子どもの証者
ある宣教者は,ひとりの少女が自分の立場を恐れなく表わしたことを報告しています。最近真理にはいつてきたある姉妹の10歳の娘はカトリック教会から離れたいと思いました。そうするには,10歳に達した子どもは市役所に行つて,教会を離れることは全く自分の個人の意志であつて,両親の強制によるものでないことを述べ,署名しなければなりません。そこでその少女は,役人におびやかされることのないようにと,家でエホバに祈りをささげそれからひとりで出かけました。司祭は,「アンネ・マリエ,どうして身分証明書などがいるのですか」と聞きました。彼女は「教会を離れるためです」と答えました。すると司祭は,頭の上で手を叩いて叫びました,「いつたいどうしたことだ。なぜだ。」少女は司祭に,聖書の勉強をしていること,エホバは地上で永遠の生命を与えられるので,エホバに奉仕したいこと,エホバはふた心の者を望まれないので,真のクリスチャンは二者の間をふらふらしないことなどを告げました。「これからも勤勉に祈りつづけますか」と司祭が尋ねました。「はい,正しい道を教えて下さるようエホバに祈ります」。「ではよろしいアンネ・マリエ,心からお祈りをしなさい。そうすればきつとよくなるでしよう」。それから司祭はアンネに身分証明書を渡し,アンネはそれを市役所にもつて行きました。いまのアンネの切実な望みは,つぎの巡回大会で洗礼を受けることです。―エホバの証者の年鑑(英文)より