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彼らはどこへ行くのだろう
時は春ですから,これらのカナダガンはカナダで夏を過ごすために戻って行くのです。その印象的なV字編隊は見る人の目をとらえるだけでなく,非常な知恵の表われでもあります。エネルギーの節約なのです。鳥が飛ぶ時,その翼端では上方に向かう空気のうずができます。後ろの鳥はこのうずに乗って飛び,揚力を得るのです。
彼らはどうしてこうなったのだろう
これらガチョウのひなが育つまでには,六つの段階があります。雌は草やコケで巣をこしらえ,自分の胸の羽毛をむしって裏打ちし,それから卵を産みます。ひなが殻を破って姿を現わすと,ひなはみな母鳥を見ます。親子のきずなが生じます。時が来れば,雄が家族を連れて遠足に出かけます。
[5ページの図版のクレジット]
表紙の写真: D. Muench/H. Armstrong Roberts