神の目的を遂行するために用いられる大会ホール
かつては羊牧場だった妙義山の麓ののどかな田園地帯にある4,000坪余りの土地に,機能的で,美しいホールが建てられました。関東地方北部の各地から羊のような人々が,神の教えを受けるためにこの新しいホールへ集まって来ています。(マタイ 25:31-40)週末ごとに,エホバの証人の幾つもの会衆がそこに集まって大会を開き,聖書から神の目的について教えられているのです。
この大会ホールは,ほとんどすべてエホバの証人の手で建てられました。その中には,現地に引っ越して来て建設に従事した,家族を持つ7人のクリスチャンの長老たちも含まれていました。千葉を始め日本各地の大会ホールの建設に携わったことのある奉仕者たちもこの建設に加わりました。この大会ホール建設の際立った点として,女性の奉仕者たちも建設現場に入ったことが挙げられます。左官や足場の仕事などに携わった,それらの女性の自発奉仕者たちは建設に大いに貢献しました。
9か月におよぶ工事を経て,昨年の9月には1,600人を収容するりっぱなホールが完成しました。内装は白とブルーを基調とした落ち着いた配色です。ホールそのものは,王国会館を大きくしたような造りになっており,ステージに向かって右側には聴衆からよく見えるところにバプテスマプールがあります。2階には大きな食堂が設けられています。
献堂式
去る4月2日,土曜日に,地帯監督として日本支部を訪問していた,エホバの証人の統治体の成員である,セオドア・ジャラズが完成されたホールの献堂式の話をしました。「神の目的を遂行するエホバの証人」と題するその話は,1,512人の出席者たちを大いに鼓舞しました。ジャラズはまず,世界中で大会ホールや王国会館が建てられていることに言及し,何年か前には考えてもみなかったことであるとの感慨を言い表わしました。そして今この時期に,なぜこのような建てる業が行なわれているのかという質問を提起し,イザヤ 2章2節と3節を読むよう聴衆を促しました。「末の日に,エホバの家の山はもろもろの山の頂より上に堅く据えられ,……すべての国の民は必ず流れのようにそこに向かう」というその聖句は,今の時代にエホバの崇拝がほかのすべての神々への崇拝よりもはるか上に堅く据えられ,大勢の人々がその崇拝に加わることを描写しています。崇拝者の数が増加するにつれて,崇拝の場所である王国会館や大会ホールの必要も増し加わるのです。
次いで,ジャラズはわたしたちに対する神の目的がイエスを通して,天にあるものと地にあるものを一つに集めることであると説明しました。(エフェソス 1:8-10)今日,この神の目的を遂行することには,唯一まことの神の名前を知らせる,神の王国と義を第一に求める,また神の真理の言葉を受け入れるという三つの側面があります。そして,これら三つの側面はこの大会ホールと関係があるのです。どのようにですか。まず第一に,大会ホールはエホバの証人の大会ホールという名称で呼ばれています。そこで人々は,どのようにして神のみ名を避け所とできるかを学び,バプテスマを受けてエホバの証人という名で呼ばれるようになります。神の王国と義を第一に求めるという側面について言えば,大会ホールは,この地域で神の王国の関心事を促進するために用いられます。ここで開かれる巡回大会や特別一日大会は,神の教えの様々な面を理解するよう人々を助けるからです。また,大会ホールは,真理の言葉を人々の心に入れるために用いられます。人々はその結果として思いを作り変え,新しい人格を身に着けます。
ジャラズは,この大会ホールを建てるために注ぎ込まれた労力と時間と費用は決して無駄ではなく,エホバの目的を遂行するためにわたしたちの貢献できるわずかな分であることを示しました。確かに,この大会ホールよりも壮麗な建物はたくさんありますが,それらの建物の中ではどんなことが行なわれているでしょうか。敵意,闘争,ねたみ,激発的な怒り,口論,分裂,など「肉の業」と呼ばれる事柄です。一方,この大会ホールでは,愛,喜び,平和,辛抱強さ,親切,善良,信仰,温和,自制などの「霊の実」が見られます。(ガラテア 5:19-23)この大会ホールで行なわれることはすべて神への崇拝と関係しており,この建物を用いる人々は神の聖霊の助けを受けて神の目的を遂行するのです。
次いで献堂の祈りがささげられ,群馬大会ホールは正式に,また聖書的にエホバにささげられた建物になりました。ジャラズは,この建物が完成した背後にはエホバがおられることを思い起こさせ,個人の祈りの中でエホバに感謝するよう聴衆を励ましました。最後に,ジャラズはエホバのみ名と王国と真理の言葉を人々に知らせるようにとの激励の言葉で話を結びました。