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  • 共産国の中で忠実を保つ
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1962
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  • ソビエト社会主義共和国連邦
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1962
塔62 10/1 600–603ページ

共産国の中で忠実を保つ

東ドイツ

エホバの証者は,極めて苦しい状況の下で,キリスト・イエスを通して設立されたエホバの御国の音信を,人類の唯一の平和への希望として伝道しながら前進をつづけてきました。現在あるものも将来くるところのものも,神と隣人への愛の奉仕から自分たちを引き離せるものはなにもないことを彼らは確信しています。

東独のある大きな会社のひとりの従業員 ― 若い婦人 ― は,ある晩のこと仕事のあと散歩に出かけて,ベンチに腰をおろしました。そのベンチにはある伝道者とその子どもがすでに腰をかけていました。自然のわざを賛美しながら彼女は親子に話しかけました,「ここはほんとうにきれいですね」。「でも,地球全体が楽園になるときはもっときれいでしょう」という返事がかえつてきました。そのあと,神の新しい世に関するくわしい証言が行なわれました。翌日仕事に出た時その婦人は,職場の責任者であるひとりの婦人に自分の経験を話しました。ところがたまたまその人は,真理にはいっている姉妹の娘さんでした。その姉妹は最近,親類の人たちと家庭聖書研究をするようにとの協会の助言に従って,娘さんと研究をはじめたのでした。若い婦人は,「ゆうべなかなか眼れなかったわ。そんなこととても信じられないんですもの」と言いました。「どうしてかしら」。「もし神が,御言葉の中でそう述べられているなら,それを成し遂げられますよ」。「あなたもそう信じていらっしゃるんですか」と彼女は尋ねました。その娘さんは,新しく見出したばかりの希望をはじめて説明できるので,大へん喜びました。そして,私の家に来てもっと勉強しなさいと,その若い婦人を招待しました。

エホバの僕たちは,言葉で語るだけではありまん。彼ら個人の行いも,人々の関心を生命の道に向けさせます。ある新しい会社でのこと,物資部の主任がひとりの従業員に近づいて,「君はたしかに変わり者だね。ほかの者よりぜんぜん違うじやないか」と言いました。「それはどういう意味ですか」と兄弟は尋ねました。「何かを借りるときちんと返す。何かがこわれると私に報告して,ほかの連中がみなやるように箱の中に投げ込むようなことをしないね」。そのことが話のよい糸口となって兄弟は,短いしかも効果的な証言をしました。その晩主任は,聞いたことを妻に話しました。ふたりは兄弟を家に招待し,兄弟はその家を訪問しました。その結果新しい聖書研究が始まりました!

キリスト教国の牧師たちは,人々が真理を学ぶのを妨げようと,現代の律法学者やパリサイ人としての役をあいもかわらず上手に演じています。西ベルリンのある分会の姉妹は,再訪問で,カトリック教会に関する特別号の「目ざめよ!」をすすめていた時,このことについておもしろい経験をしました。娘さんが姉妹に話したところによると,司祭と尼僧が彼女の家を訪問した時に,居間のテーブルの上に2冊の「ものみの塔」が置いてあるのを見つけました。エホバの証者の文書を読むのは,極悪の罪の一つであると司祭は説明し,できるだけ早く告白に来るようにと告げました。翌週彼女が実際に行ったところ,顔を見るなりエホバの証者を非難する長広舌を聞かされ,彼らの本を読んではいけないと言渡されました。彼女は,それは納得できませんと答え,すばらしい楽園の地について話しました。それに対して司祭は,そんなことは単なるユートピア,単なる幻想にすぎないと反発しました。彼女は答えました,「でも私は聖書にそう書いてあるのを読みました」。すると司祭は,それは実際はそういう意味ではないと論じました。ではあなたはどんな希望を提供できるのですかと彼女が聞きかえすと彼は,例の哲学的な説明をしてこう結論しました,「それからわれわれは墓に横たわる。われわれの魂は天に行くが,そのことからわれわれは何の益も受けない。その時は死んでいるからだ」。彼女にはそれを聞いただけでたくさんでした。そして伝道者に,もう教会に行く積りはありませんが,司祭が立ち寄るかも知れないので,特別号の「目ざめよ!」をいただいておいて,それを司祭にあげましょうと言いました。そして直ちに家庭聖書研究が始まりました。

奉仕年度の終りには,真理を忠実に擁護したために投獄された人たちが,まだ265人いました。過去12ヵ月の間に46人が逮捕されています。彼らの刑期はひとり平均5年以上です。受け取った報告の示すところによると,刑務所の中においてさえ彼らは,良いわざを中止することなく,同囚の者が,服役中に霊的自由を得るように援助をさしのべています。

どうぞエホバが,エホバの愛を保ちつづけるに必要な力を,絶えず僕たちに与えて下さいますように,エホバへの愛,仲間のクリスチャンたちに対する彼らの愛が,サタンの,この世のそして罪深い肉の,残忍な攻撃を征服して,エホバに対する永遠の賛美となり,祝福された義の住む新しい世への救いとなりますように。―ロマ 8:38,39。

ポーランド

ポーランドの神の御国の反対者たちは,彼らの支配に服さぬ者たちをすべてのみつくそうと,盛んに食指を動かしています。この国の共産主義の政府は,ポーランドのエホバの証者を一掃することに大きな関心を払っています。この国の神の民は,絶え間ない攻撃を受けています。察するところ,政府の目標は,わざをぼく滅して,エホバの真の崇拝者たちを沈黙させることにあるようです。ところが,そういう努力が払われているにもかかわらず,エホバ神に全く献身している人々は,良いたよりの伝道を押しすすめており,興味深い経験をたくさんもっています。

伝道者たちは必要に応じて,割当てられた区域や未割当区域で活発に伝道しています。未割当区域の場合は,できるだけ広く伝道できるようにバスやトラックを借りて行きます。当局者たちが,これらの遠足団体が来たのを知るのは,たいてい彼らがその区域を伝道してしまったあとです。こうした区域の中には,心から伝道者たちを歓迎して,食事に招待するほどのけんそんな人たちがたくさんいます。

ある伝道者たちは,数箇のテントを1ヵ月間借り,ひとつのグループの伝道者たちとその中で休暇を過ごしながら同時に,野外伝道をしました。円熟した兄弟が監督の役をし,一つの区域の伝道が終わるとつぎの所に移転しました。これはほんとうにありがたい名案で,「めったに行けない」ような区域でさえ,伝道すすることができます。伝道者たちは,善意者たちに会ってたくさんのおもしろい経験をしました。彼は,カトリックのほかに宗派があることさえ知らないような人々です。

ふたりの年配の兄弟は,8日間働く積りで,はじめて未割当区域に出かけました。食事にも事欠かず,学校とか,村長の家とか,反対者の家にさえ泊めてもらって眠る所にも困ることなく,夜おそくまで御国について話す機会がありました。彼らは1軒の家も見過ごさないで,11の村を伝道しました。毎日8時間働き,32キロ歩きました。そして帰ってきたときには,喜びと熱意にあふれていました。再び訪問をしなければならない人の住所もたくさんもって帰りました。

ひとりの伝道者は,聖書に興味のあるカトリック教徒の中年の婦人と一緒に野外伝道に行きました。そして間違って,カトリック教会にはいってしまいました。司祭は,彼女が証者であることを認めるとすぐにドアにかぎをかけて,もうふたりの司祭をそのへやに呼び入れました。その姉妹が,時折り聖書を引用しながら証言をしていると,司祭のひとりが近づいてきて,彼女の手の聖書をけとばしたので,聖書は事務所の角の方に落ちました。姉妹は静かに興味をもつその婦人の方に向いて,「司祭たちが神の御言葉をどのように扱っているかがこれでお分かりになるでしょう」と言いました。その婦人は,彼らの振舞にほとほと愛想をつかし,もう何の関係も持ちたくないと言いました。自分たちの負けであることに気づいた司祭たちは,警察に電話をかけ,教会に閉じ込めてある伝道者を逮捕するようにと言いました。警官は来るのを拒絶して,伝道者の言うことを聞きたければ聞くなり,聞きたくなければ行かすなりしてほしいと司祭に言いました。この経験が,興味をもった婦人にとって大きな励ましになったことは言うまでもありません。昨年の最初の10ヵ月間に,自分たちの創造主に信仰と忠実を保ったというかどで,150人が裁判にかけられました。100人以上がいまだに裁判を待っており,彼らの半分以上が拘留されています。たいていの場合彼らの「犯罪」なるものは,聖書関係の文書を所有したとか,クリスチャンの集会にいったとかいうようなものです。

裁判の経過中に,検察官は次のように述べました,「エホバの証者は,現在の社会的秩序をくつがえすものである。彼らは選挙をしない。国旗敬礼を拒否する。そして軍役に服さない。エホバの証者は,ちょうど初期クリスチャンたちと同じくらい現在の秩序を乱している。ローマ皇帝はそれを許すことができなかった。だから現在のエホバの証者たちも黙認されないのである」。「ヱホバの使者はヱホバをおそるる者のまはりに営をつらねてこれを援く」という詩篇記者の言葉はなんと真実でしょう。私たちは,畏敬の念をもって私たちの永遠の神のみ前に立ちます。なぜなら,エホバは,私たちが,試みられたエホバのうつわ,すなわち「忠実にしてさといどれい」と,一致共力できるように,私たちを教え,養い,保護し,支持して下さったからです。「忠実にしてさといどれい」の助言と導きは,私たちにとっては灯であり神の定めた原則を踏みはずさせようとするものに対する武器です。

ソビエト社会主義共和国連邦

協会にはいったいくつかの消息は,ロシアの兄弟たちが忠実であることと,神の御国を伝道するという良いわざを勇敢に続行している事実を証明しています。ロシアの端から端に散らばってはいますが,エホバの証者たちは,この広大な区域の中で,「羊たち」に神の御言葉の真理を教えてきました。ソ連の共産主義政府は,エホバ神の崇拝者ぼく滅を決意しているので,多くの証者にとって昨年は,激しい迫害の年でありました。しかしエホバはより強い方です。そして,圧倒的な敵の圧迫にもかかわらず,その聖霊の驚嘆すべき力によって僕たちを援助されました。

エストニアの週刊誌「フリー・エストニアン・ワールド」の1961年6月29日号は,伝道者たちの勇敢な活動を証拠づける記事をかかげ,ソ連でもソ連の領するエストニアでも,エホバの証者は禁止された宗教団体であるが,彼らの活動を中止させることができないでいる述べています。証者たちはソ連全土で多くの大会を開いたと言われていますが,そのことが警察の耳にはいった時はもう後祭だったということです。100人以上が出席したそれらの大会の一つは,エストニアのP駅から13キロほど離れた,1軒の農家で開かれたのです。

伝道者たちの偉大な熱意は,彼らの反対者たちによってはからずも認められてきました。ニューヨークで発行されているロシア語の一新聞は,11月に開かれたソ連邦最高議会の報告をのせていますが,その中で,青年共産同盟の党幹部は,「宗教的地下組織」の危険を力説しています。なかでも次のように述べています,「最近,宗教とその帰依者たちが,活発に,ブルジョア的イデオロギーを広めているのがはっきりと分かる。この問題に関しては種々の宗派を分離しておく必要がある。その筆頭はエホバ派だ。彼らは自分たちを国のない国民と考えている」。

エホバのしもべたちの忠実を打ち砕くために,残酷な手段が用いられました。伝道者たちは,工場もしくは工場の従業員,マネージャー,党幹部で成り立ついわゆる同志法延に引き出されます。そしてみんなの前でその組織を非難しそれを離脱する宣言しなければ,仕事,分配,家,年金その他を取り上げるぞとおどかされます。自分の立場を勇敢に弁護したある兄弟は,このほど強制労働収容所に送られました。

神の御国を忠実に支持したために,伝道者のグループ全体が投獄されているという収容所もあります。彼らは,当局者によって,ほんとうの犯罪者よりもひどい扱いを受けています。ひどい働きをさせられ,そまつな食物をあてがわれ,手紙や小包を出すことも受けることも許されていません。彼らの中には,真理のために,すでにヒトラーの強制収容所で長い間服役し,スターリンの支配下で数年間を獄で過ごし,いままた汚い刑務所の中に監禁されている人々がいます。

ひとりの姉妹が,共同法廷に連れてこられました。この組織から離脱させるためです。一群の女たちが出席していました。主宰者の幹部が,彼女をおどかし終わるや否や,女たちは,「そんな人民の敵は海に追い込むべきだ!」と叫びはじめました。姉妹は,静かながらしっかりとした態度でこう答えました,「私は宇宙の支配者である神への奉仕に献身しています。そしていかなる状態にたち至ってもその神を捨てることはありません。お望みならあなたがたは私を飢え死にさせることもできましよう。しかし私は信仰を捨てません。また信仰の問題については決して妥協しません」。彼女は法廷を出ることを許されました。そしてそれ以後は,彼女に対する反対行為は何も起こりませんでした。

ロシアの兄弟たちは,昨年中も相かわらず忠実な忍耐と不屈の精神により,よいわざを行なって強力な証言をしてきました。共産主義者たちでさえ,神のしもべに反対する激しい宣伝を通し彼らの領域内で,エホバの御名を人々に知らせることに彼ら流の貢献をしました。

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