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  • 命を救う血液?
  • 目ざめよ! 1988
  • 副見出し
  • 血液製剤とエイズ
  • 輸血による肝炎
  • 血を避けるという対応策
目ざめよ! 1988
目88 6/8 13ページ

命を救う血液?

信仰上の理由で血液を体内に摂り入れることを拒む人々に対し,「どうして命を救う血液を受け入れないのか」と尋ねる人は少なくありません。日本が世界の血液製剤の総生産量の3分の1を消費していることも,日本における,血液は命を救うという考えに拍車をかけています。しかし,血液を安易に摂り入れることが,命を救うどころか,さまざまな悲劇を生む場合もあるのです。

血液製剤とエイズ

日本では,エイズの感染者の3割が15歳以下の子供だとされています。これはエイズが性病としてでなく,血液製剤の使用で広まったことと関係があります。今年2月現在の統計では,エイズ感染者の93%は血液製剤を使用した患者で占められています。小学生がエイズにかかって死亡したという最近のニュースは,いたいけな子供が,“命を救う”はずの血液製剤の投与で命を失っただけに,血液の使用に疑問を投げかけました。非加熱血液製剤の投与でエイズに感染し得るということは以前から分かっていました。毎日新聞によると,エイズに感染した一中学生の母親は,エイズの危険性について医師に何度も尋ねましたが,非加熱血液製剤で「感染するのは千人に一人,そのうち発症するのはさらに千人に一人。怖がることはない」と告げられました。今ではその言葉を信じたことを後悔しています。

では,加熱血液製剤なら安全だ,と請け合えるのでしょうか。エイズの発症予防の一権威者は,「加熱製剤による感染はありえない」と昨年9月に述べました。ところが,今年の2月27日付の朝日新聞は,「加熱血液製剤でエイズに感染」という見出しを掲げました。

その前日には,やはり加熱血液製剤で非A非B型肝炎にかかる患者がいることを示す調査結果が発表されました。これは血液の使用に関する別の危険を指し示しています。

輸血による肝炎

非A非B型肝炎は輸血の副作用や合併症の最たるものです。輸血患者の1割から2割に発症を見,その半数が慢性化して肝硬変や肝ガンに至りかねないのに,「輸血する側である医師はなすすべもなく放置している」と日経メディカル誌は述べています。そして,「ウイルスが見つかっていないから,まあ“お気の毒でした”としかいいようがない」というのです。最近,厚生省は毎年20万から30万人にのぼるとされる輸血による非A非B型肝炎を防ぐために血液の輸血合否基準を厳しくしましたが,感染の可能性がなくなるわけではありません。ウイルスの実体がつかめないため,より安全と思われる血液を使うというわけです。

この基準を厳しくしたとき,厚生省の一当局者は,「献血量の拡大が不可欠」と語りました。世界保健機関から血液製剤の大量使用を批判されたときも,血液の使用を控えるより,国内の献血をほぼ2倍にすることが大きく取り上げられました。最近では献血の義務化を唱える声さえ上がっています。こうした対応は本当に的を射たものでしょうか。

血を避けるという対応策

1億2,000万人が世界の血液製剤の3分の1を使用しているということは,残りの50億人ほどがあとの3分の2を分かち合っているという意味です。単純に計算すると,現在の日本の血液使用量を20分の1に減らしても世界の平均を上回ることになります。献血の義務化を論ずる前に,なすべきことがあるのではないでしょうか。熊本大学の高月 清教授は,1987年3月に開かれた輸血学会で「血液といえどもかけがえのない人間の臓器であり,その使用には細心の注意が払われるべきことは当然だ」と述べました。聖書も,血は命を表わすゆえにその使用には細心の注意を払うようにと命じており,犠牲を祭壇でささげる以外に血の使用を認めていません。(創世記 9:4; レビ記 17:10-12; 使徒 15:28,新共同訳)信教上の理由で「血……を避ける」エホバの証人に命を救う血液の使用を拒否したとの感情的な批判を浴びせ,輸血を強行すべきと唱えるのはふさわしいことでしょうか。

国立南九州中央病院の西村 基院長は,南日本新聞紙上でこの点に関して次のような意見を述べています。「医師は現代医学が作る筋道を最良と信じて,これに沿って進むが,そのすべてを『絶対』として患者に強いるべきではなく,患者の選択の自由が残されねばならない」。さらに,子供に対する輸血についても,「宗教的信仰において,子供たちは親権者から自由ではない。信仰を離れても一般に重要な医療行為には保護者の同意が必要であって,その[輸血拒否事件の]後,若手医師たちが表明したように『生命を救うためには親の同意がなくても決行』してよいものではない」と語っています。

ご自分の体に,自分の意志に反して臓器が移植されることを望みますか。しかも,“命を救う”はずの血液という「臓器」は乱用されており,命を奪いかねないのです。

「血と,絞め殺した動物の肉と,みだらな行いとを避けることです。以上を慎めばよいのです。健康を祈ります」― 使徒 15:28,新共同訳。

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