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  • ユーゴスラビア ― 魅惑的なバラエティーに富んだ国
  • 目ざめよ! 1988
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目ざめよ! 1988
目88 9/8 13–15ページ

ユーゴスラビア ― 魅惑的なバラエティーに富んだ国

ユーゴスラビアの「目ざめよ!」通信員

「それをユーゴスラビア語ではどのように言うのですか」。外国の人がこう質問すると,少なくとも三つの異なる言語のうちの一つで答えが返ってくることでしょう。さらに,ユーゴスラビア生まれの人に,「国籍はどこですか」と尋ねてみてください。返事は,少なくとも六つの異なった答えのうちの一つになるでしょう。それでも,「ユーゴスラビア人です」という答えは六つのうちの一つに入っていないかもしれません。

全くユーゴスラビアは,驚くほどバラエティーに富む国です。地勢そのものもそのことに一役買っています。ユーゴスラビアはヨーロッパ南東部のバルカン半島に位置し,西はアドリア海に面しています。またユーゴスラビアは,七つの国 ― イタリア,オーストリア,ハンガリー,ルーマニア,ブルガリア,ギリシャ,およびアルバニア ― と肩を接しているため,様々な文化の影響を受けています。

気候も変化に富んでいます。沿岸部は,夏は暑くて乾燥し,冬は温暖で雨がよく降ります。山岳地方では,夏は涼しく,冬は長くて雪が降ります。そして北部の平野は,夏は暑くて冬は寒い,という特徴があります。そのすべてが,南北におよそ1,000㌔,東西に最も幅のある所でおよそ600㌔しかない一つの国の中に見られるのです。

多民族国家

しかし,さらに大きな多様性は,人々の間に見られます。1987年の推定によると,この国の住民2,350万人のうち,ユーゴスラビア人(南スラブ人)であると言明したのは比較的少数にすぎませんでした。残りの人々は,自分をセルビア人,クロアチア人,ボスニア人,スロベニア人,マケドニア人,モンテネグロ人,あるいは数多くの少数民族の子孫であると考えています。

そのため,“ユーゴスラビア”語というものはありません。ユーゴスラビアの公用語としての栄誉は,セルボ・クロアチア語,スロベニア語,およびマケドニア語が分け合っています。しかもそのような多様性に加えて,ここではラテン文字とキリール文字という二種類のアルファベットが用いられています。

これは,ユーゴスラビアが,実のところそれぞれ独自の言語や習慣,文化や伝統を持つ数々の小国が一つに統合されてできた国家だからです。しかし,このように諸国が融合したのはそれほど前のことではありません。それらの国は1918年に連合し,セルビア人,クロアチア人,スロベニア人から成る一つの王国が誕生しました。それは不安定な連合でしたが,第二次世界大戦勃発の時まで続きました。そして戦後の灰の中から“ユーゴスラビア社会主義連邦共和国”が興りました。そのような理由で,ユーゴスラビアは初めから多様性を特徴としていました。そのうえ,過去に同地を支配した二つの大帝国,北のオーストリア-ハンガリーと南のオットマン帝国の文化的影響も受けています。

味覚を満足させるバラエティー

バラエティーに富んでいることがこの国の主な特徴なのですから,典型的なユーゴスラビア料理といったものを見つけることはまず期待できないでしょう。北西部では中央ヨーロッパ風の食事を楽しめますし,中部および南東部ではトルコ風東洋料理を味わうことができます。沿岸地方に行けば,魚料理や良質のワインが出されます。それでも,ある料理は旅行者たちにとても人気があります。多くの人が注文するのはチェバプチーチーです。これは香辛料を利かせた肉を巻いて焼いたもので,よい香りが食欲をそそります。また,有名なプラム蒸留酒,シュリーボビーツァも人気があります。そして全国どの地方でも,もてなしのよい家庭に招かれた時は,必ずといっていいほど,濃いブラックのトルコ・コーヒーであるトゥルスカ・カファを勧められるでしょう。親しい人たちの集まりの際になくてはならないものです。それはフィルジャンと呼ばれる小さなカップに入れて出されますが,会話が続いている間はなくならないようにゆっくりと少しずつ飲みます。

気質の対比

ユーゴスラビアの人々は物の見方や気質も様々です。北部の人々は中央ヨーロッパの人々と似ています。幾分控え目で,お互いの関係が親しくなりすぎないように気をつけ,他の人のプライバシーを尊重します。一方,南部の人々には,そういう態度を仲間の人間の福祉に対する関心の欠如と解釈する傾向があります。どちらかと言えば,典型的なバルカン諸国の人々の気質のほうが多く見られます。つまり,自分の気持ちをすぐに言い表わす,親密な関係を大切にする,よく協力する,そして一部の人の言うような,うるさいくらい他の人のことを知りたがる,といった気質です。

例えば南部では,たいてい夕方になると,大勢の人々がこれといった目的もなく街路を行き来しているのを目にします。これはコルゾです。必ず友達に会える,あるいは新たにだれかと友達になれる街路をぶらぶら歩くことなのです。また,男の人たちが毎日,自分の家か,または行きつけの店の前に何人か一緒に座っていたり,しゃがんでいたりするのを目にすることもあります。よそから来た人たちは,それらの隣人に気づかれずに通り過ぎることはできません。どこかの家を初めて訪問しようものなら,すぐに子供や大人に囲まれて,「あんただれ?」「どこから来たの?」「何しに来たの?」と質問攻めにされます。でも,次に訪ねる時は,その街の人たちは皆,訪問者がだれかを知っているのです。

宗教面の多様性

これはエホバの証人の活動に興味深い影響を及ぼします。エホバの証人は戸別訪問をすることで世界中に知られていますが,この国でも同じことが言えます。最初の訪問は隣人から大いに注目されます。証人たちは再び訪問して,隣近所の人たちが皆,エホバの証人についてはっきりした意見を持つようになっていることに気づく場合が少なくありません。好ましいことが言い広められていれば,温かく歓迎されます。

エホバの証人が伝道活動で会う人々の宗教上の信念は多種多様です。信者の数が最も多いと言われているのは,セルビア正教会,ローマ・カトリック教会,イスラム教,マケドニア正教会です。この多様性も,やはり歴史の力が及ぼした結果です。キリスト教世界の宣教師 ― 東部のギリシャ人の宣教師と西部の西欧人の宣教師 ― は,9世紀にスラブ民族の人々を改宗させました。しかし,後にキリスト教世界が西方のローマ・カトリックと東方の正教会とに分裂した時,スラブ民族も同じように分離しました。今日に至るまでローマ・カトリック教会はユーゴスラビアの北西部を支配し,東方正教会は南東部で支配的な立場を保っています。オットマン族がバルカン諸国に侵入した時には,この土地にイスラム教がもたらされました。

ユーゴスラビア政府がこの宗教面の多様性に関して寛容な態度を取っているのは注目に値します。特にエホバの証人は,自由に集まって崇拝できることを感謝しています。近年,スロベニア地方のエホバの証人は,大会のために公会堂や公共の体育館を使用する許可さえ与えられています。彼らはこの魅惑的なバラエティーに富んだ国で人々に聖書の真理を伝えることができるのを喜びとしています。

[13ページの地図/図版]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

ユーゴスラビア

ベオグラード

オーストリア

ハンガリー

ルーマニア

イタリア

ブルガリア

アドリア海

アルバニア

ギリシャ

[クレジット]

Mladinska knjiga; Turistička štampa

[15ページの図版のクレジット]

Mladinska knjiga; Turistička štampa

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