露でしょう。トニーはその良心の命ずるままにエホバの証人の世界本部での奉仕を申し込みました。そこでは聖書やこの雑誌のような聖書研究の手引きが生産されています。トニーは過去9年間そこで奉仕してきました。

あなたは自分の良心の声に耳を傾けていますか。良心は,ある若者が言ったように,「時間と労力を費やしてあなたを正してくれる真の友」のようになれます。また,個人としての責任やクリスチャンとしての責任を果たすよう,あなたを鼓舞することもできます。しかし正しく教育し,その声に耳を傾けるようにしなければなりません。良心は本当にすばらしい賜物です。良心を尊重し,よく用いるようにしましょう。

[14ページの拡大文]

良心は,先天的なものではあっても,誤ることが絶対にないというようなものでは決してない。良心は正しく教育されなければならない

[13ページの図版]

罪悪感は大きな感情的苦悩の原因になることがある

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